早期退職がやばいと聞くものの、具体的にどうやばいのかまでは分かっていない人も少なくはないでしょう。実は早期退職は、後々の自分の人生に大きな悪影響をもたらすリスクがあります。
この記事では、早期退職がなぜやばいのかについて解説します。加えて早期退職の多い・少ない業界や、早期退職を防ぐための就活のポイントについてもご紹介します。
就職した今の会社に悩んでいるという人は、記事の内容を参考にしてみてください。
この記事の目次
早期退職とは?
早期退職のやばいポイントに触れる前に、まずはそもそも早期退職とはどういう意味なのかについて理解しておきましょう。
早期退職は大きく「自分から退職を申し出るパターン」と「会社から退職を促されるパターン」の2つの意味を持っています。
この記事では、基本的に前者の意味をメインに解説していきます。
一般的に入社3年以内に退職すること
早期退職という言葉は、一般的には入社3年以内の早いタイミングで自分から退職するという意味で使われます。
3年という期間が定義づけられているということではありませんが、多くの社会人は潜在的に入社3年というタイミングに基準を持っているため、早期退職も入社3年以内の退職という意味で使われていると言われています。
ちなみに、入社後3年が経過してからの退職については、普通に「退職」と言われます。早期退職の対義語は特にありませんので、合わせて覚えておくと良いでしょう。
定年前に自主的に退職できる制度を指すことも
早期退職のもう一つの意味として、「早期退職制度」のことを表現するパターンもあります。
早期退職制度というのは、定年前の従業員に対して通常の退職金よりも割り増しした退職金を支払ったり、再就職支援を設けたりすることで、定年前の退職を会社が促す制度のことを言います。
企業が早期退職を促すことで、人件費を削減して業績回復を図ったり、会社の若返りを実現することができます。「退職を促す」という意味合いながら、いわゆるリストラのようなネガティブさを感じずに従業員が退職できるというのが特徴です。
当然、早期退職制度は全ての企業が取っているわけではありません。多くは業績不振の企業が会社を存続させるために延命措置として活用します。
従って、長く働きたいと考えている求職者からすれば、早期退職制度を実施した企業に就職することは若干不安が残ることでしょう。
退職自体は誰でもいつでもできる
入社3年以内に退職するのが早期退職だと解説しましたが、どれくらい勤めれば従業員から退職が申し出られるのか気になるかもしれません。
結論としては、「退職の申し出は正社員であれば、在籍期間に関わらずいつでもできる」ようになっています。
民法第627条では、退職について以下のように定められています。
「雇用の期間を定めない」というのは正社員のことであり、「雇用が終了する」というのは退職が完了するということを指しています。
つまり、条文を分かりやすく言い換えると、「正社員であれば退職の申し出がいつでもできる。ただ、実際の退職日は退職を申し出てから2週間後以降」となります。
従って、入社して1カ月以内だろうが、3年経っていようが、どんな人でもいつでも退職できるということになります。
早期退職は誰でもできるということを認識しておきましょう。
早期退職はなぜやばいのか理由3選
どんな人でも正社員であればできる早期退職ですが、SNSやネットでは「早期退職はやばい」という声が多く見られます。
ここからは、なぜ早期退職がやばいと言われているのかについて、自主的に退職を申し出たパターンを元に解説します。
理由1:次の職場が見つけにくいから
早期退職をすることで、次の職場を見つけることが困難になる場合があります。
自主的に退職を申し出る場合、企業から早期退職を促される場合のどちらのパターンにおいても、次の職を見つける前に退職することを先に進めることになります。
一般的に、企業は全く同じスキル・スペックで、現在の就業有無だけが異なる求職者2人のどちらかだけを採用しなくてはならない場合、現在働いている人を採用するケースが多い傾向にあります。
これは、退職を先にしてしまう人に対して「後のことを考えずに、衝動的に行動を取る人」というネガティブイメージを感じるからです。
このように、早期退職は、次の就職よりも先行して退職することにより、次の職場が見つけにくくなるためやばいと言われています。
理由2:退職金が少なくなることもある
早期退職制度で退職金が割り増しされるのであれば問題ありませんが、そうでない場合は早期退職によりもらえる退職金が少なくなることもあるため困るでしょう。
企業が退職金制度を設けているのには、少しでも多くの従業員に長く勤め続けてもらいたいという背景があります。従って、勤続年数が一定ラインを超えるほど長く勤めることにより、初めて多額の退職金が期待できるようになります。
もちろん、会社によって細かな計算式は異なりますが、一般的には入社して間もないうちに退職したところで、退職金としてもらえる額は微々たるものです。
退職金は老後の生活資金としても重要な役割を持ちます。退職金が少なくなるだけで、生涯もらえる収入も大きく変動することもあるでしょう。
そうした人生レベルで影響をもたらしかねないという観点も、早期退職はやばいと言われる理由になります。
理由3:若年層の早期退職は転職で大きなデメリット
特に20代の若年層が早期退職することは、これからの転職活動において選考の通過ハードルが上がるという点で困ることになります。
通常、企業が求人募集を行う際は「長く勤めてくれそうな人を採用したい」と考えて採用活動を行います。
企業が求職者をジャッジする観点は企業ごとに分かれてはいるものの、共通する観点として「早期退職をするような人は、採用しても長く勤めてくれないのではないか」という価値観を持っています。
そのため、早期退職をして前職の在籍確認が短いということが履歴書から分かれば、その時点で書類選考や面接の通過ハードルが一気に上がり、内定をもらえる可能性が下がってしまうと考えられます。
加えて、自身の経歴は一生残り続けるものですので、若いうちから早期退職を経験することにより、今後の長い人生における面接全てで早期退職のことが脚を引っ張ることもあり得ます。
若年層の場合、一度の早期退職が人生をも左右しかねないということを認識しておいてください。
ここはやばい?早期退職が多い業界3選
早期退職制度を設ける会社は、基本的に業績が芳しくなく人件費の整理をしなければならない状態にあると解説しました。
そこで気になるのが、「早期退職制度を活用する会社の多い業界はどこなのか」という点ではないでしょうか?
ここからは、早期退職が多い業界について株式会社東京商工リサーチの2022年の調査結果を元に3業界をご紹介します。
アパレル・繊維製品業界
まず多かったのが、主に衣類などを取り扱うアパレル・繊維製品業界でした。
調査時期が2022年のコロナ禍ということもあり、外出自粛の煽りを受けて衣類のニーズが激減した結果、早期退職制度を取り入れる企業が増えたと考えられています。
衣類を買い替える頻度は人によって異なりますが、国民のお財布事情が厳しい状態になればなるほど多くの人が衣類の購入を避けるようになってしまうため、アパレル・繊維製品業界の業績が大きく影響を受けることになります。
アパレル・繊維製品業界だけでなく、社会の動向に大きく会社の業績が左右されるような業界については、将来早期退職制度を用いて人員整理を行う可能性が考えられます。
長く働ける会社を探したいのであれば、安定して業績を生み出せる業界かどうかをしっかり調べることが大切です。
電気機器業界
アパレル・繊維製品業界と同数で早期退職制度が実施されたのが、電気機器業界でした。
電気機器業界、つまり我々で言えばテレビや冷蔵庫、スマートフォンなどの電気製品のメーカーも、国策や円高・円安などの影響を受けやすい傾向にあります。
例えば、電気製品を作るための資材が値上がりすれば、同じ価格の製品を売っても利益は少なくなってしまいますし、日本円の価値が外国の貨幣に対して価値が下がる円安状態になれば、ダイレクトに利益が落ち込みます。
もしコストが増加した分、販売価格を値上げしようものなら、今度は消費者が購入することを避けるようになってしまい、会社の業績が落ち込むでしょう。
このように、電気機器業界は自社だけではどうしようもできない、資源の価格変動や円安といった影響を受けやすいため、早期退職制度を用いる企業も多い傾向にあると考えられます。
観光サービス業界
本調査結果がコロナ禍ということもあり、旅行を取り扱う観光サービス業界も早期退職が多かった業界の一つです。
旅行は主に日本人が外国に行くアウトバウンドと、海外の人が日本に来日するインバウンドの二つに分けることができます。
コロナが明けてからは来日客が右肩上がりとなっているため、インバウンド需要が高まり業績は好調の企業が増えていますが、将来的に再び海外旅行ニーズが全世界的に落ち込むようなことがあれば、業績が落ちて早期退職制度を設ける企業が再び増えるかもしれません。
総じて、世の中の動きの変化をダイレクトに受ける業界に属する会社は、事前の対策ができていないと業績を落ち込ませることになるため、早期退職を募る可能性が高いと言えるでしょう。
早期退職を希望制で募る会社がやばい理由
早期退職制度を設ける会社の多い業界について解説しましたが、早期退職を希望制で募る会社がやばい理由については以下の3点が挙げられます。
- リストラしなければならないほど業績がやばいから
- 事業の見通しが立てられていない会社だから
- 0代〜50代の社員が多くポストが詰まっている
若年層の人には直接的には関係ないかもしれませんが、上記の理由を知っておくことで今後の就職先の検討にも役立てられるはずですので、しっかり理解しておきましょう。
リストラしなければならないほど業績がやばいから
早期退職を希望性で募る最大の理由は、会社の業績がやばい状況にあるからです。業績の浮き沈みはどんな会社でもあることですし、大企業においても赤字の時期があることは少なくありません。
ただ、業績がやばい状況になったとしても、大抵の企業は事業の方向転換や人員配置の変更によって乗り切ることができます。それらの方法を使っても会社を回復できないと判断した時、そこで初めて早期退職制度の活用を検討することになります。
従って、早期退職制度を取り入れる企業というのは、人員整理という意味でのリストラに手をつけなければならないほど、業績の回復が厳しい状態にある会社ということになります。
それほどまでに業績が落ちている企業であれば、給料が上がることは見込みづらいですし、社会人としてチャレンジングな仕事に挑戦する機会は得られない可能性も考えられます。
事業の見通しが立てられていない会社だから
会社は従業員を抱えていますので、長く業績を安定的に上げていけるように事業計画を綿密に作っています。その計画も、3年〜5年単位の長期的なものです。
一方、計画外のことが起きて会社がコストカットをしていかなければならない時、基本的に従業員をカットすることは避けるべきです。
このように計画を立てているにも関わらず、早期退職という形で従業員のリストラをするということは、単に事業の見通しを上手く立てられない会社という見方もできるでしょう。
事業の見通しが立てられないということは、日々の業務においても行き当たりばったりになるケースも多いです。「昨日はこう言っていたのに、今日は全く違う指示になっている」といったことも増えるため、働く上でも大きなストレスを感じることも考えられます。
最初から早期退職を前提として入社するのであれば無視できますが、なるべく転職をせず一つの会社に勤め上げたいと考えているのであれば、このように見通しの立てられない会社に就職するのは避けるべきです。
40代〜50代の社員が多くポストが詰まっている
企業が早期退職を募る時は、年齢が高い人を対象に行われるケースがほとんどです。これは、先ほど触れた通り早期退職が会社の若返りも狙った施策だからです。
裏を返せば、早期退職を実施したことのある会社は、40代以上の社員が多くポストが詰まっていることが考えられます。
勤める会社のポストが詰まっている状態だと、どれだけ若いうちに活躍できたとしてもなかなか昇格させてもらえないため、給料を上げることも難しくなります。
頑張っても頑張っても給料が上がらない状態が続けば、自ずと仕事に対するモチベーションを下げることに繋がり、自主的な早期退職を検討してしまうことでしょう。
早期退職のあるある理由!こんな点がやばい
入社3年以内に早期退職する人は毎年一定数存在します。夢や期待を持って入社した人であっても、入社前と入社後で大きなギャップを感じればすぐに退職したいと思ってしまうものです。
ここからは、自主的に早期退職する人に絞って解説を続けていきます。まずは早期退職する理由として多いものを3つ解説します。
仕事が自分に合わなかったから
「実際に入社してみたら仕事内容が自分に合わず、すぐに会社を辞めてしまった」というケースは少なからずあります。
このケースの理由は大きく分けると2点挙げられます。
1点目は、求人票をよく確認しないまま就職してしまったという点です。
求職者が求人に応募する際は、必ず求人票で仕事内容がチェックできる状態にあります。しかし、就職活動に対して真剣に向き合わない人だと、仕事内容をよく理解しないまま応募してしまい、そのまま内定をもらって就職するケースがあります。
当然仕事内容を理解しないで就職しているので、思っていたよりもハードで自分に合わなかったと感じる可能性も高まり、結果的に早期退職に繋がってしまうのです。
2点目は、自分のスキルや強み弱みを理解しないまま就職してしまったという点です。
どんな仕事にも向き不向きが存在しますが、自分自身のことを理解できていない状態で就職活動をすると、向いていない仕事に就職してしまうリスクが高まります。
結果、入社後にその仕事が向いていないことが判明し、早期退職をすることになるでしょう。
社風や人間関係が苦痛だったから
気持ちよく働き続ける上で、会社の社風や人間関係は仕事内容と同じくらい重要な要素の一つと言えます。
社風や人間関係はどうしても感覚的なものとなりますし、どこの部署に配属されるかによっても大きく異なるため、実際に入社してからでないと分からない部分が多くあります。
「上司ガチャ」という言葉もあるように、特に人間関係はランダム要素が強いのが実情です。
ただ、この悪いギャップは企業研究に力を入れることである程度リスクが減らせます。企業研究についてはこの記事の終盤で解説します。
労働時間が長く身体的にもしんどかったから
働く環境は人間関係や社風だけでなく、働くスタイルによっても感じるギャップが大きく変わります。会社の中には、入社して間もない社員に対しても長時間労働を強いるところが少なからずあります。
長時間の残業や休日出勤など、労働時間が長くなれば必然的に身体はじわじわとダメージを受けていきます。また、身体と心の健康はリンクしているため、やがて精神的にも余裕がない状態が続くことになるでしょう。その結果、うつ病などの精神病を患うこともあり、早期退職の決断に繋がることもあります。
入社しようとする時点で長時間労働が蔓延している会社を避けるようにするためには、やはり企業研究が大切になります。
応募先の企業のことをよく理解し、のびのびと自分らしく働ける会社を見つけるように心がけてください。
早期退職後の末路はやばい?
早期退職をすることはやばいと言われていますが、早期退職をした後の末路はどれくらいやばいのでしょうか?
ここからは、仕事内容や人間関係、労働環境などを理由に早期退職した後に待ち受けている末路について解説します。
勤務期間によっては失業保険を受け取れない
まず、早期退職によって実害的に不利益を被りかねないこととしては、失業保険が受け取れないリスクがあるということです。
失業保険とは、会社を何らかの理由で退職した人に対して、一定の金額を一定期間給付するといった国の給付制度です。
自己都合による退職であっても、会社都合による退職であっても、職を失えば給付を受けられるのが特徴です。ただし、失業保険をもらうためには、退職日以前の2年間で12ヶ月以上雇用保険に加入していることが条件となります。分かりやすく言い換えると、直近1年以上働いていなければ失業保険が受け取れないということです。
もし入社して1年程度で早期退職をする場合は、失業保険がもらえず収入がゼロになるといった末路を迎えかねませんので、生活が一気に厳しくなるでしょう。
ブラック企業にしか入社できない可能性もある
早期退職は自身のキャリアにも大きな影響を与えます。一度在籍確認が短い職歴を有してしまうと、今後の就職活動において常に企業からネガティブな印象を受けることが考えられます。
特に早期退職直後の就職活動の場合、「前職をすぐに辞めた、甘えのある人」という見られ方になるため、書類選考すら通過するのが難しくなるでしょう。
その中で内定を出してくれやすいのは、常に人手不足となっているブラック企業です。
つまり、早期退職によって次の就職に苦戦してブラック企業に入社してしまい、心身ともに疲れ果てるといった末路が考えられます。
退職してから前職の良さに気づいて後悔することも
隣の芝は青く見えるという言葉があるように、退職してから前職の良さに気づいて後悔するといった末路も考えられます。
確かに早期退職を考えている瞬間は、今勤めている会社の悪い面ばかりが目に入ってきますので、自社の良さを感じることができません。
しかし、他社と比較してみれば、自社の良さというものは少なからず存在するはずです。
今の会社の本当の良さに気付けないまま早期退職することで、自身のキャリアを無駄に傷付けつつストレスを感じて働くことになってしまいます。
早期退職者が少ない業界3選
どうしても今の会社が嫌で、正常に働くことができないというのであれば転職を検討する必要があります。
もし転職をするのであれば、次は長く働ける会社に勤めたいところです。
そこでここからは、早期退職者が少ない業界を、厚生労働省の公表内容を元に3選でご紹介します。
インフラ業界
まず一つ目の業界がインフラ業界です。
インフラ業界には、水・電気・ガスといった生活インフラを担う業界であり、我々が生きていく上でなくてはならない会社が多数属しています。
インフラ業界の会社は、おいそれと倒産することができません。もし簡単にインフラ企業が倒産することになれば、国民がまともに生活することすらできなくなってしまいます。
こうした背景もあり、インフラ業界の会社には政府のバックアップがついていたり、新しい会社が簡単に参入できないよう法律で守られています。
その結果、働く環境としてもホワイトな会社が多く、早期退職者が少ない傾向が見られます。
インフラ業界だと技術職の募集が多めではありますが、事務職などの募集も少なくありませんので、求人を見つけた時は積極的に応募していくと良いでしょう。
製造業界
製造業界も早期退職者が少ない業界の一つです。
製造業界は高卒者の就職先として選ばれることも多く、学校推薦で入社するケースが多いことから、簡単に辞めにくい人が集まっている傾向にあります。
また、大きな工場を持つことが必要な製造業の会社であれば、新規企業の参入がしにくいのもポイントです。競争が起きなければその分働き方がまったりしたものになりますので、会社の定着率も高まると考えられます。
金融業界
金融業界も、製造業界と同じく新規参入がしにくい業界となりますので、ホワイトな職場が多い傾向にあります。
加えて、インフラ的な側面も強いことから、業績がピンチになった時は政府の支援が受けやすく、早期退職者を募るといった動きも取りにくい業界となっています。
ただ、金融業界で働くためには一定の地頭の良さや計数処理能力が求められますので、若干就職ハードルが高いということは抑えておきましょう。
早期退職しにくい業界や会社の特徴
早期退職しにくい業界を3つ挙げてご紹介しましたが、他にも早期退職しにくいような働きやすい業界、会社はいくつかあります。
ここからは、安心して長く働ける、早期退職しにくい業界・会社の特徴について解説します。
BtoBのビジネスが主
経済動向によって業績が影響を受けやすい業界や会社は、業績が不安定になりやすいことからハードな働き方を求められやすい傾向にあります。
特に個人向け(BtoC)にビジネスをしている業界だと、多くの会社と競争していかなければならないため、働き方に対して嫌気が指す可能性が高まるでしょう。
このことから、法人向け(BtoB)のビジネスを主としている業界や会社であれば、早期退職しにくいと言えます。
インフラとして生活になくてはならない
競争の少なさという観点では、インフラ業界のように生活になくてはならない業界や会社も早期退職することなく長く働けると言えます。
競争観点以外にも、インフラという観点で業績が経済動向の影響を受けにくく、昇給や昇格も十分目指していけるはずです。これにより長期的に働くモチベーションが維持できるでしょう。
業績が安定傾向にある
やはり安心して長く働くのであれば、業績が安定傾向にある業界や会社がおすすめです。安定的に右肩上がりで業績が伸びている会社であれば、働き方もホワイトで十分な給料が見込めるといった期待が持てます。
加えて、先の見通しもしっかり持てている会社と判断することもできますので、仮に将来経済動向が大きく傾いたとしても、企業努力だけで乗り越えていくことも期待できます。
会社の業績についてはホームページで確認できる場合がありますので、応募先の業績が気になる場合はその企業のホームページを調査してみると良いでしょう。
やばい早期退職を避ける!就活で意識したいポイント
早期退職は自分の人生にとってやばいという解説をしてきました。
ここからは、そんなやばい早期退職を避けるために就活で意識したいポイントについて3つ解説します。
自己分析でアピールポイントを明確化する
まずは自分がどんな仕事に向いていて、どんな点を面接でアピールできるのかを理解するためにも、自己分析を行いましょう。
自己分析とは、今までの経験を棚卸しして長所と短所を言語化する分析のことを言います。
自己分析がしっかりできていると、自分らしく働ける仕事が何かを明らかにできますので、早期退職することなく長く働ける求人を見つけられるはずです。
自己分析の詳しいやり方については、以下の記事も合わせて参考にしてみてください。
企業研究は特に念入りに行う
社風や人間関係、働く環境などをよく知っておくことは、早期退職を防ぐためにも非常に大切です。そのために行うことが企業研究です。
企業研究とは、求人票や企業ホームページ、口コミサイトなどの情報を広く収集することで、その企業に入社した後のイメージをより具体的にするための調査を意味します。
企業研究がしっかりできていると、入社後に悪いギャップを感じるリスクを下げられますので、結果的に早期退職を避けることに繋がります。
企業研究のやり方については、以下の記事を合わせて参考にしてみてください。
就職エージェントで非公開求人に応募するのもアリ
早期退職を避けるための就活方法として、非公開求人をメインに応募するというのも一つの手です。
非公開求人とは、ネットには公開されていないような秘密の求人です。
公開求人よりも待遇などの条件がよかったり、働く環境が非常に整備されていたりと、働きやすい職場の案件が多い傾向にあります。
非公開求人への応募は就職エージェントを通じないとできませんので、早期退職を避けたいのであれば、求人サイトやハローワークだけでなく就職エージェントも併用するのがおすすめです。
まとめ
早期退職は二つの意味がありますが、特に自分の意思で入社後3年以内に退職する場合は、退職後の末路もしっかり理解した上で決断することが大切です。
もしそれでも早期退職をするのであれば、次は早期退職の少ない業界・会社に就職できるようにするためにも、自己分析や企業研究、就職エージェントを使った非公開求人への応募などを検討してみてください。
「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。」(引用:厚生労働省「参照条文等」)