フリーターの将来は、正社員で働く同級生と比べて、見通しが暗いと言えます。
同級生の正社員より給料が低くなるだけでなく、将来、金銭面に関する様々なことで損をする可能性が高いので、早めに正社員への就職を目指しましょう。
今回は、フリーターが正社員に就職するための就活方法や、就活時の注意点などを紹介します。
焦りを力に変える方法を事前に把握しておけば、安心して就活に臨むことができるでしょう。
この記事の目次
フリーターは焦った方がいい?このままだと将来金銭面で損の可能性大!
フリーターで働き続けることにはメリットがある一方で、デメリットもあります。メリットしか考えずに働いていると、将来後悔することもあるので注意しましょう。
特に金銭面で大きく損をする可能性が高いので、本当にこのままフリーターを続けるべきか、よく考える必要があります。
まずはフリーターとして働くメリットとデメリットの両面を把握して、後悔のない働き方を選択しましょう。
自由な働き方を堪能できる [メリット1]
フリーターは自由な働き方を求めている人に最適だと言えるでしょう。フリーターは基本的にシフト制なので、自分の都合に合わせてシフトを組みやすいメリットがあります。
休みたいときは休んで、働きたい時はバリバリ働くことができるため、旅行などやりたいことを我慢する必要はありません。
朝遅くまで寝て、昼過ぎから働き始めることもできるのは、フリーターだからこそできる働き方でしょう。
この身軽さが病みつきになり、フリーター生活を何年も続けている人は大勢います。
様々な職場を体験できる [メリット2]
フリーターは興味のある仕事に飛び込みやすく、様々な経験ができるメリットがあります。
職場が合わなければすぐに辞めることもできるため、ストレスを抱え込むこともありません。
正社員は辞める手続きに手間がかかってしまうので、簡単に職場を変えることができるのは、フリーターの特権だと言えるでしょう。
フリーターであれば、掛け持ちでバイトすることも可能なので、人間関係の幅も広げることができます。
1つの職場で飽きてしまいやすい人や、様々な仕事を体験してみたいという人には、フリーターの働き方が適しているでしょう。
ワークライフバランスを保ちやすい [メリット3]
フリーターは残業がないので、いつも決まった時間に帰ることができます。
そのため、仕事とプライベートの両立がしやすく、趣味や友人関係など、仕事以外の部分も充実させることができます。
仕事が辛くて休みたくなったら1ヶ月休むことも可能なので、仕事だけに縛られる心配はありません。
フリーターなら転勤や異動になる心配もないので、充実した生活を送ることができるでしょう。
収入が不安定になりやすい [デメリット1]
正社員には有給休暇がありますが、フリーターにはありません。仕事を休んでしまうと、収入はゼロになってしまうため、貯金を切り崩して生活していくことになります。
体調が悪くて休んでしまえば、その分収入が減ってしまうため、毎月安定した収入を得るのは難しいと言えるでしょう。
フリーターは会社の都合でシフトを減らされることもあるため、前月と今月の収入に10万円ほどの差が出ることもあります。
急に解雇されることもあるので、ある程度の貯金はしておいたほうがいいでしょう。
平均年収が少ない [デメリット2]
20代の内は正社員もフリーターも、月収はそれほど変わらないことが多いですが、年収に換算すると大きく差が広がってしまうことも多いです。
20〜30代のサラリーマンの平均年収は400万円前後ですが、フリーターの平均年収は200万円ほどしかありません。
200万円以下の年収で働いているフリーターも大勢いるため、同世代の正社員と比べると年収に倍以上の開きが出てしまいます。
時給が低い地方のフリーターだと、平均年収はさらに低くなるので、かなり大損してしまうでしょう。
サラリーマンとフリーターの生涯年収を比較すると、1億円以上の差が出てきてしまいます。
同じ仕事をしていても、正社員とフリーターでは給与に大きな差があるため、安定した収入を望むのであれば、一刻も早く正社員への就職を目指しましょう。
ボーナスがない
正社員と違い、フリーターにはボーナスが出ません。そのため、毎月もらう給与だけで生計を立てていくことになります。
正社員であれば、年に数十万円のボーナスが出るため、海外旅行などに行くことも可能ですが、フリーターにはそのような余裕はありません。
給与だけでは満足に貯金することもできないので、フリーター生活を続ける限り、贅沢な生活を望むことは難しいでしょう。
社会的信用が低い
収入が不安定なフリーターは社会的信用が低いため、ローンを組んだりクレジットカードを作成するときに苦労します。
フリーターと正社員とでは、社会的信用に大きな差があるため、審査の通過率も大きく異なります。
正社員より稼いでいても、フリーターという立場でいる限り、社会的信用を得ることはできません。
若いうちはよくても、20代後半になってくると、いつまでもフリーター生活から脱せないでいる自分に劣等感を感じることもあります。
将来を見通せない
フリーターは今の生活をやり繰りしていくだけで精一杯なので、将来のために備える余裕はありません。
5年後、10年後の生活の見通しが立たないため、歳を取るにつれて焦りを感じてしまうでしょう。
結婚したいと思っても、フリーターだと相手の両親が納得してくれない可能性があるので、場合によっては断念しなければならない可能性も出てきます。
将来結婚や出産などを考えているのであれば、フリーター生活とは早めに見切りをつけたほうがいいでしょう。
年金の支給額が少ない
基本的にフリーターは社会保険に加入することができないため、国民保険に入ることになります。
厚生年金に加入している正社員と比べて、将来もらえる年金の額は圧倒的に少なくなるため、老後の生活に苦労する可能性も出てきます。
焦りが原因でフリーターからの就活を失敗させないために
フリーター生活から脱出しようとして、焦ってやみくもに就活を進めると、将来後悔する可能性があるので注意が必要です。
就活は自分の将来を決める大事なイベントなので、慎重に行動するようにしましょう。
また、フリーターの就職活動に関しては、以下の記事で全般的に解説しています。
就活ノウハウ以外にも、就職を成功させたフリーターの体験談なども掲載しています。
フリーター感覚を改める
少し興味がある程度の求人をどんどん受けても、そもそも内定を得られる可能性は低いです位、仮に入社できても「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが生じてしまいます。
せっかく正社員になれても長続きせず、また就活をし直す可能性が出てくるので注意しましょう。
いったん正社員になると、フリーターのときのように簡単に辞めることができません。
就活を失敗させないためにも、まずはこれまでのフリーター感覚を改めて、正社員として働く覚悟を持ちましょう。
正社員でも辞めることはできますが、20代の内に何度も転職を繰り返すと、「この人はすぐに辞めてしまうのではないか」と思われて転職に不利になる可能性もあります。
フリーターのような軽い気持ちで応募してしまうと、あとで痛い目に合うので注意しましょう。
自己分析をする
就活をすると決めたのであれば、最初に自己分析をする必要があります。
自分が得意だと感じていることや、過去に人から褒められた経験などを書き出してみて、長所を探してみましょう。
自分の長所がわかれば、自信を持って就活を進めることができます。どんな小さなことでもいいので、頭に浮かんだことをどんどん書き出してみましょう。
時間がないからと焦って自己分析を怠ってしまうと、就活に失敗しやすくなるので要注意です。
まずは焦る気持ちを押さえて、自分が何に熱中できるのか考えてみましょう。
仕事をする上で大切にしていることを探し出し、数年後にやっていたいことをイメージできれば、仕事探しも楽になります。
業界・企業研究をする
入社後のミスマッチを防ぐためには、業界・企業研究が欠かせません。
業界や企業のことをろくに調べもせずに入社してしまうと、ミスマッチが生じ、長期間のキャリア形成を望みづらくなります。
キャリア形成に失敗すると、次の転職で苦労する恐れもあるので注意が必要です。
就職後に長く働き続けるためにも、志望する企業や業界について細かく調べておきましょう。
会社概要や価値観、将来性などをチェックして、自分と合うかどうか確認することが大事です。
企業のホームページだけでなく、会社四季報などもチェックして業界の位置付けを調べておくと、より客観的な判断ができるようになります。
就職エージェントを利用する
一人で就活を続けるのが不安な場合は、就職エージェントを利用してみましょう。
担当のエージェントが就活を最後までサポートしてくれるため、くじけそうになったときに助けてもらうことができます。
職場の雰囲気や人間関係など、ネット上にない貴重な情報を教えてくれるため、よりベストな選択をできるようになります。
面接対策や履歴書の書き方なども教えてもらうことができるので、就活が初めての人でも安心です。就活中に困ったことがあれば、遠慮せずにエージェントに相談してみましょう。
バイト先で正社員登用してもらう手も!
現在働いているアルバイト先の仕事に興味が強い場合は、バイト先で正社員登用してもらう方法もあります。
ただし、この場合はメリットとデメリットがあるので、慎重に判断しましょう。
就活する必要がない [メリット1]
バイト先で正社員登用してもらうのであれば、就活する必要がないため、すぐに働き始めることができます。
就活するとなると、実際に就職できるまで数ヶ月ほどかかりますが、その時間を大幅に節約できるので、ブランクを気にする必要もありません。
ミスマッチを心配する必要がない [メリット2]
バイト先なら既に業務内容や職場の雰囲気に慣れているため、ミスマッチが起こる心配がありません。
キャリアに傷がつくこともなく、即戦力としてすぐ活躍できるため、普通に就職するよりメリットが大きいと言えるでしょう。
社風や人間関係にも慣れているため、正社員になってもスムーズに溶け込むことができます。
フリーターとして現在働いている職場を気に入っているのであれば、バイト先に正社員登用可能か打診してみましょう。
責任ある仕事に挑戦できる [メリット3]
基本的にフリーターは単純な仕事しか任せてもらうことができません。そのため、いつまで経ってもビジネススキルが身につかず、就活時に苦労することになります。
その点、バイト先で正社員になれば、これまでできなかった責任ある仕事に挑戦できるため、スキルアップやキャリアアップが可能になります。
仕事の幅が一気に広がるので、毎日やりがいを感じながら働くことができるでしょう。
転勤や異動の可能性がある [デメリット1]
バイト先で社員登用してもらうと、転勤や異動の可能性が出てきます。
都市部から地方へ転勤する可能性も出てくるので、生活が激変することもあるでしょう。異動すると、慣れない仕事や新しい人間関係に悩む可能性も出てきます。
仕事で成果と責任を求められる [デメリット2]
フリーターと異なり、正社員として働くことになれば、会社によってはノルマを課せられることがあります。
フリーター時代には経験しなかったクレーム・ミス処理の責任などを負うリスクもあるので、人によってはストレスに感じることもあるでしょう。
ある程度経験を積むと、部下の育成を任されることもあります。
自分一人で結果を出せばいいということではなく、チーム全体として結果を求められるため、予想外のプレッシャーに悩むこともあるでしょう。
デメリットよりもメリットの方が大きい
正社員登用してもらうことは、いくつかデメリットがあるものの、総合的に見てメリットのほうが大きいと言えます。
正社員になることで収入や地位が安定し、社会的な信用を得られるので、これまでと同じ仕事をしていても生活が激変します。
正社員になれる可能性のある職場で、なおかつ自分が納得できるのであれば、早めに相談して社員登用を目指しましょう。
焦りは禁物!悔いの残らない就活をしよう
フリーターは自由な働き方ができる一方で、収入が不安定で社会的信用を得にくいデメリットがあります。
フリーター生活が長期化すると、どんどん焦りが出てくるので、早めに就職の準備を始めましょう。正社員になれば収入も安定し、責任ある仕事に挑戦することができます。
フリーターが就活を始めるときは、焦る気持ちをおさえて、冷静な判断を心がけましょう。
焦りを抱いたまま就活しても、大して興味のない求人に手を出してしまい、ミスマッチを引き起こしやすくなるだけです。
入社後に後悔して転職すると、キャリアプランが崩れてしまう可能性もあるので注意しましょう。
ダラダラ就活を続けるのは良くないので、ある程度のリミットを設けて行動にメリハリをつける必要がありますが、慌てすぎず、納得のいく就活をすることが大事です。
自己分析と企業研究を怠らず、自分に合う企業を選べば、満足のいく結果を得ることができるでしょう。