「公務員浪人はやばい」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
そこで、やばいと言われてしまう理由や、やばいとされる人の特徴、実際の体験談などを紹介します。
公務員浪人を考えている方、実際に浪人をしている方には、おすすめの就職方法も紹介していますのでぜひご覧ください。
- 「公務員浪人がやばい」とされる主な理由5つを詳しく解説
- 「公務員浪人をしたらやばい人の3つの特徴」を、あなた自身に照らし合わせてみよう
- 「公務員から民間企業への就職に切り替えた人の体験談」も参考にしよう
この記事の目次
公務員浪人がやばい?どれくらいいるのかを解説
公務員浪人は、そもそも本当に「やばい」ことなのでしょうか?
たとえば、2021年度の国家公務員採用試験の合格率は次のとおりです。
試験の種類 | 合格率 |
---|---|
総合職試験(院卒者/「法務」区分を除く) | 52.4% |
総合職試験(大卒程度/「教養」区分を除く) | 11.6% |
一般職試験(大卒程度) | 36.4% |
一般職試験(高卒者) | 27.0% |
細かい職種や種別・受験年度によって合格率は前後しますが、2021年度の結果を見る限り、大卒・総合職では10人に9人が、高卒・一般職では4人に3人が不合格となっているなど、国家公務員試験の難易度は決して低くはないことが分かります。
一方で、主要都市における2021年度 地方公務員採用試験の合格率をまとめると以下のとおりです。
試験の種類 | 合格率 |
---|---|
北海道 一般行政 A(第一回) | 21.1% |
東京都 Ⅰ類 B(行政一般方式) | 7.2% |
愛知県 行政Ⅰ | 29.7% |
大阪府 事務行政 22-25 | 25.2% |
地方公務員も都市ごとに職種がさまざまであるため一概には言えませんが、およそ20~25%の合格率であることが分かります。ちなみに東京都の合格率は7.2%と極端に低いですが、これは2021年度は採用者数が減少したことが理由で、例年は20%前後で推移しています。
ここまで国家公務員試験・地方公務員試験の合格率を見てきましたが、総じて言えるのが公務員試験は「誰でも合格できる試験」ではない、ということです。むしろ不合格通知をもらう人の方が大多数である試験のため、その中には次年度にリベンジを誓う浪人組も少なくありません。
つまり、受験者にとっては公務員浪人を選択することは“ふつう”であるとされ、やばいと焦るような状況ではないと認識されているのです。
引用:2021年度国家公務員採用試験実施状況、北海道|一般行政A(第1回)、東京都|1類B採用試験(一般方式)、愛知県|行政Ⅰ、大阪府|事務行政22-25
公務員浪人がやばい理由を紹介!
公務員浪人を考えている人の中には、周りから「公務員浪人はやめとけ」と言われたことがある人も多いのではないでしょうか?
では、どうして「やばいからやめておけ」と言われてしまうのか、その理由は主に5つあげられます。
- 民間企業への就職という選択肢がなくなる
- プライドが高くなり、他の選択肢の邪魔をする
- 公務員浪人を続けると就職が不利になる
- 公務員になれば一発逆転できると思い込んでしまう
- 精神的に追い詰められる
では、それぞれの理由について解説します。
民間企業への就職という選択肢がなくなる
公務員就職だけを考えていると、民間企業への就職は視野に入ってきません。しかし「一発勝負」の国家試験への再挑戦はリスクも大きく、場合によっては2回目の公務員浪人ということにもなりかねないのです。
リスクを軽減するという点では、公務員就職へのチャレンジと民間企業への就職活動を並行して行うのも一案です。民間企業の採用選考は公務員試験より前に行われるケースが一般的であるため、民間企業から内定を獲得したあとに公務員就職を受けることも可能です。
プライドが高くなり、他の選択肢の邪魔をする
公務員浪人を考える人の中には、「民間企業に務める人よりも公務員の方が偉い」と勘違いしている人が少なくありません。つまり「公務員は浪人してでも挑戦する価値が高い」と強く信じている人が多いのです。
そして「公務員が偉い」と思い込んでいると、「民間企業に就職するのはダメな奴」と見下すようにもなり、公務員浪人をする自分を正当化してしまいます。結果として、将来のキャリアの選択肢を自分の手で狭めてしまうのです。
もしも公務員に対する執着やプライドから浪人を検討している場合には、「自分は具体的にどんな仕事がしたいのか」「それは公務員でなければ実現できない仕事か」を考え、キャリアプランの視野を広げてみることをおすすめします。
公務員浪人を続けると就職が不利になる
学校を卒業してからしばらく経つと、就業経験がない人は採用選考で不利になりがちです。そのため公務員浪人を続ければ続けるほど、民間企業への就職も厳しくなってしまいます。場合によっては就職先が見つからず、アルバイトやニートとしての生活を余儀なくされる可能性もあるでしょう。
こうした末路を回避するためには、早いうちから民間企業への就職も選択肢に入れておくことが欠かせません。たとえば業界や仕事内容について理解を深めておくことで、いざ方向転換した際にスピーディーに就職活動に臨めるはずです。
公務員になれば一発逆転できると思い込んでしまう
大企業は採用選考において学歴を重視する傾向がありますが、公務員試験ではそうした学歴の壁はほぼありません。そのため学歴にコンプレックスを感じている人の中には、公務員就職で学歴のハンデを克服できると考える人もいます。
しかし、公務員試験は簡単ではありません。そのため一発逆転どころか、すでに社会人として歩み始めている同年代から大きく遅れをとってしまうことも多いのです。
そもそも、公務員を目指さなくても一発逆転は可能です。何をもって「逆転」と感じるかは人それぞれ異なりますが、仮に「高い給料を手にしたい」と考えている場合には、営業職などの実力主義の仕事も検討してみるなど、他にいくらでも方法は見つけられます。
精神的に追い詰められる
「今度の試験にも落ちたらどうしよう…」といった不安を感じている人は少なくありません。結果として勉強が手につかず、試験対策がおろそかになってしまう人もいます。
こうした状況を打開するには、視野を広げることが有効です。「上手くいかなくても他に選択肢がある」と思えると、心に余裕が生まれるからです。
なお、以下の記事では公務員浪人の末路について、詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。
公務員浪人をしたらやばい人の特徴
公務員浪人をしても上手くいかなかったり、むしろ合格が遠のいてしまう人の特徴を3つ紹介します。
- 公務員の志望理由がはっきりしていない
- 公務員試験に落ちた際に言い訳をする
- 試験勉強よりバイトなどを優先する
では、それぞれの特徴について見ていきましょう。
公務員の志望理由がはっきりしていない
公務員を志望する理由が明確に説明できない人は、公務員浪人を考え直したほうが良いかもしれません。なぜなら「安定しているから」「給料が良いから」となんとなくのイメージで考えていると、面接で志望動機について深堀りされた際に浅い回答しか返せないからです。
実際に公務員として働くと、はっきりした上下関係や、マニュアルに沿った業務の連続にモチベーションが下がってしまう人もいます。まずはこうした公務員の実情を知ったうえで、それでも公務員を目指したい理由は何か、公務員だからこそ実現できる仕事とは何かを考えてみてください。
公務員試験に落ちた際に理由付けをする
公務員試験に落ちたことを、自分に都合の良いように解釈してしまう人も要注意です。
たとえば友人との遊びに時間を費やしてしまったため、試験勉強がおろそかになってしまったとします。自分の行動を正当化しようと「今年の試験は例年より難しかったから落ちるのは仕方がない」というように、別の理由を無理やりこじつけてしまうことがあるのです。
上記の特徴に心当たりがある人は、公務員試験に落ちた原因を改めて振り返ってみましょう。反省をしっかり活かすため、まずは過去の自分の行動を見つめる時間を取ってみてください。
勉強よりバイトなどを優先する
バイトなどを優先してしまいがちな人も、公務員浪人で苦労する可能性が高いでしょう。
公務員試験で合格を目指す場合には、勉強時間の確保が欠かせません。バイトなどに大幅な時間を割いてしまうと、十分に勉強できず、試験に再び落ちてしまう恐れがあります。
勉強を優先できない人には「一度受けた経験があるし、次はなんとかなるだろう」と楽観的に考えてしまう傾向にありますが、こうした油断が命取りになります。まずは試験日から逆算し、どれだけの勉強量が必要か、そのために時間はどのくらい確保する必要があるかを考え、いま優先すべきことを決めていきましょう。
公務員浪人をした2chの声
2chに掲載された体験談をもとに、実際に公務員浪人をした人の声を紹介します。
公務員浪人で追い詰められ不合格に [2chの声 1/3]
体験談の中には、公務員浪人として勉強している期間にネット上の批判的な意見を読んでしまい、メンタル不調に陥ってしまったという声がいくつか見られます。
公務員浪人中はただでさえ不安を感じやすい状況にありますが、追い打ちをかけるようにマイナスな意見に触れると、それをきっかけに精神的に追い詰められてしまう人もいます。
30歳を超えて公務員浪人 [2chの声 2/3]
20代を公務員試験の勉強に費やし、30代に突入してしまったという声も見つかります。
こうした状況になると、勉強を続けている自分をなんとか正当化せずにはいられなくなり、公務員以外の職業を蔑(さげす)んでしまうケースもあります。
公務員浪人でこじらせてしまう [2chの声 3/3]
公務員試験に何年も落ち続けてしまった人の中には、合格すること自体が目的になってしまい、浪人生活から抜け出せなくなる人もいます。
「今回もきっと不合格だろうけど、ひょっとしたら…」という淡い期待が捨てきれず、受験を繰り返してしまうようです。しかし、気持ちは落ち込んでいるため勉強に身が入らず、結局はまた不合格…という負のループにはまってしまうケースも多いのです。
公務員から民間に切り替えた方の体験談
次に、就職エージェントのジェイックが運営する「就職支援サービス」を利用し、公務員就職から民間企業への就職に切り替えた方の体験談を紹介します。
消防士志望から民間就職に切り替え [公務員⇒民間の体験談 1/2]
友人が大企業から採用内定をもらい、彼女も地銀から内定をもらったHさんは、自分が中小企業にしか内定をもらえなかったことに劣等感を感じ、「公務員になれば彼らに釣り合うかもしれない」と考え、消防士を目指し始めました。
ところがモチベーションが維持できず、筆記試験は通ったものの、面接で落ちてしまいます。彼女に振られたこともきっかけになって目が覚め、「今の状態からなんとか変わらないと」と考え、ジェイックのサポートを受けることにしました。
いざ民間企業への就職を考え始めると、自分と同じような境遇の人が多いことに気付き、気分が軽くなったと言います。結果的に第一希望の人材系企業から内定を獲得できたことで、さらに自信もついたと話していました。
警察官志望から民間に切り替え [公務員⇒民間の体験談 2/2]
大学の合同説明会にて警察の仕事に惹かれたYさんは、迷わず公務員になることを決めます。しかし面接で落ちてしまったことが原因で気持ちが沈んでしまい、そのまま大学を卒業しました。
警察を再び受けることも考えたようですが、体格が大きい方ではないYさんは、警察を受ける人の多くは体格が大きいことに引け目を感じ、民間企業への就活も考え始めたと言います。そしてジェイックの門を叩き、希望していた施工管理会社から採用内定を得ました。
警察官への未練を断ち切り、民間就職に大きく舵(かじ)をきったことで、色々な場面で「自分を卑下しないようになった」ことにも満足しているようです。
公務員浪人でやばいと思っている方必見!おすすめ就職方法
公務員浪人はやばいかも…と不安に思っている方は、ぜひ私たちジェイックの「就職支援サービス」をご活用ください。
ジェイックでは、学校卒業後の「既卒」の方の支援に強みがあります。専任のキャリアアドバイザーが自己分析のサポートから、企業の紹介、さらには履歴書の書き方や面接対策まで、民間企業への就職を全面的にサポートしますので、安心して就職活動を進められるでしょう。
民間企業への就職方法が分からず困っている方、効率良く就活を進めたい方は、まずは一度ご相談ください。
まとめ
公務員浪人が「やばい」と言われてしまう理由と、特にやばい状況になってしまう人の特徴をお伝えしてきました。
人は不安を感じると、どうしても視野が狭くなります。「このまま続けるとやばいかな…」と感じたら、まずは視野を広げてるためにも、民間企業への就職も選択肢に加えてみましょう。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい