「公務員浪人を考えているけど、このまま進んで本当に大丈夫かな……」と不安に思っていませんか?
勉強したけど筆記で全滅した、面接で緊張してうまく話せなかった ――。公務員試験は簡単ではないため、その難易度の高さを前に「もう一年続けるべきかな」と悩んでしまう人は少なくありません。
そこでこの記事では、公務員浪人を考える人が知っておきたい「4つの選択肢」を紹介すると共に、民間企業への就職を考える場合に取り組んでおきたいこともお伝えします。記事の後半では「残業が少ない仕事」も紹介していますので、公務員浪人をするかどうか悩んでいる人はぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
公務員浪人を考える時に知っておきたい3つのこと
公務員浪人を考えている場合には、まずは次の3つを理解しておきましょう。
- 成功する人&失敗する人の特徴
- 公務員浪人として勉強を続ける末路
- 公務員浪人は不利ではないが、注意は必要
公務員に向けて勉強や対策を続けても、確実に内定を取れる保証はありません。「今回は落ちたからもう一年」と単純に考えるのではなく、あくまで冷静に進路を考えていくことが大切です。
成功する人&失敗する人の特徴
公務員浪人に成功する人、そして失敗してしまう人の特徴をお伝えします。
1、過去から自分の問題点を知り改善できる人
2、毎日勉強に集中できる人
3、面接対策などの合格に必要な情報を得られる人
1、公務員になる意欲がない人
2、不安で勉強に集中できない人
3、面接対策が独りよがりになっている人
公務員に向けてもう一度挑戦する場合には、まずは「失敗する人」になっていないか確認しつつ、自信がない場合には民間企業への就職なども検討してみてください。
以下の記事では、成功する人・失敗する人の特徴をより具体的に解説しています。
公務員浪人として勉強を続ける末路
公務員への挑戦を続けた場合に待ち受ける「末路」についても理解しておきましょう。
・職歴なしの期間が長くなってしまう
・民間企業からの見られ方が変わる
・公務員へのこだわりが増して視野が狭くなる
・将来への不安で、心身に負担が増す
・高校、大学の同級生とのギャップに苦しむ
上記はあくまで一例ですが、特に何回も落ち続けてしまうとこのような状況に陥る可能性があります。次の記事もチェックしつつ、「勉強を続けるリスク」にもしっかりと目を向けておきましょう。
公務員浪人は不利ではないが、注意は必要
公務員試験は「公平・公正」が原則とされているため、何回目の挑戦だとしても採用で不利にはなりません。ただし、以下の2つには注意が必要です。
- 倍率
- 年齢制限
たとえば国家公務員の場合、およそ3倍~5倍の倍率をくぐり抜ける必要があります。特に「国立国会図書館(総合職)」は例年100倍前後、「衆議院事務局(総合職)」は70倍前後と難関です。地方公務員に関しても10倍を超える地域もあるなど、油断はできません。
年齢制限にも注意しましょう。たとえば令和3年の「大阪府(行政職/令和3年度)」に関しては応募条件が22~25歳となっているなど、年齢によっては受けられない試験が出てくる可能性があります。
参考:
公務員浪人をするか悩んでいる場合の4つの選択肢
公務員試験に向けてもう一度チャレンジするか悩んでいる人に向け、この先考えられる4つの進路をお伝えします。
- 公務員の勉強を続ける
- 臨時職員として働く+公務員の勉強を続ける
- 民間の就活を目指す+公務員の勉強を続ける
- 民間の会社に就職する+公務員を目指す
もう一度チャレンジするか、または違う道に進むかで人生は大きく変わってきます。それぞれの進路を選ぶメリット・デメリットも解説しますので、自分が進むべき道を慎重に選んでみてください。
1、公務員の勉強を続ける
1つめは、このまま公務員に向けた勉強を続ける道です。大学4年生の場合には、もう一年在学する、または卒業して勉強を続ける、もしくは大学院に進学するという道も考えられるでしょう。
公務員の勉強を続けるメリット・デメリットは、次のとおりです。
- メリット:勉強の積み重ねがある
- デメリット:「新卒」の肩書きがなくなるリスクがある
では、それぞれについて解説します。
メリット:勉強の積み重ねがある
メリットは、勉強の積み重ねがあることです。
一度挑戦した人なら分かるかと思いますが、公務員試験は範囲がかなり広い試験です。教養科目や専門科目だけでも約30科目に及び、論文の提出を求められるケースも少なくありません。これらを万全に対策するのは難しいため、どれだけ学力に自信があっても落ちてしまう人が毎年続出します。
その点、もう1年挑戦する人は有利です。基本的な知識は習得している人は多いでしょうから、あとは自分の弱点を補強する、過去問を解いて苦手問題を徹底的に対策する、といったことを行えば、公務員試験にはじめて挑戦したとき以上の高得点が期待できるでしょう。
デメリット:「新卒」の肩書きがなくなるリスクがある
公務員試験に向けた勉強をもう1年続けるデメリットは、場合によっては「新卒」の肩書きを失ってしまうことです。
たとえば大学をいったん卒業し、公務員試験の勉強にもう一度チャレンジしようとしたとしましょう。このとき、仮に公務員挑戦を諦め、民間企業への就活に舵を切った場合、就活では「既卒」と判断されてしまいます。
既卒とは「学校卒業後に就職したことがない人」を指す言葉で、新卒社員を採用で優遇する企業も少なくありません。そのため既卒の場合、新卒者以上に採用で苦労する可能性があるのです。
なお「学校卒業後3年以内は既卒者を新卒として扱いましょう」といった指針が、厚生労働省から企業に向けて出されています。そのため不利にならない場合もありますが、公務員試験の勉強を続けることで「新卒」というカードがなくなるリスクがあることは理解しておきましょう。
2、臨時職員として働く+公務員の勉強を続ける
臨時職員として働きつつ、公務員の勉強を続ける、といった道も考えられます。
具体的には、まずは国の機関や各自治体が募集している「臨時職員」や「非正規職員」に挑戦し、そこで働きつつ、仕事終わりや休日に正規職員に向けた勉強を続けていきます。たとえば東京都の足立区では、「事務補助員」という形で臨時職員を募集しています(2022年2月7日時点)。
「臨時職員として働く+公務員の勉強を続ける」場合のメリット・デメリットは、次のとおりです。
- メリット:働いた後のミスマッチを減らせる
- デメリット:勉強時間を確保できない可能性がある
では、それぞれについて解説します。
メリット:働いた後のミスマッチを減らせる
メリットは、公務員の正規職員として働いた後に「こんなはずじゃなかった……」という後悔を減らせることです。
臨時職員や非正規職員として働くことになった場合、正規職員のサポートがその仕事の中心です。資料作成の補助や、データ入力などさまざまな仕事を任される可能性がありますが、こうした仕事を通し、公務員の仕事の“リアル”を知っていくケースは少なくありません。
たとえば、そうした仕事に対して良いイメージを持った場合には、そのままモチベーション高く勉強を続けられるでしょう。多少なりとも公務員としての仕事を体験しているので、仕事を通して感じたやりがいなどを伝えれば、正規職員の志望動機にも説得力が出るかもしれません。
一方で「この仕事をずっと続けるのは厳しいかも」と考え、公務員への挑戦を諦めてしまうことも考えられます。しかし公務員として働いて後悔するよりかは、はじめに自分の適性を知れたのは、長い人生で考えると大きな学びになるはずです。
デメリット:勉強時間を確保できない可能性がある
デメリットは、場合によっては臨時職員や非正規職員としての仕事が忙しく、勉強時間を確保できない可能性があることです。
公務員の仕事は、多くの人が想像する以上にハードです。臨時職員や非正規職員はサポートが中心なため、そこまで忙しくはありませんが、それでも仕事内容によっては正規職員と同等の忙しさを覚悟しなくてはいけません。
そうした中、公務員試験に向けた勉強を続けるのは大変です。特に就業経験がない人の場合、そもそも「社会人として働く」といったこと自体がはじめてのため、毎日が緊張の連続です。体力だけでなく、メンタルもすり減ってしまい、「勉強どころじゃない……」といった人も出てくるでしょう。
3、民間の就活を目指す+公務員の勉強を続ける
3つめの道は、民間企業への就活も検討してみることです。その上で、公務員に向けた勉強も並行して行っていきます。
いわゆる「ハイブリッド型」と呼ばれる形ですが、このスタイルには以下のメリット・デメリットが考えられます。
- メリット:2つの選択肢を常に持っておける
- デメリット:対策が中途半端になる
メリット:2つの選択肢を常に持っておける
メリットは、民間への就職、または公務員就職の選択肢を同時に持っておけることです。
公務員浪人を考えている人の中には、公務員にもう一度チャレンジしたい一方で、「次も失敗したらどうしよう……」と不安を覚えている人も多いかもしれません。この場合、民間企業からがんばって内定をもらえれば、公務員試験の結果に関わらず、来春から社会人として働く道が開かれます。
一般に、民間就活のほうが公務員より早く開始するので、企業から内定をもらえた場合には心の安心にもつながるでしょう。結果として公務員の勉強にもモチベーション高く臨むことができるなど、良い相乗効果が生まれるケースも少なくないのです。
デメリット:対策が中途半端になる
民間就活、そして公務員に向けた勉強を並行して行うデメリットは、それぞれの対策が中途半端になるリスクがあることです。
企業への就活の場合、エントリーシート(ES)や面接の対策、そしてWebテストやグループディスカッションなど、それぞれ入念な準備が必須です。説明会やインターンシップに参加した場合には、自分の時間がさらに削られていきます。
そうした忙しい日々を過ごす中、公務員対策を行うのはなかなかハードです。そして民間就活の場合、落ちることが“ふつう”とも言えるため、精神的な疲労も少なくありません。そのためメンタル面、そしてスケジュール面をうまく管理できないと、民間と公務員のどちらも内定をもらえない、といった結末に陥る可能性があるのです。
4、民間の会社に就職する+公務員を目指す
民間の会社に就職し、その後で公務員を目指す、といった道も考えられます。大学受験で言うところの「仮面浪人」のような形ですが、中途採用を強化する官公庁・地方自治体が増えていることもあり、民間から公務員へのキャリアチェンジを考える人は増加傾向にあります。
「民間の会社に就職する+公務員を目指す」場合のメリット・デメリットは、次のとおりです。
- メリット:安定した給料をもとに落ち着いて勉強できる
- デメリット:仕事が忙しいと勉強に時間を割けない
では、それぞれについて解説します。
メリット:安定した給料をもとに落ち着いて勉強できる
メリットは、安定した給料をもらいつつ、公務員試験の勉強に臨めることです。
企業に就職せず、公務員だけを目指してもう1年勉強する場合、生活費や通塾代、一人暮らしの場合には家賃の補助など、親からの経済的な援助に心苦しさを覚えてしまう人もいるかもしれません。「今年も落ちたらどうしよう……」といった焦りや不安から、勉強に手がつかない人もいることでしょう。
一方で社会人として働き始めると、まずは経済的に自立できます。多少スタートは遅れるかもしれませんが、それでも同年代とほぼ同じタイミングで社会人生活を切れるので、キャリアの面で手遅れということもありません。
何よりも、経済的、そして精神的な安心感が手に入ることで、公務員に向けた勉強を着実に、そして落ち着いて取り組めることはメリットです。民間企業での社会人経験者を積極的に募集している官公庁・自治体も多いため、企業で働くことは転職で有利に働く傾向もあります。
デメリット:仕事が忙しいと勉強に時間を割けない
デメリットは、仕事が忙しい場合には勉強時間を取れない可能性があることです。
多くの企業は平日週5日勤務、土日休みが一般的なため、休みの日にはまとまった時間が取れるかもしれません。一方で仕事によっては平日は夜遅くまで働き、家に帰ってきたら夜の23時……といったケースも珍しくなく、この場合、平日は自分の時間が全く取れず、公務員試験の勉強が進まない、といった状況に陥りがちです。
そのため公務員への転職を考える場合には、たとえば定時で帰れるなど、忙しくない仕事を選ぶことも大切なポイントです。この記事の後半では、民間企業で働いた後に公務員試験の勉強を考えている人におすすめの「残業が少ない仕事」も紹介していますので、仕事選びの参考にしてみてください。
公務員浪人で悩んでいる人は、まずは就活を始めてみよう
ここまで、公務員浪人を考えている人が検討すべき選択肢を紹介してきました。それぞれメリット・デメリットがありますが、総じて言えるのは、公務員に向けた勉強だけに絞るのはリスクが高い、ということです。
公務員には多少の年齢制限はあるものの、中途採用に積極的な自治体なども多く、公平・公正をうたっているため社会人の受験が不利になることもありません。そのため、まずは会社で働いた後に公務員への転職を考えることも現実的な方法といえます。
また、公務員と民間就活を並行して行うのも一つの手です。この場合、それぞれの対策が手薄になってしまう可能性がありますが、たとえば「就職エージェント」を使えば民間企業に向けた対策をしっかりと進められます。
特に、私たちジェイックが運営する就職エージェントでは、以下のようなサポートを受けられるので、一人で就活を進めるよりも効率的に内定に近づけるでしょう。
- 就職に役立つ無料講座を受講できる
- 優良企業の正社員求人を紹介
- 書類選考なしで参加できる選考会
では、それぞれのサポート内容を紹介します。
就職に役立つ無料講座を受講できる
就職に役立つ無料講座を受講できます。こちらの講座では、履歴書やエントリーシートの書き方、そして面接の対策をはじめ、選考通過率を高めるノウハウを具体的に学べます。社会人としてのビジネスマナーなども学べるので、「民間就活に必要な知識をまるごと学びたい」という方に特におすすめです。
優良企業の正社員求人を紹介
優良企業の紹介も行っています。あなた専任のキャリアアドバイザーが希望をお聴きし、その希望に見合う企業を提案しますので、会社選びに時間を取られる心配がありません。紹介する企業は「正社員」のため、安定した働き方を実現したい人もぜひご相談にお越しください。
書類選考なしで参加できる選考会
書類選考「なし」で参加できる選考会も、ご提供するサポートの一つです。この選考会には、社会人未経験の方を採用したい企業が約十数社集まります。ポテンシャルや成長性を重視してくれる企業が多いため、これまでの学歴や経験に自信がない方でも安心です。業界問わずさまざまな企業が集まるので、この選考会に参加することで自分が進みたい道が決まる方も少なくありません。
公務員浪人を辞めた人におすすめの「残業が少ない仕事」
企業に就職した後に、公務員に向けて勉強を続けたい人におすすめの仕事を紹介します。
- 秘書/受付
- 事務アシスタント
- 金融業界の代理店営業
- MR(エムアール)
- コールセンター
- 翻訳・通訳
どの仕事も、残業時間が少ない傾向があります。こうした仕事に就くと平日の仕事終わりにも公務員試験の勉強時間が取れる可能性が高いので、ぜひ検討してみましょう。
仕事内容、そして平均残業時間や年収、おすすめな人の特徴も交え、それぞれの仕事を紹介します。
*参考:平均残業時間
doda「90職種別の残業時間ランキング(公開日:2022/1/31)」
*参考:平均年収
doda「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】(公開日:2021/12/13)」
秘書/受付
秘書・受付は、役員や社長のサポート、または会社の窓口としてお客様を迎える仕事です。他の仕事に比べると業務量が多くないため、残業時間が少ない傾向にあります。
秘書/受付 | |
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残業時間(平均/月) | 10.5時間 |
年収(平均) | 326万円 |
向いている人の特徴 | ・コミュニケーション力が高い人 ・ルーティンワークが苦ではない人 |
事務アシスタント
事務アシスタントは、営業職の社員をサポートしたり、病院で働く看護師の事務作業などをフォローしたりする仕事です。マニュアル仕事が多く、突発的に仕事が舞い込むことも少ないため、基本的には定時で帰れます。
事務アシスタント | |
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残業時間(平均/月) | 営業事務アシスタント:11.1時間 医療事務アシスタント:10.5時間 |
年収(平均) | 326万円(※営業事務) 285万円(※医療事務) |
向いている人の特徴 | ・コツコツとした仕事が得意な人 ・サポートにやりがいを感じる人 |
金融業界の代理店営業
金融業界の代理店営業とは、特に「保険商品」に対し、それの販売を代行してくれる会社にアプローチを掛けていく仕事です。自社商品の優位性を伝え、より多く販売してくれるように試行錯誤を重ねていきます。
一般に、個人のお客様向けの営業は忙しいとされます。お客様の都合に合わせ、平日の夕方以降や休日に仕事をする可能性があるためですが、代理店営業の場合には取引先が「企業」です。つまり、相手企業の営業時間に合わせる形となるため、個人営業よりは落ち着いて仕事に取り組める傾向にあるのです。
金融業界の代理店営業 | |
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残業時間(平均/月) | 11.4時間 |
年収(平均) | 401万円(※営業 ー 保険) |
向いている人の特徴 | ・行動力がある人 ・ストレス耐性が強い人 |
MR(エムアール)
MRとは、主に「製薬会社の営業職」を指す言葉です。医師や薬剤師を相手に、自社の医薬品を販売します。MRは、ホワイト企業が多いとされる製薬会社の社員です。そして、自分の仕事をある程度コントロールしやすい仕事のため、ベテランになればなるほど残業時間を減らしつつ仕事を進められるようになります。
MR | |
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残業時間(平均/月) | 13.7時間 |
年収(平均) | 713万円 |
向いている人の特徴 | ・信頼関係をうまく築ける人 ・自学自習を継続できる人 |
翻訳・通訳
翻訳・通訳とは、外国人のインタビューを日本語に直したり、海外と日本をつなぐ会議の際に両方の言語を操り、お互いの意思疎通を円滑に図ったりする仕事です。
翻訳は仕事の融通が利きやすく、働く時間を自分でコントロールしやすいのがメリットです。通訳に関しては稼働時間が決まっているケースが多いので、そこまで仕事に追われる心配がありません。
翻訳・通訳 | |
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残業時間(平均/月) | 14.4時間 |
年収(平均) | 356万円 |
向いている人の特徴 | ・ビジネスレベルの語学力がある人 ・状況に合わせて柔軟に対応できる人 |
コールセンター
コールセンターは、故障受付などの電話対応をはじめとする「インバウンド」、そして自社商品やサービスを電話で紹介する「アウトバウンド」の2種類に分かれます。特にインバウンドの仕事はシフト制を敷いている会社が多いため、残業に追われることが少なく、夜勤などを選択しなければ比較的落ち着いた働き方を実現できます。
コールセンター | |
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残業時間(平均/月) | 15.9時間 |
年収(平均) | 306万円(※カスタマーサポート) |
向いている人の特徴 | ・丁寧な受け答えに自信がある人 ・クレームに屈しない精神力がある人 |
公務員浪人から民間企業を目指す時のポイント
公務員試験の対策と、民間企業の対策は、それぞれ大きく異なります。そのため、もしも公務員浪人から民間就活にシフトする場合には、まずは頭を大きく切り替え、ポイントを押さえた対策に徹しましょう。
具体的には、次の3つを押さえることが大切です。
- 自己分析で「軸」と「アピールポイント」を整理する
- 公務員浪人の挫折経験を「強み」に変える
- 「民間企業だからこそできること」を明確に伝える
では、それぞれのポイントを解説します。
自己分析で「軸」と「アピールポイント」を整理する
まずは、自己分析を徹底しましょう。その上で、自分の「就活の軸」と「アピールポイント」を整理してみてください。
民間企業では、「どうしてウチの会社を志望したのですか?」「将来はどのような仕事をしたいですか?」といった質問が“鉄板”です。「あなたが当社で活かせる強みは何ですか?」といった質問をされる機会も多く、その回答に対して「なぜそのように思うのですか?」といった形で深堀りされるケースも珍しくありません。
こうした質問に耐えられる準備をするためにも、「そもそもどういった仕事に興味があるか」、そして「強みや長所」について自分自身が理解しておくことが欠かせず、それには過去の経験を振り返る「自己分析」が役に立ちます。
なお、自己分析は一人で進めると行き詰まりがちなため、第三者と進めることをおすすめします。たとえば、私たちジェイックでは、就活のプロのアドバイザーと一緒に自己分析を進めることができ、客観的な目線から、あなたの就活の軸、そして強みもお伝えします。
一人での自己分析が不安な方は、ぜひご相談ください。
公務員浪人の挫折経験を「強み」に変える
民間の就活では、公務員試験に失敗してしまった経験も“武器”になります。具体的には、挫折経験を「強み」として捉え直し、それを面接の場でアピールしてみましょう。
「あなたのこれまでの挫折経験を教えてください」といった質問が民間就活では一般的ですが、このとき面接官が知りたいのは挫折したエピソードではなく、そこから何を学び、それをどう会社で活かしたいと思っているのか、ということです。
そのため挫折した経験として「公務員失敗」のエピソードを話す場合には、次の例文を参考に、「学んだこと」そして「活かす方法」を盛り込むようにしましょう。
「挫折経験は、公務員試験に失敗したことです。ゼミの活動や、サークルやアルバイトと並行しつつ公務員の勉強をしていましたが、忙しさもあり、十分に勉強できませんでした。この経験から優先順位の大切さを痛感し、今ではあらかじめしっかりと計画を立て、まずは第一に優先すべきことに時間を割けるように調整しています。御社で私が希望している営業職は、色々な業務を並行して行う仕事と伺っています。仕事を進める中で慌ててしまわないように、これからも優先順位をつけることを意識していきたいと考えています」
「民間企業だからこそできること」を明確に伝える
公務員ではなく、民間企業だからこそできると思うことも明確に伝えましょう。
たとえば「公務員に落ちたから民間を目指しています」と面接で伝えてしまうと、良い印象を持たれません。「仕方なく就活しているのかな」と面接官が思ってしまい、志望度が低い人と思われてしまうからです。
そこで、民間企業への就活に切り替えた場合には、まずは“逃げ”の就活と思われないような対策が必要です。具体的には「それぞれの働き方を比較した上で、企業で働くことを選んだ」ということを伝えましょう。伝え方に関しては、以下の例文を参考にしてみてください。
「昔からの夢だった地方創生をしたく、公務員試験に挑戦しました。しかし、公務員として働くことと、企業に入社して働くことを比べた時に、私の思いが実現する可能性が高いのは企業への入社だと考えました。理由としては、これまでにない新しいアイデアのもと地方を活性化させたいという気持ちがあり、公務員の身として何かを変えるのは正直難しいと感じた一方で、企業であればより柔軟にアイデアを実現しやすいのでは、と考えたからです。特に御社はスピーディーに事業を展開されていることを説明会でお聴きし、強く関心を抱いています」
まとめ
公務員浪人を考えている人が知っておきたい「選択肢」を解説してきました。
4つの選択肢を改めてお伝えすると、次のとおりです。
- 公務員の勉強を続ける
- 臨時職員として働く+公務員の勉強を続ける
- 民間の就活を目指す+公務員の勉強を続ける
- 民間の会社に就職する+公務員を目指す
公務員は安定した働き方が実現できることから人気を集めていますが、そのぶん倍率が高いのがネックです。公務員浪人を何度も重ねてしまうと、公務員どころか、民間企業への就職の可能性も徐々に減っていってしまいます。
一方で、会社で働きながら公務員を目指す道も一般的ですし、残業が少ない仕事や、つぶれるリスクが少ない会社に入れば、公務員と同じような「安心」が民間企業でも手に入る可能性があります。
公務員だけに縛られ過ぎず、まずは視野を広げつつ、さまざまな道を検討していきましょう。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい