ニートが働きたいと思っても動き出せない原因は、「自分に自信がなく、失敗が怖い」「コミュニケーションが取れない」などの仕事に対する恐怖心があるからです。働こうとしても、ニートである自分に自信が持てないことが、精神的な負担となって就活に動き出せずにいます。
しかし、ニートになった原因が人それぞれ違うように、自分に合わせた対処法を取ればニート脱却は不可能ではありません。スキルを身につけたり、社会復帰のサポートを受けたりすれば、少しずつ働くことの自信を身につけられるでしょう。
この記事では、仕事が怖いと感じているニートのために、恐怖心の克服方法を解説しています。企業に就職するための仕事探しの方法も紹介するので、ぜひご覧ください。
- ニートが働くのが怖いと感じる主な理由はトラウマや適応障害などが関係している
- 働く怖さを克服する方法は気楽な考え方や無料で相談する方法を知るところから
- 働くのが怖いニートの仕事探しにオススメなのはハローワーク、就職サイト、就職エージェントを利用すること
- 自分に自信がない
「働いても上手くやっていけるのだろうか」「社会に馴染めないのでは」という不安がある - 人間関係に恐怖を感じる
「職場に馴染めないのではないか」「いじめられたらどうしよう」などと想像してしまう - 働いたことがない
はじめから上手くいくとは考えず、「みんな最初は失敗するもの」と楽観的になることも大切 - トラウマ体験がある
トラウマ体験の思い出が、不安や過度な緊張状態、過呼吸といった症状を引き起こすことも - ブランクが長い
面接で「無職の期間は何をしていましたか?」などと質問されることに不安を感じる - うつ病や適応障害などの病気を持っている
気分の落ち込みが激しい時期は特に「働くのが怖い」と感じやすい - ADHDの発達障害の可能性がある
注意力が散漫、忘れ物や失くし物が多いなど傾向から、仕事でストレスを感じる場合が多い
- 働くことの楽しさを考えてみる
小さな成功体験や楽しさが、怖さを克服するきっかけになることがある - 人と関わらない仕事をしてみる
人間関係に対して不安があるなら、人との関わりが少ない仕事を選ぶのがおすすめ - 仕事を辞めても良いと考える
「合わなければ仕事を辞めても良い」と考えることで、自分自身をリラックスさせられる - 年齢のことを気にしない
職種や労働条件などにこだわらなければ、年齢不問の求人も見つかるはず - 資格を取得する
資格があれば、就職に有利に働くだけでなく、入社後に企業次第で年収が上がることもある - 単発のアルバイトや派遣から始める
1日から始められ、次第に社会で必要なコミュニケーション能力が身についてくる
この記事の目次
ニートの働くことへの恐怖心がある背景
厚生労働省の「ニートの状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究報告書(概要)」によると、80%前後のニートが「うしろめたい」「世間体が悪い」と回答しています。ニート状態であることが、精神的な負担になっている結果といえるでしょう。
ニートが苦手だと感じる作業に関わる設問では、以下のような回答結果でした。
- 人に話すのが不得意…66.3%
- 手先が不器用…49.4%
- 計算が不得意…43.9%
- 字を書くのが不得意…36.7%
基本業務で求められる基礎的なスキルを苦手としており、自分に与えられた仕事をできないのではないかという自信のなさが、調査結果に表れています。
このような背景から、ニートは働くことや社会に出ることに恐怖心を感じてしまうのです。
次の章から、ニートが働くことを怖いと感じている理由を、具体的に解説していきます。
働くのが怖いとニートが感じる7つの理由
ニートの人が「働くことは怖い」と感じる理由は、主に以下の7つです。
- 自分に自信がない
- 人間関係に恐怖を感じる
- 働いたことがない
- トラウマ体験がある
- ブランクが長い
- うつ病や適応障害などの病気を持っている
- ADHDの発達障害の可能性がある
それぞれの理由について、詳しく解説していきます。「働くのが怖い」と感じてニートになった人は、なぜ怖いと感じるのかを見つめなおすきっかけにしてください。
理由1:自分に自信がない
自分に自信が持てないと「働くのが怖い」と感じやすくなります。自信が持てない人は、主に「一度も働いた経験がない人」と「働いたが、すぐに辞めてしまった人」の2パターンに分かれます。
一度も働かずにニートになった人は、自分が働いている姿がイメージできず「働いても上手くやっていけるのだろうか…?」という不安が消えません。その結果、なかなかニートから抜け出せなくなります。
一方、就職はしたけれどすぐに辞めてしまった人も、自分に自信を持てないことが多いでしょう。これは「私は社会に馴染めなかった」という思いがあるからです。再就職しようと思っても、「仕事をすぐ辞めたことがマイナスにならないか」「これといった資格もないのに転職できるのか」とマイナス面に目を向けてしまいがちです。
このように、自分に自信がない人は、不安な気持ちから行動が鈍くなり、なかなかニートから抜け出せない悩みを抱えています。
理由2:人間関係に恐怖を感じる
人間関係を怖いと感じる人も「働くことが怖い」と感じる傾向があります。ほとんどの仕事において、人間関係は避けて通れません。就活をしようと思っても、人間関係に対する不安が大きいと「職場に馴染めないのではないか」「いじめられたらどうしよう」などと想像してしまうようです。せっかく働きたいと思っても、人間関係がストレスになり行動に移せないのです。もともと人間関係が苦手な人や嫌な経験をしたことがある人は、なおさら苦痛に感じるのでしょう。しかし、良好な人間関係を築くことは、働きやすさに大きく影響します。そのため、少しずつ克服していく姿勢も大切です。
理由3:働いたことがない
理由1の「自分に自信がない」でも述べましたが、働いた経験がなくニートになった人は「働くことが怖い」と感じやすいようです。人は、自分が未経験のことに恐怖を感じます。働いたことのない人が「就職が怖い」と感じるのは、自然なことといえるでしょう。
今はいきいきと働いている人でも、その仕事に就いたばかりの頃は不安が大きかったはずです。人は恐怖を感じながらも新しいことにチャレンジして、試行錯誤しながら成長していきます。はじめから上手くいくとは考えず、「みんな最初は失敗するもの」と楽観的になることも大切です。
理由4:トラウマ体験がある
過去に働いていた会社でトラウマ体験がある人は「働くのが怖い」と感じやすいです。トラウマとなる原因は様々ですが、主に「ノルマが厳しく、過労で倒れた」「上司からのパワハラがあり、うつ病になった」などがあります。
トラウマになるほどの体験をすると、人によっては以下のような症状が出現します。
- フラッシュバック
- 断続的な不安
- 過度な緊張状態
- 過呼吸
フラッシュバックとは、トラウマとなった出来事を不意に思い出すことです。フラッシュバックによって不安や過度な緊張状態、過呼吸といった症状も引き起こしてしまいます。このような症状が続くと「働くのが怖い」という気持ちがずっと残り続けるため、ニート期間が長くなる原因にもなり得ます。
理由5:ブランクが長い
過去に働いた経験があっても、ブランクが長くなると「働くのが怖い」と感じます。ニート期間が長い人は、面接で必ずと言っていいほど「無職の期間は何をしていましたか?」と聞かれるからです。そのため、ニート期間の長い人ほど「面接できちんと受け答えができるかな…」という不安を抱きやすくなります。
しかし、何事も「動き出すまでが最も大変」なのです。働き始めたらおのずと毎日が過ぎていくので、「働くのが怖い」と感じるのは最初だけかもしれません。
理由6:うつ病や適応障害などの病気を持っている
うつ病や適応障害などをわずらっていることから、「働くのが怖い」と感じる人もいます。気分の落ち込みが激しい時期は動き出すことが難しく、特に「働くのが怖い」と感じやすいでしょう。このような時期は自分を過小評価したり、責めてしまう傾向があります。
さらに、仕事が原因でうつ病や適応障害になった人は、働く意欲が失われているケースも多いです。仕事に復帰することで症状がひどくなったり、再発を恐れている人も珍しくありません。
理由7:ADHDなど発達障害の可能性がある
ADHDなどの発達障害があり、「働くのが怖い」と感じている人もいます。ADHDとは「注意欠如・多動性障害」の略称で、注意力が散漫であったり、忘れ物や失くし物が多いことが特徴です。そのため、仕事内容によってはミスをしてしまったり、コミュニケーションが上手くとれないなどのストレスを感じる場合があります。
発達障害に対する理解は年々広まってはいるものの、まだ理解されない職場も多いようです。そのため「働くのが怖い」という発達障害を持った人が一定数存在しています。
働くのが怖いと感じるニートの克服方法6つ
現在ニートで「働くのが怖い」と感じている人は、以下7つの対処法に取り組むことをおすすめします。
- 働くことの楽しさを考えてみる
小さな成功体験や楽しさが、怖さを克服するきっかけになることがある - 人と関わらない仕事をしてみる
人間関係に対して不安があるなら、人との関わりが少ない仕事を選ぶのがおすすめ - 仕事を辞めても良いと考える
「合わなければ仕事を辞めても良い」と考えることで、自分自身をリラックスさせられる - 年齢の事を気にしない
職種や労働条件などにこだわらなければ、年齢不問の求人も見つかるはず - 職業訓練を受ける
仕事の疑似体験をすることで、自分の働く姿をイメージでき、不安が減る - キャリアカウンセリングを受ける
豊富な知識や経験をもとに相談にのってくれるので、働く恐怖が和らぐ可能性がある - うつ病や適応障害の場合は専門機関に相談してみる
臨床心理士や精神福祉士によるカウンセリングなど、就職支援が受けられることも
それでは、詳細を解説していきます。すべてに取り組む必要はなく、まずできるものから試していきましょう。
克服方法1:働くことの楽しさを考えてみる
「働くのが怖い」と感じることはおそらく誰にでもありますが、反対に「働くことが楽しい」と実感する瞬間もあることでしょう。これまで働いてきた中で、楽しいと感じたことはありませんか?どんなに小さなことでも良いので、仕事で楽しいと感じる瞬間を見つけましょう。例えば「先月は1時間かかっていた事務作業を、今月は工夫して50分で終えた。」のように、自己成長を感じることも楽しみの1つです。小さな成功体験や楽しさに出会えると前向きな気持ちになり、怖さを克服するきっかけになります。
仕事を嫌いになってしまう理由として、「人と比べてしまうこと」もあります。同僚や上司、あるいは部下と自分を比較して、「〇〇さんと比べて自分の成績は良くないな」と感じてしまうこともあるでしょう。しかし、他人と比較する必要はありません。
また、仕事以外の分野に楽しさを見つけることも効果的です。例えば、仕事で辛いことがあった時に悩みを共有できる仲間はいませんか?
- 仕事のミスを上司に叱責された
- 取引先からクレームを言われてつらい
このような出来事はあなただけではなく、多くの人が経験しています。時には気の許せる仲間と愚痴を言って笑い合うことで気分転換になりますし、「味方がいる」という安心感も得られます。ただし、社内の人に愚痴を言うと話が漏れてしまい、職場に居づらくなる可能性もあるので注意しましょう。
克服方法2:人と関わらない仕事をしてみる
「人間関係が怖い」という理由で働くことが不安な人は、人と関わらない仕事を探してみましょう。会社で働く以上、まったく人と関わらないのは厳しいかもしれませんが、少なくとも人との関わりが少ない仕事は選べます。具体的には以下のような仕事です。
- 清掃作業員
- 倉庫作業員
- 自動販売機の補充スタッフ
- 長距離の配送ドライバー
これらの職種では基本的に単独で業務を行い、仕事上のコミュニケーションが最小限で済む場合が多いです。一方で、身体を使う業務が多く、体力が必要である場合が多い点は理解しておきましょう。
また、最近はコロナウイルスの影響で在宅ワークを採用する企業も増えています。以下のような職業は在宅ワークが可能であり、仕事内容によっては対面でのコミュニケーションが少なくなります。
- プログラマー
- Webデザイナー
- Webライター
これらの職業は人との関わりはあるものの、メールやチャットツールのようなテキストでのやりとりが多いため、会話や打ち合わせは必要最小限になります。プログラミングやデザイン、ライティングなどのスキルは必要ですが、それさえ身に付ければ需要も大きい職種です。また、企業に属して経験を積んだ後に、フリーランスとして独立することも可能です。実際にクラウドソーシングなどのサービスを活用して、人とほとんど関わらずに働くフリーランスもいます。
克服方法3:仕事を辞めても良いと考える
働くのが怖い人は、「実際に働いてみて、合わなかったら辞めよう」くらいに考えておくと気がラクになります。昔とは違い「就職したら定年まで同じ会社で働き続ける」という価値観は薄れ、転職も当たり前の時代です。
しかし、真面目で責任感の強い人ほど辛い仕事に我慢して取り組み、自信を失くしたり精神を病んでしまうこともあります。ですから、あれこれ考えすぎて「働くのが怖い」と感じる人は「合わなければ仕事を辞めても良いんだ」と考えることで、自分自身をリラックスさせましょう。いざとなったら辞めれば良いという逃げ道を用意しておくことで、働くことの怖さが多少は和らぐでしょう。合わない職場で我慢して働き続け、心身がダメージを受けてしまうくらいなら、他の職場を探しましょう。世の中にはたくさんの企業があるのですから、あなたに合う会社はきっとあります。
ただ、少しでも嫌なことがあったらすぐに辞めるのはおすすめできません。転職活動をするにしても、早期退職の経歴が多いと「簡単に仕事を辞めてしまう人」というイメージを持たれて採用されづらくなります。そうした事態を避けるためにも、自分はどういう職場に合う・または合わないのかを明確にして、就職活動中は企業の情報収集をしっかり行うなど、入社後のミスマッチを予防する工夫も必要です。
克服方法4:年齢のことを気にしない
ニート期間が長くなった30〜40代の人の中には、年齢を気にして「働くのが怖い」と感じている人もいます。無職の期間が長引けば、周りからの目が気になるのは無理もありません。
しかし、現代は「人生100年時代」と言われています。定年を迎える年齢も引き上げられており、以前よりも再挑戦がしやすい労働環境となっています。職種や労働条件などにこだわらなければ、年齢不問の求人も見つかるでしょう。
一方で、職種や労働条件に対する要望が強すぎると、選択肢は少なくなってしまいます。20〜30代と比べれば勤務可能な年数が少ないことが不利になり、ある程度の妥協は必要といえるでしょう。
就きたい仕事が特に決まっていない人は、まず自分の性格や適性について自己分析を行い、あなたに合う仕事を探してみてください。若い頃に比べて体力は落ちているかもしれませんが、努力次第で仕事に必要なスキルは身に付けられます。高年齢での就職活動では、ハードルが高い現実は受け止めつつ、ダメでもともとの精神で諦めないことが肝心です。
克服方法5:資格を取得する
スキルがない状態で働くことが怖い人は、資格の取得を目指してみましょう。
資格があれば、就職に有利に働くだけでなく、入社後に企業次第で年収が上がることがあります。就職先選びでも、資格があるだけで自分の将来の選択肢が広がります。取りたい資格によっては、苦労や努力が必要になるかもしれません。
しかし、勇気を出して手に入れた資格は、成功体験と自信を与えてくれます。それだけでなく、仕事で要求される忍耐力も鍛えられます。
取得する資格は、仕事の中で使えるスキルを見つけられるものがおすすめです。人材が不足しているIT業界、福祉業界なら正社員登用に一歩近づくアピールポイントになってくれるでしょう。
資格の取得には時間がかかりますが、働く恐怖心を乗り越えるために必要な自信も身につけられます。
克服方法6:単発のアルバイトや派遣から始める
いきなり正社員で働くことが怖いなら、1日からでも働ける単発アルバイトや派遣スタッフから社会へ慣れていく方法があります。
仕事内容は工場でピッキングや、スーパー・コンビニの商品陳列、飲食店のホールスタッフなどさまざまな種類に分かれています。他人とのコミュニケーションが苦手な人なら、交流が少ない日雇いの工場派遣がおすすめです。
大切なのは、社会との関わりを持って仕事を継続していくことです。単発アルバイトや派遣を繰り返して仕事に慣れたと感じたら、次に日数や時間を増やしていきましょう。経験を重ねるうちに、社会で必要なコミュニケーション能力が身についていきます。
仕事に対する苦手意識を克服していきながら、正社員として働くことを目指してください。
働くの怖いと感じるニートにおすすめの就職支援サービス3選
「働くのが怖い」と感じているニートの人は、以下にまとめた3つの就職支援サービスを利用してみましょう。
- ハローワークの職業訓練
- 就職・転職エージェント
- うつ病や適応障害の場合は専門機関
それでは、それぞれ解説していきます。利用するサービスで特徴が異なるので、自分に当てはまるサービスを選んでください。
1. ハローワークの職業訓練
「自分に自信がない」や「働いた経験がない」という理由から働くのが怖い人は、職業訓練を受けてみましょう。仕事の疑似体験をすることで、自分の働く姿をイメージできるようになります。
職業訓練とは、就職に役立つ知識・スキルを無料で習得できるサービスです。各自治体のハローワークが提供しており、正式には「公的職業訓練(ハロートレーニング)」と呼ばれています。
ハロートレーニングは雇用保険の受給有無によって「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」に分かれています。どちらもテキスト代以外の受講料は無料で、手当を受給しながら能力習得のための訓練を受けられます。ハロートレーニングを受講するまでの流れは以下の通りです。
- 1. ハローワークへ求職申し込み
- 2. ハローワークでの職業相談
- 3. 受講申し込み
- 4. 受講申込書の提出
- 5. 面接、筆記試験による選考
- 6. 就職支援計画の作成(支援指示)
- 7. 訓練受講
注意すべき点は、ハローワークで受講の申し込みをした後に訓練実施機関による面接、筆記試験を受けて合格しなければならないことです。詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひご参照ください。
2. 就職・転職エージェント
「このままニートを続けたくないが、働くのも怖い…」という人は、キャリアカウンセリングを受けてみてください。キャリアカウンセリングでは、今悩んでいることや向いている職業などについて、就職支援のプロであるキャリアアドバイザーに無料相談できます。
キャリアアドバイザーは豊富な知識や経験をもとに、相談者に寄り添ったアドバイスを提供するので、働く恐怖が和らぐかもしれません。さらに、あなたの性格やキャリアプランにマッチする求人の紹介や、面接対策などの就職支援も受けられます。
キャリアカウンセリングは以下の場所で行っています。
- ハローワーク
- 地域の就職支援センター
- 就職エージェント
有料のキャリアカウンセリングもありますが、高額な業者もあるため注意しましょう。まずは無料で相談できる、上記機関のカウンセリングの利用をおすすめします。
3. うつ病や適応障害の場合は専門機関
うつ病や適応障害を患った状態での就職活動は負荷が大きいため、専門機関に相談しながら進めることをおすすめします。
その1つが「就労移行支援」と呼ばれる福祉サービスの事業所です。障がい者手帳を持っている人はもちろん、手帳を持っていない人でもうつ病など医師の診断書があれば、サービスを利用できます。
就労移行支援では障がいや精神疾患の症状に応じて、臨床心理士や精神福祉士によるカウンセリングなど、就職支援のサポートを受けられます。
注意点は、就労移行支援のサービスを受けられるのは「原則24ヶ月」と定められていることです。ただし、やむを得ない事情がある場合は、事業所に相談のうえ市区町村に延長申請をし、受理されれば最長12ヶ月の延長が認められます。
うつ病や適応障害などで「働くのが怖い」と感じている人は、一度相談してみると良いでしょう。
働くのが怖いニートの仕事の探し方4つ
働くのが怖いニートの方におすすめの仕事の探し方を4つ紹介します。それぞれ特徴が異なるので、あなたの状況に応じてどの方法が合うかを考えてみましょう。
- 1. ハローワークの利用
- 2. 家の近くのお店
- 3. 就職サイトの利用
- 4. 就職エージェントの利用
探し方1:ハローワークの利用
住んでいる地域で仕事を探すなら、ハローワークの利用がおすすめです。
ハローワークは、厚生労働省が設置する「公共職業安定所」の愛称です。求職者や人材不足の中小零細企業に対して、国が無償で仕事に関わる支援をしています。ハローワークは「雇用のセーフティネット」の役割があり、地元で活躍する企業の求人数が多いことが特徴です。
ハローワークは求職者も企業も無料で登録できる機関なので、以下の2点に注意しましょう。 ブラック企業が紛れている場合がある
大企業の求人情報が少ない
ハローワークは国が設置している特性上、公平性を担保するために厳しい審査がありません。人手が足りないブラック企業も、ハローワークなら求人を掲載できるので、応募する企業は慎重に選びましょう。根気強く探せば地元の優良企業や、勤めたい業界で活躍する企業が見つかるはずです。
ハローワークは求職者に、以下のサービスを提供しています。
- 職業紹介
- 就活の進め方相談
- キャリアコンサルティング
- 就活セミナー
- 職業訓練
- 就職面接会・企業説明会
- 就職後の定着支援
ハローワークといえば、「職業紹介」のイメージが浮かんできますが、求職者への就職支援も業務の1つです。初めての就活でも、就活の進め方から履歴書の書き方、面接練習まで直接アドバイスをしてくれます。どのような仕事に就いたらいいのか悩んでいる人は、キャリア相談や業界研究のセミナーが役に立つでしょう。
ハローワークでの仕事探しの方法は、こちらの記事で紹介しています。初めてのハローワークに行くときに必要な物まで詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
参考:厚生労働省「公共職業安定所(ハローワーク)の 主な取組と実績」
探し方2:家の近くのお店
知らない環境で仕事をするのが怖い場合は、家の近くのお店に行って求人情報を探してみましょう。ショッピングモールやスーパー、ホームセンターでは、店内で求人情報を掲示していることがあります。
お店に行くことで、そこで働く人たちの雰囲気や仕事内容などを見ながら、自分でも働けそうな職場なのか判断できます。働く環境を重視して仕事を選びたい人は、家の近くにある通いやすいお店から仕事を探す方法がおすすめです。
探し方3:就職エージェントの利用
就職エージェントは、専任のキャリアアドバイザーが求職者の相談に乗り、適した企業への就職をサポートします。手厚いサポートが最大の強みであり「就活をどう進めたら良いか分からない」「専門家に相談しながら就活を進めたい」というニートやフリーターにおすすめです。
就職エージェントは、具体的に以下のサービスを提供しています。
- 専任のキャリアアドバイザーによる就職相談
- 求職者に合った求人の紹介
- 応募や面接日程の調整
- 条件の交渉代行
私たちジェイックは、20代のフリーター・既卒者・第二新卒の就職支援を得意とする就職エージェントです。就活の基礎を学べる以下の就職講座を提供しています。
- ビジネスマナー
- 自己分析
- 企業研究
- 履歴書、面接の個別対策
厳選した優良企業約20社と書類選考なしで面接ができる「集団面接会」も開催しており、最短であれば2週間で内定が得られます。さらに、就職後も専任のアドバイザーに無料相談ができるため「入社後にうまくやっていけるか心配」という人にもおすすめです。
まとめ
働くのが怖いと感じるニートの人に向けて、怖いと感じる理由や克服する方法、仕事の探し方について解説しました。少しでも働きたい気持ちがあるならば、勇気を出して最初の一歩を踏み出してみましょう。本記事が「なぜ自分は働くのが怖いのか」をゆっくり考え、どのように克服するかを知るきっかけになれば幸いです。
そのうえで、怖さを1人で克服するのが難しいと感じる人は、私たちジェイックで専任のキャリアアドバイザーに相談もできます。ぜひ利用を検討してみてください。