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退職してから転職は不利?決まらない?転職活動はいつすべきか解説

退職してから転職は不利?決まらない?転職活動はいつすべきか解説

退職してから転職をするのは不利」と耳にしたことのある人は多いでしょう。

確かに在籍中に転職活動を並行して行えば、キャリアを途切れさせることなく次の職場に行けますが、慌しい日々を過ごさなければならないのもまた事実です。

この記事では、退職してから転職するなら知っておきたいポイントを、メリットデメリットや転職のコツと紐付けながら分かりやすく解説していきます。

記事のPoint
  • 転職活動を会社側が制限する権利はない。在籍中に転職活動をしてもOK
  • 「退職後の転職活動」or「在籍中の転職活動」それぞれのメリデメを理解しよう
  • ハラスメントやブラック企業など、退職してから転職活動をした方が良い場合もある
  • 在籍中の転職活動は超多忙!エージェントをうまく活用して効率よく進めよう

退職してもしなくても転職はいつしてもいい

退職してもしなくても転職はいつしてもいい

そもそも、転職活動をするタイミングに制限はあるのでしょうか?

法律などで制限が設けられていることはありません。つまり、転職活動は現職に在籍している間でも、退職した後でも、いつでも行っていいということです。

記事の主題に入る前に、まずは転職活動そのものの基礎知識を簡単におさらいしておきましょう。

会社に転職活動を止める権利はない

日本国憲法において、「勤労」は国民の権利であり義務でもあるとされています。「義務」とはいえ、働いていない人が処罰を受けたりはしませんので、あくまで倫理的な規定です。

そして、「働く先(勤務先)」について、人は自由に選択できます。さらに、社員の転職活動を会社側が制限する権利はないので、在籍中に転職活動をしても問題はありません。

ただ、雇っている会社側からすれば、他社に転職してほしくない、現職で成果を出して欲しいと考えるでしょう。そのため、もしあなたが転職活動をしていると会社が知れば、止める権利はないにしろ転職活動について言及されるかもしれません。

あなたは仕事で多忙ななか転職活動を進められるのかあるいは退職してから余裕を持って転職活動をしていきたいのか

それぞれの方法のメリット・デメリットを理解した上で選択するのが、転職活動を行うタイミングの判断において重要なポイントとなります。

転職活動には3〜6カ月かかる

多くの人が現職を続けながら転職活動をする道を選ぶ理由のひとつに、「転職活動の期間の長さ」が挙げられます。

一般的な転職活動と、かかる期間の目安についてそれぞれまとめると以下の通りです。

  • 履歴書や職務経歴書の作成:2週間〜1カ月
  • 求人応募〜書類選考:1カ月
  • 面接:1カ月〜2カ月
  • 内定、退職準備:1カ月〜1カ月半

もちろん、人によって期間はこれよりも短くなったり長くなったりしますが、基本的には転職活動には3〜6カ月程度かかります。

決して短い期間とは言えないため、退職してから転職活動をすることでその期間に様々なリスクやデメリットがあると言えるでしょう。

このように、転職活動には長い時間がかかるということを理解した上で、ここからの解説を読むようにしてください。

退職してから転職するメリット・デメリット

転職活動をするタイミングは、「退職してから転職する」か「在籍中に転職活動を行う」かの2択です。

それぞれにメリットとデメリットがありますので、安易に「退職してからの転職は不利になる」と決めつけない方が良いでしょう。

ここからは、それぞれのタイミングについてメリット・デメリットを比較していきます。まずは、退職してから転職するパターンについて解説します。

退職してから転職するメリット

退職してから転職するメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 転職活動に集中できる
  • 急な面接や、日中の面接でも対応できる
  • 失業保険の給付を受けられることも

主に転職活動をスピーディに集中して行える点がメリットになります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

転職活動に集中できる

退職してからであれば、あなたの好きなように使える時間が増えますので、1日の大半を転職活動に費やせるようになります。

転職活動の大まかな流れは、先ほども触れた通り「履歴書を準備し、求人を探して応募し、面接をして通過すれば転職成功」となりますが、それぞれのパートでやることは意外と多くあります。

  • 履歴書準備:今までの経歴を棚卸しする/長所や今までの仕事の実績を文章でまとめる/何を自己PRポイントとするのか決め、魅力的に伝わるように推敲する
  • 求人に応募:自分が目指す業界や職種を絞る/転職先に求める条件を整理する/どの転職支援サービスを活用するかを決める/求人を探す/企業研究を行う
  • 面接:一社一社に対して面接対策を綿密に行う/前回の面接結果を受けてブラッシュアップする/日程調整を行う

このように、行うべきタスクはたくさんありますので、在籍中に転職活動を進めるのは負担が大きくなります。

その点、退職してからであれば、多くの時間をこれらのタスクに当てることができるため、結果的に効率的な転職活動に繋がることが期待できます。

急な面接や日中の面接でも対応できる

企業の採用活動は営業時間内に行われることがほとんどのため、土日に面接が組まれることはあまりありません。特に、最終面接など役員が対応する面接は、平日の日中に設定されることが多く、あなたが在職中だとなかなか面接の日時を合わせにくい場合もあるでしょう。

また、転職活動の面接は、通過したら遅くとも1週間後に次の面接が組まれることも多く、急な日程調整が常に必要になるのも新卒面接とは異なる点です。

退職してからの転職活動であれば、面接がいつ設定されようと対応できるため、他の人よりもスピーディーに選考を進められるというメリットがあります。

失業保険を受けられることも

退職してから転職する場合は、条件を満たせば失業保険を受給しながら転職活動に臨むことが可能です

失業保険とは、退職した人を対象に一定期間一定金額の給付が受け取れる雇用保険のことをいい、自己都合で退職した場合でも受給することが可能です。ただし、雇用保険の被保険者期間が過去2年間で通算12カ月以上なければなりませんので注意してください。

失業保険は、直近の給料の50〜80%を90日〜150日で受給できるため、その期間であれば収入を気にせずに転職活動に集中できるでしょう。

退職してから転職するデメリット

退職してから転職活動をするデメリットについては、以下の3点が挙げられます。

  • 経済的余裕がなくなりやすい
  • 焦って転職してしまうリスク
  • 社会保険や年金の手続きの手間が発生する

転職活動に集中しやすい状況であっても、一度だらけてしまうと生活の維持が困難になってきます。これらのデメリットをあらかじめ理解した上で、転職活動をどのタイミングで行うのか考えてみてください。

経済的余裕がなくなりやすい

失業手当が受け取れるといっても、特に20代や30代で雇用保険の加入期間が10年未満であれば、最長でも90日間になる場合がほとんどです。転職活動には3〜6カ月程度かかりますので、効率的に活動を進めなければ、あっという間に失業手当の支給がストップしてしまいます。

加えて、受給金額も前職の給与額によってはギリギリの水準であり、貯金があまりなければ経済的に厳しい状況になるでしょう。

日々生活するのでいっぱいいっぱいになり、その状況を打破するためにバイトなどを始めてしまえば、転職活動がさらに先延ばしになってしまうことも考えられます。

退職してから転職活動をするなら、可能であれば一度実家に戻るなどにより生活費を圧縮することも検討してみてください。

焦って転職してしまうリスク

経済的余裕がなくなることにより、転職活動において適切な判断ができないおそれがあるのもデメリットの一つです。具体的には、お金がなくなってきたから、最初に内定をくれた会社にとりあえず転職してしまうといった判断をしやすくなる点に注意が必要です。

本来、内定をもらったとしても「本当にその会社で長く働けそうか」「会社の風土や組織体制は自分と合っているか」などのリサーチを行う必要がありますが、経済的に余裕がないことから焦って転職を決めてしまいがちになります。

結果として、転職先で働いてから「イメージと違ったので、再度転職をしたい」となる可能性もあり、転職の回数ばかりが増えていくことも考えられます。

社会保険や年金の手続きの手間が発生する

退職してから転職するということは、いったん会社との雇用関係が終了することになります。

サラリーマンである間は勤務先が健康保険や年金に関する手続きを代行してくれていましたが、退職により自分でそれらの手続きをしなければならない点はデメリットとなります。

具体的には、以下のような手続き例が考えられます。

  • 国民年金に切り替え手続きを行う
  • 国民健康保険に切り替える
  • 住民税の支払いを自分で行う

社会保険や納税に関係した手続きとなりますが、それぞれ窓口が異なります。自分で調べて対応するのは、相応の時間と手間を要することになります。

転職活動はスムーズに進んだとしても、どこにも雇用されない期間がある以上、これらの対応は必要です。一つ一つ調べながら、手続きを進めてください。

在籍中に転職するメリット・デメリット

在籍中に転職活動を進め、現職を退職した翌日から転職先で働くパターンについてもメリットとデメリットを見ていきましょう。

一般的には退職してから転職活動をするよりも、在籍中に転職をした方が有利と言われていますが、具体的にどんな点にメリットデメリットがあるのかをはっきり理解しておいてください。

在籍中に転職するメリット

在籍中に転職するメリットについては、以下の3点が挙げられます。

  • 収入が途切れなくなるため経済的に安心
  • 転職先が決まっているため引き止めにあいづらい
  • 職歴にブランクが空かないで済む

在籍中に転職するのは時間的にも身体的にも大変ではあるものの、スムーズに転職先に移りやすいという点で多くのメリットを受けられます。

収入が途切れなくなるため経済的に安心

在籍中に転職活動をする場合は、有給休暇の消化の有無に関わらず、現職の退職日と転職先の入社日が基本的には連続します。つまり、雇用状態の継続が可能になるため、収入が途切れなくなるというメリットに繋がります。

一人暮らしをしている人であれば、家賃や光熱費、携帯代などの固定費は、収入の有無に関わらず支払いが必要です。なかには1ヶ月でも収入が無ければ、固定費の支払いが滞る人もいるかも知れません。

収入が途切れないというだけでも経済的な安心感があり、それは精神的な安定も生み出します。毎月ギリギリの生活をしているという人は、在籍中に転職するのが良いでしょう。

転職先が決まっているため引き止めにあいづらい

多くの場合、退職を申し出ると上司から引き止めを受けることになるでしょう。

あなたのためを思って引き止めているケースもあるかもしれませんが、「退職者を出すなんて、監督責任が果たせていない」と上司が批判されるのを避けるために行っている場合もあるでしょう。

ただ、すでに転職先が決まっていて、その企業との間で入社日まで確定していれば、現職の会社側も引き止めることができなくなります。引き止め工作による精神的ストレスは大きいので、なるべくストレスを軽減しながら転職できるのも大きなメリットと言えるでしょう。

職歴にブランクが空かないで済む

退職と入社が連続しますので、職歴にブランク(空白期間)が空かないというのもメリットの一つです。職歴にブランクがあると、それだけで転職活動において面接官からの見え方がネガティブなものになりがちです。

たとえ正当な理由があったとしても、ブランクがあるだけでデメリットになり得ますので、できる限り職歴にブランクを作るべきではありません。

「せっかく仕事を一度辞めるのだから、一度ゆっくり休憩したい」と考えるかもしれませんが、中長期的なキャリアプランを有利にするためにも、職歴にブランクを空ける行動はなるべく避けましょう。

在籍中に転職するデメリット

在籍中に転職するデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 仕事と転職活動の両立が難しい
  • 転職の手段と目的が逆転してしまうリスク
  • 転職するまでのスケジュールが慌ただしくなる

仕事とプライベートが忙しくなるというデメリットが大きいですが、それを乗り越えれば経済的にもキャリア的にもメリットを多く受けられます。できる限り乗り越えられるよう、努力するだけの価値はあります。

では、それぞれのデメリットについて詳しく見ていきます。

仕事と転職活動の両立が難しい

在籍中に転職活動をすることで、非常に多忙となります。通常業務をこなした後、自宅で応募書類の準備や求人の検索・応募を行わなければなりませんし、書類審査を通過すれば面接に行く必要もあるでしょう。

転職活動中、あなたの自由時間は激減しますし、通常よりもストレスがかかります。心身ともに多少の疲弊は想定されますので、中には仕事と転職活動の両立が難しくなり、どちらかを諦めてしまう人も出てきます。

転職の手段と目的が逆転してしまうリスク

仕事と転職活動の両立が難しいと感じるようになると、「収入アップやワークライフバランスなど、叶えたい目標を転職で実現する」という当初の目的が薄れてしまい、「どこの企業でもいいから、とにかく転職活動を早く終わらせたい」と思ってしまうおそれがあります。

転職は、あなたの希望を叶えるための「手段」であるはずが、転職すること自体が「目的」になってしまうのです。「手段」と「目的」が逆転してしまうと、本当の意味で転職を成功させることが難しくなり、転職したとしても再び転職したいと感じやすくなるでしょう。

「どこでもいいから転職したい」と考えて行動することは、中長期的に見て絶対に避けるべきです。転職を繰り返すきっかけにもなり得ますし、いつまで経っても仕事を長続きさせられなくなる可能性があります。

今でこそ転職は一般的になってきたものの、特別な理由がないのであれば「転職は次の一回で終わりにする」というような思いで臨んだ方が、本当にいい転職に繋がりやすいため認識しておいてください。

転職するまでのスケジュールが慌ただしくなる

在籍中の転職活動は、応募や面接をしている期間だけでなく、内定をもらってから入社するまでのスケジュールも忙しいものになります。

内定をもらった後は、現職にその旨と退職意向を伝えることになります。転職先が決まっていることもあり、引き止められるケースは少ないものの、退職日までに引き継ぎを行わなければなりません。また、場合によっては引き継ぎによる顧客への挨拶回りをしなければならないため、有給を消化しきれないということも考えられます。

中には、有給を消化できないまま現職の引き継ぎを月末まで行い、その翌日に転職先に入社して働き始めるといったハードスケジュールになる人もいるそうです。

在籍中の転職活動の場合、このような忙しさがあることは十分に認識しておく必要があります。

退職してからの転職は不利・決まらないと言われる理由

「退職してからの転職は不利」「退職してからだと、なかなか内定まで至らない」というような言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?

ここでは、なぜ退職してからの転職が難しいと言われるのかについて3つの観点から解説をしていきます。

一度、空白期間を作った理由を聞かれやすいため

転職活動では、ほぼ必ず履歴書を提出することになります。履歴書には職歴の欄が設けられており、そこで離職中(空白)の期間があるかどうかが分かってしまいます。

空白期間がある人はどちらかというと少数派となりますので、多くの場合は面接官に「なぜ空白期間があるのか」と聞かれることになります。

そこでポジティブな受け答えができれば面接官の心象を悪くすることはありませんが、面接の準備不足から明確な返答ができないと、面接序盤から選考通過の見込みのない応募者だと判断されるおそれがあります。

空白期間があると、このように回答しずらい質問をされることになるため、結果的に面接の難易度が上がり、転職に不利と解釈されているのでしょう。

採用してもすぐに辞めてしまうと思われやすいため

退職してから転職活動をするということは、キャリアに空白期間ができます。面接官によっては、「空白期間を作るリスクを負ってでも退職してしまう人→何か嫌なことがあったらすぐに辞めてしまう人」と受け取られる可能性があります。

企業は採用活動に多くのコストをかけているため、なるべく長く勤めて自社に貢献してくれる人材を優先して採用したいと考えます。このことを鑑みると、「空白期間のある人」はすぐに辞めてしまう可能性が高いと判断され、結果的に選考のハードルも高くなると考えらるのです。

離職中の人はデジタルで弾く会社もいる

「在籍中」か「離職中」かは、企業がスカウトメールを送る際に選択できる項目でもあります。離職中といっても「たった今辞めたばかりの人」だけでなく、「数年間フリーターやニートとして過ごしている人」も含まれます。しかし、なるべくなら業務経験者を採用したい企業にとっては、「離職中」である人材に対する優先度が低くなる傾向があります。

したがって、「離職中」という項目だけで足切りされてしまい、求人に応募する機会すら失うことも考えられます。

退職してからの転職は、選考のハードルが総じて高いだけでなく、そもそも求人に応募する時点から線引きされていることもあり、「不利」や「決まらない」と言われやすいのです。

退職してから転職してもいいケース

退職してからの転職は、選考難易度や経済的なデメリットという点でできるだけ避けたほうがいいものの、中には退職を先に行ってから転職活動をすべきケースがあります。

具体的に、どのようなケースであれば退職してから転職をしてもいいのかについて、3つのケースから解説していきます。

ハラスメントを受けており、限界を感じている

セクハラやパワハラなどのハラスメントを受けていて、現職で働き続けることに限界を感じている場合は、転職活動よりも先に退職して問題ありません。

ハラスメントによるストレスを感じている状態で働いていては自分のメンタルが落ち込み続けて精神疾患にかかることも考えられます。

また、ハラスメントが原因で退職した場合は、面接において空白期間がある理由として伝えてもネガティブな評価にはなりません自分を守るためにも、ハラスメントを受けているのであればまず退職してから次の職場のことを考えることがおすすめです。

給与未払いやサービス残業の横行などブラック企業

給与未払いやサービス残業が横行しているなど、ブラック企業であったり法令違反をしているような会社も、退職を優先して行って問題ありません。

この場合でも、空白期間の理由を面接官が理解してもらいやすく、退職してから転職活動をしたとしても選考ハードルが上がる可能性は低いと言えます。

ブラック企業で働き続けていては、あなたの心身の健康が損なわれるだけです。できるだけ早く退職し、集中して転職活動を行うことで、なるべく早くブラックではない会社に入社できるよう動いてみてください。

どうしても働きたい業界や仕事が見定まっている

退職してからの転職活動は、時間的にも集中して短期間で決まる可能性があります。もし、既にどうしても働きたい業界や仕事が決まっているのであれば、あえて退職して転職活動に本気で打ち込むのも一つの手です。

退職している状態であれば面接のスケジュールに融通が効きやすくなるため、他の人よりも早く面接を実施することもできます。もし急募のポジションであれば、面接が早く組めたというだけで内定が獲得できることもあるでしょう。

明確な目標が見えているのであれば、面接対策もしっかりこなせるはずです。既に解説したデメリットやリスクを踏まえた上で、転職活動のタイミングを考えてみてください。

退職してから転職しない方がいい人の特徴

退職してから転職しない方が良い人の特徴としては、以下の3点が挙げられます。

  • とりあえず辞めたいなど無計画な人
  • 貯金がなく生活費に不安がある人
  • 転職をする理由が明確ではない人

これらの特徴に当てはまる人の場合、退職してから転職すると後悔してしまうリスクがありますので、慎重に判断を進めるようにしてください。

それぞれの特徴について詳しく解説します。

とりあえず辞めたいなど無計画な人

今の会社がなんとなく嫌だと感じていたり、細かいことは退職してから考えれば良いなど、無計画に転職よりも退職を先んじて行うような人だと、先に退職をしてしまうことで後悔する可能性が考えられます。

在籍中の転職活動よりも退職してから転職をする方が、どうしても企業からの見られ方は悪くなってしまいがちです。

加えて、無計画に退職を先に進めてしまうことで、面接において準備しなければならない想定回答が増えてしまうといったこともあります。

特に、転職よりも退職を先に行ってしまった場合は、キャリアプランを面接で聞かれることが考えられます。

無計画な人だと、キャリアプランを考えることも一苦労となってしまいますので、結果的に面接でうまくアピールすることができず、見送りが続くこともあるかもしれません。

貯金がなく生活費に不安がある人

現在働いているものの貯金がなく、日々の生活に困っているような人の場合も、退職してから転職することはおすすめできません。

退職してから転職する場合、転職先に就職できるまで収入が一時的になくなってしまいます。

貯金を切り崩して転職活動を進めていかなければなりませんが、貯金がない場合はお金がなくなってしまうことを避けるために、焦って転職先を決めてしまうことが考えられます。

焦って転職先を決めてしまうと、自分にマッチしていない働き方になるリスクが高まるだけでなく、転職後にミスマッチを感じて早期離職をしてしまうリスクにも繋がるでしょう。

転職活動には平均して3ヶ月程度かかることを考えると、退職してから転職する場合、少なくとも向こう3ヶ月分の生活費は確保した状態であることが望ましいと考えられます。

転職をする理由が明確ではない人

転職をして叶えたいことが明確でないまま退職してしまうと、転職活動における軸がぶれてしまいますので、理想の転職を叶えられなくなる可能性が高まります。

それだけでなく、転職活動における軸がないと、面接で企業からネガティブに映ってしまうこともあり、なかなか面接に通過しないといったことも考えられます。

退職してから転職することを考えているような人は、自分が転職によってどういった状況から脱したいと考えているのか言語化する必要があります。

自分自身の退職理由がうまく言語化できていないような人は、就職エージェントなどのプロに相談して考えを整理することも大切です。

在籍中に転職活動を成功させるポイント

ブラック企業やハラスメントを受けているなど特殊なケースを除き、多くの人には在籍中の転職活動がおすすめです。ただ、在籍中に転職活動を行ったからといって必ず内定がもらえるとは限りません。

ここからは、在籍中に転職活動を成功させるポイントについて解説します。

なぜ転職したいのかを明確にしておく

転職する理由は、実際に求人に応募する前に自分自身で言語化しておきましょう。

転職は現状を変える最終手段ですので、もし転職したいと思っている理由が現職で叶えられるのであれば、転職をせずにそのまま働き続けることも選択肢に入れるようにしてください。

また、転職理由については面接で頻繁に聞かれる項目でもあります。転職理由がきちんと定まっていないと、物事を判断ができない人材だと見なされて落とされる可能性が高まってしまいます。

まずは箇条書き程度でもいいので、転職理由を明確にしておくことが、転職活動を成功させるポイントの一つです。

自己分析や企業研究は必ず行う

転職を繰り返すことなく、腰を据えて働けるようになることこそ、本当の意味で「転職に成功した状態」と言えます。そのためにも、自己分析や企業研究は必ず行ってください。

自己分析とは、自身の経歴を棚卸しして自分の向き不向きを知る分析のことを言い、企業研究は応募した企業をホームページや口コミサイトで調査することを言います。

いずれも長期的に働ける職場を見つけるのに有効なアクションですので、面倒に感じたとしても行っておくことをおすすめします。また、やり方が分からないという人は、「就職カレッジ®︎」の無料就職講座でレクチャーが受けられますので、気になる方は以下のリンクをチェックしてみてください。

就職エージェントを活用して効率化を図る

在籍中の転職活動は忙しくなるため、サポートを受けられる部分については就職エージェントに頼るのも一つの手です。

就職エージェントは自己分析や企業研究の手伝いをしてくれるだけでなく、自分の希望や素養にあった求人を紹介してくれますので、求人を探す手間を省くことが可能です。

また、面接の日時調整や内定先との年収交渉などの代行も行ってくれるため、転職活動における心強いサポーターになってくれるでしょう。

登録も利用料金も基本的には無料ですので、気になるサービスの就職エージェントはできる限り登録してみることをおすすめします。

在籍中に転職活動をする場合の注意点

最後に、在籍中に転職活動をする時に抑えておきたい注意点を解説します。

いずれも意識しておけば避けられるものですので、以下の3点をしっかり認識しておきましょう。

転職先が決まるまでは社内の誰にも話さない

転職活動に失敗した時のことも考えて、転職先が決まるまではたとえ仲のいい同僚であっても社内の人には転職活動のことを話さないように注意してください。

もし社内に自分が転職活動をしていることが回ってしまったら、上司が先んじて引き止めをしてくるかもしれませんし、現職に残り続けるという判断をした時に会社にいづらくなるデメリットも考えられます。

どうしても転職活動のことを話したいのであれば、会社とは関係のない友人や就職エージェントにしておくのがおすすめです。

取引先など同業界は避けるのがベター

転職先として選ぶ会社としては、現職の取引先は避けるのが無難です。転職してから、今の職場とやり取りすることになればお互いに気まずい思いをすることになりますし、円満退職できていなければ取引に影響が出てくることも考えられます。

同じ理由から、同業界もできるだけ避けた方がよいでしょう。特に業界同士の横のつながりが強いような狭い業界に勤めている場合は、自分が転職したことが知らぬ間に会社間で広まっているということもあり得ます。

同じ職種であれば異業界であっても活躍できるケースは多いので、広く求人を見てみる意識を持ちましょう。

期間を決めて転職活動を行う

在籍中の転職活動にはエネルギーを使いますので、ダラダラとやるのではなく、期間を決めて行うようにしてください。現職の期末で退職を目指すなど、キリのいいタイミングを転職のゴールとして設定すると良いでしょう。

転職活動をしていると、自然と現実逃避しているような感覚になりやすいため、現職に力が入りにくくなります。最悪の場合、「やる気のないまま現職で働き続ける」という、誰にとっても嬉しくない結末を迎えることにもなりかねません。

退職してから転職に関するよくある質問

最後に、退職してから転職を考えている人によくある質問を3つ取り上げて解説します。

入社してどれくらいで辞めたら転職に不利になりますか?

明確な期間は定められていませんが、一般的に入社して半年未満で退職をしてしまうと転職活動において不利になると言われています。

なぜなら、求人票の応募条件に「在籍期間半年以上」等と書かれていることがあるため、応募できる求人が少なくなってしまったり、書類選考の段階でほとんど通らない可能性があります。

また、半年未満の短期離職をしてしまった場合、転職活動における面接で面接官から「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」といった、ネガティブな印象を持たれる可能性が高まります。

しかし、ハラスメントを受けていたり、募集内容と実際の働き方が違っていたりなど、会社起因の理由でない限り、短期離職は転職活動に不利になるケースが多い点は認識しておいてください。

働く意欲や熱意があることを伝えられれば、短期離職しても就職が可能です。

転職と退職のどちらが先がいいですか?

ケースにもよりますが、一般的には在籍中に転職活動を進めることが良いと言われています。転職よりも退職を先に進めてしまうことによって、以下のようなデメリットが挙げられます。

  • 経済的に余裕がなくなりやすい
  • 焦って転職してしまいやすい
  • 最初からネガティブな印象を持たれた状態で面接に入ることになる
  • 社会保険や年金の手続きの手間が発生する
  • 企業によっては在職中の人しか書類選考で通さないこともある

このように、転職よりも退職を先にしてしまうことで、様々なデメリットがあると考えられます。

在職中に転職活動を進めることに不安があるような人は、就職エージェントのサポートを利用してみるのも良いでしょう。

退職後何ヶ月くらいで転職できますか?

一般的に転職活動にかかる期間は、2ヶ月から3ヶ月と言われています。

そのため、しっかりと転職活動の準備を進められれば、退職してから3ヶ月後には新しい職場に就職できる期待が持てるでしょう。

ただし、退職してから転職する場合は不利な印象を企業に与えかねませんので、前職の退職理由や転職希望理由をポジティブに伝えられないと、3ヶ月以上かかることもあります。

まとめ

退職してから転職をするのは、経済面においても選考の難易度的にもあまりおすすめはできません。しかし、どうしても転職活動に集中をしたいのであれば、そのリスクやデメリットを認識した上で退職を優先させても良いでしょう。

もし在籍中に転職活動をするなら、転職活動全般をサポートしてもらえる就職エージェントの利用がおすすめです。就職カレッジ®︎の就職エージェントであれば、自己分析や企業研究、求人の紹介もしてもらえますので、気になる方は以下のリンクから申し込んでみてください。

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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ジェイック就職カレッジ®」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター