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不登校の末路とは?不登校の時に親がやる対処法も解説!

不登校の末路とは?不登校の時に親がやる対処法も解説!

不登校末路とは、と思っている方も多いのではないでしょうか?こちらの記事では、不登校の経験者が出した後悔したことや親が出来る対処法を解説しております。こちらの記事を読むことで、不登校の末路を良い方向に向けることが出来ます。気になった方は是非最後まで読んでみてください。

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不登校の人の末路とは?

不登校の人の末路とは?

不登校になると、今後の人生が不安になりますよね。

  • 就職できるのか?
  • 家庭をもてるのか?
  • 引きこもりにならないか?
  • 人間関係の構築は大丈夫か?

ですが、安心してください。不登校を経験したからといって、悪い末路になるとは限りません。文部科学省が平成18年に行った「不登校に関する実態調査」では、平成26年にその後の追跡調査をしています。平成26年に20歳になった「平成18年に不登校だった人」の実情は下記のとおり。

  • 就業のみ:34.5%
  • 就学のみ:27.8%
  • 就学・就業:19.6%
  • 非就学・非就業:18.1%

81.9%の人が進学か就職をしています。なので、不登校だった人も一般的な生活に戻っていることがわかります。

また、同調査では下記のような結果も出ています。

  • 自分の望み通りの学校に出会った:62%
  • 自分の望み通りの仕事に出会った:50%
  • 自分の力や性格に合った仕事にめぐり会えた:62.8%
  • 職場の雰囲気が自分に合っていた:68.5%
  • 仕事を通して、自分に対する自信ができた:65.7%

多くの人が希望の学校や仕事に出会えています。

また、「中学校を卒業した頃と比べて現在の自分が成長したのはどんなところですか」というアンケート結果は下記のとおりです。

  • 人の痛みがわかるようになったり、人に対して優しくなったこと:48.6%
  • 自分で働いて収入を得ようとすること:47.4%
  • 身のまわりのことが自分でできること:46%
  • 人とうまくつきあえること:46%

不登校の経験がある人でも、きちんと自立できていることがわかります。

「不登校による不利益・不当な扱いを受けたことがあるか」というアンケートでは、「まったくなかった」と答えた人が65.8%もいます。文部科学省の調査結果からも、不登校の末路は決して暗いものではないとわかります。

参考:文部科学省「不登校に関する実態調査」 ~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~

また、今では大活躍している有名人の中にも、不登校を経験した人がいます。

  • 小栗旬さん
  • 指原莉乃さん
  • 伊集院光さん
  • 白石麻衣さん
  • 藤田ニコルさん
  • 千原ジュニアさん
  • マツコ・デラックスさん

一時的に不登校になることがあっても、その後の過ごし方で明るい未来にすることができます。

不登校経験者が後悔したこと4つ

とはいえ、不登校を後悔する人がいるのも事実です。先ほど紹介した文部科学省の平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書によると、「学校に行けばよかった」と後悔している人の割合は38.9%だそうです。

不登校を経験した人によくある後悔は下記の4つです。

1.学力の低下

2.社会性や協調性を体得できない

3.体力が落ちていく

4.学校行事を経験できなかった

ただし、後悔しないためのアクションや対処法もあるので安心してください。1つずつ解説していきます。

後悔1:学力の低下

不登校が原因で学力が低下して、後悔する人がいます。後悔する理由は下記などがあります。

  • 勉強についていけなくなる
  • 進学できる学校が限られる
  • 就職できる会社が絞られる

勉強が遅れてしまうと、周りの子より多く勉強しないと追いつけません。でも、たくさん勉強するのが辛くなって、ますます勉強が遅れる悪循環に陥ってしまうこともあります。

令和2年度に文部科学省が行った「不登校児童生徒の実態調査」によると「勉強の遅れに対する不安があった」という人の割合は下記のとおりです。

  • 小学生:31.7%
  • 中学生:44.7%

参考:文部科学省「令和2年度不登校児童生徒の実態調査」

学力の低下で後悔しないためには、下記のようなアクションを検討してみましょう。

  • 自学習を進める
  • 学習塾で勉強する
  • オンライン学習する
  • フリースクールに通う
  • 通信制高校に編入する

今はYouTubeでも勉強することができます。自学習を進めやすい環境なので、可能であれば勉強しておきましょう。もし親が同意してくれれば、民間の学習塾やフリースクールで勉強することもできます。また、高校生であれば通信制高校に編入する方法もあります。通信制高校は自宅で学習できて、卒業すれば高卒資格ももらえます。

後悔2:社会性や協調性を体得できない

不登校になるとコミュニケーションが減るので、「社会性や協調生を体得できない」と後悔する人もいます。

社会性や協調生を体得できなくて後悔する理由は、下記などがあります。

  • 友達ができにくい
  • 彼氏・彼女ができにくい
  • 仕事でうまく話せない

後悔しないためには、学校以外で人間関係を作るのがおすすめです。

  • SNS
  • オンラインゲーム
  • 社会人サークル
  • 親の友人・知人

SNSやオンラインゲーム上には、同じように不登校で悩んでいる人もいます。同じ状況だからこそわかりあえて仲良くなれることもあるでしょう。また、親の同意を得て地域の社会人サークルに参加してみる方法もあります。親の友人や知人と話してみるのも良いでしょう。大人とコミュニケーションをとることでも社会性や協調生は体得できるので、学校以外で人間関係を作ることも検討してみてください。

後悔3:体力が落ちていく

不登校になると自宅にひきこもってしまい、体力が低下しがちです。

体力が低下して後悔する理由は、下記などがあります。

  • 何をするにもすぐ疲れてしまう
  • 短時間のアルバイトでも疲れてしまう
  • 新しいことに挑戦したくてもすぐ疲れてしまう

結果、行動して達成感を得る機会が減り、自信をなくしてしまうケースもあります。

後悔しないためにも、下記などを実践してみるのがおすすめです。

  • 散歩
  • 筋トレ
  • スポーツ
  • ランニング

近所を散歩するだけでもかまいませんし、自室で筋トレするだけでもかまいません。体力が落ちないように意識して体を動かすことも検討してみましょう。

後悔4:学校行事を経験できなかった

不登校で学校行事を経験できず、後悔する人もいます。学校行事は、大人になってからではできないことだからです。

例えば、下記のような行事は学校生活ならではものです。

  • 体育祭
  • 文化祭
  • 修学旅行

「学校にいくのはイヤだけど、行事は興味がある」という場合は、担任の先生に相談してみましょう。特別な形で行事に参加できるかもしれません。

また、どうしても登校できない場合は、学校外で行事と似たことをしてみるのも良いでしょう。具体的には下記のように経験できます。

  • 地域の運動会に参加する
  • 学校外で出会った友人と旅行にいく
  • 社会人サークルのイベント(大会など)に参加する

学校外でも似たような経験はできるので、選択肢に入れてみてください。

不登校によくある後悔を知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

不登校を後悔している人はいる?後悔している人としていない人について解説!

不登校の末路を明るくするために親が出来る対処法

ここからは親御さん向けに解説します。お子さんが不登校だと、いろいろと不安ですよね。お子さんの将来を明るくするためにできることは、下記の5つです。

  • 不登校の原因を無理に解決しようと思わない
  • 親が前向きな姿勢でいること
  • 第三者に援助を求める
  • 親の生活を充実させる
  • 子供の興味や関心に沿って環境を変える

実際にこれらの方法で、問題解決したご家庭も多いです。1つずつ解説するので、できそうなことから始めてみてください。

対処法1:不登校の原因を無理に解決しようと思わない

不登校の原因を無理やり聞き出したり、解決しようと思わなくて大丈夫です。なぜなら、不登校の原因がわからなくても、問題解決に向かうことがあるからです。

例えば、仮にいじめが原因で不登校になったからといって、子供が真実を教えてくれるとは限らないでしょう。でも、転校したり通信制高校に編入すれば問題が解決する可能性があります。

子供が不登校になるのは、さまざまは理由が混在しているケースもあります。親が原因を迫ると、子供はかえって心を閉ざしてしまうこともあるでしょう。

文部科学省の「令和2年度不登校児童生徒の実態調査」によると、子供が「学校に戻りやすいと思う対応」は下記のとおりです。

よって、親から声をかけても不登校が解決する可能性は低いです。なので、無理に詮索せず「親は味方だ」と思ってもらうことが重要です。少しずつ話せるようになって、問題が解決していくかもしれません。

具体的には、子供の話をよく聞くことが大切です。話してくれる機会は少ないかもしれませんが、反論せず、ただひたすら耳を傾けてみてください。これだけでも「親に本音で相談してみようかな」と思ってもらえることもあるでしょう。

対処法2:親が前向きな姿勢でいること

子供の前では前向きな姿勢でいることを心がけてみてください。子供は「親に迷惑をかけてない」と思えるだけでも、心の負担が軽くなることがあるからです。

文部科学省の「令和2年度不登校児童生徒の実態調査」によると「家族がどう思っているか不安だった」という子の割合は下記のとおりです。

  • 小学生:19.2%
  • 中学生:25.4%

具体的には、仕事や家事など前向きな姿勢で取り組み、落ち込んでいる姿をあまり見せないのが大切です。大変なこととは思いますが、子供も前向きな気持ちに変化していくことがあります。

対処法3:第三者に援助を求める

家庭内で対処が難しい場合は、第三者に援助を求めることも検討しましょう。子供も第三者の方が本音を話しやすく、問題解決に向かうかもしれないからです。

まずは、担任の先生に相談するところから始めましょう。他には下記のような選択肢もあります。

  • 教育支援センター:不登校児童・生徒の社会的自立の指導・支援
  • ひきこもり地域支援センター:電話相談や各種専門機関の紹介
  • 教育センター:保護者が教育相談、就学相談できる
  • 教育相談所:中学生までの子供の相談ができる
  • 児童相談所:18歳未満の子供に関する相談ができる
  • スクールカウンセラー:子供だけでなく親も相談できる

不登校になる子の中には、精神疾患や発達障害が疑われる子もいます。第三者の専門家に相談した方がいいケースもあるので、選択肢に入れてみてください。

また、民間では下記のような選択肢があります。

  • 通信制高校:自宅で勉強できる
  • 学習塾:勉強の遅れを取り戻せる。友達ができるかもしれない
  • フリースクール:民間の学校。小中学校は出席扱いになるケースあり

対処法4:親の生活を充実させる

親御さん自身が生活を充実させ、人生を楽しむ姿勢を見せるのも重要です。子供が「大人はおもしろそうだ」と思ってくれれば、将来の希望になるからです。

具体的には下記のようなイメージです。

  • 趣味を楽しむ
  • 友人と語らう姿を見せる
  • 仕事で成果を出してイキイキした姿を見せる

文部科学省の「令和2年度不登校児童生徒の実態調査」によると、家族に相談した子の割合は下記のとおりです。

  • 小学生:53.4%
  • 中学生:45%

前述のとおり親から声をかけるのは逆効果ですが、親が充実している姿を見せると、親に相談したくなる子供もいます。子供が苦しんでいるときに親だけ楽しむのは気が引けるかもしれませんが、一緒に落ち込んでしまうと子供もますます落ち込む可能性があります。親御さんのメンタルを保つためにも、生活の充実を図ることも検討してみてください。

対処法5:子供の興味や関心に沿って環境を変える

子供が興味・関心をもつことは、できるだけ環境を整えてみてください。子供が行動的になって、問題解決に向かうかもしれないからです。

文部科学省の平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書の、「どんな相談や手助けがあればいいと思ったか」というアンケート結果は下記のとおり。

  • 将来生きていくためや仕事に役立つ技術や技能の習得についての相談や手助け:33.2%
  • 自分の気持ちをはっきり表現したり、人とうまくつきあったりする方法についての指導:28%
  • 仕事につくための相談や手助け:27.8%
  • 友人と知り合えたり、仲間と過ごせたりする居場所:25.2%

不登校であっても「積極的に行動したい」と思っている子供もいます。なので、子供が興味・関心を示すことは、できるだけ環境を整えることを検討してみてください。

まとめ

くりかえしですが、不登校になっても将来は決して暗いものではありません。一時的に不登校になっても、その後の行動で明るい未来に変えることができます。ただし、不登校を後悔する人もいるので、できるだけ後悔しないように、できることからやっていきましょう。

また、親御さんはお子さんが心配だと思いますが、できるだけ冷静に対処していくことが重要です。親子で落ち込んでしまうと、立ち直りが遅くなってしまうかもしれません。子供が辛いときこそ親が背中を見せるときであり、親が必要なときでもあります。1つずつ対処して、明るい将来にしていきましょう。少しでもご参考になれば幸いです。

不登校からの就職で悩んでいる方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

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池本 駿
株式会社ジェイックマーケティング開発部。2016年慶応義塾大学経済学部卒業。2018年慶應義塾大学大学院経済学研究科修了(修士課程)。2019年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了(修士課程)。同大学経済学部附属経済研究所「こどもの機会均等研究センター」協力研究者。元・三菱経済研究所研究員。経済産業大臣登録 中小企業診断士。著書「教育経済学の実証分析: 小中学校の不登校・高校における中途退学の要因分析」