大学中退から医療事務になるにはどうすればいいのか知りたい人も多いのではないでしょうか?この記事では、大学中退者がこれから医療事務の仕事に就くためにどうすればいいのか、具体的な方法を解説します。
また、大学中退から医療事務の仕事をするのに向いてる人や向いてない人、求められるスキルについても詳しく解説しますので、これから医療事務として働きたいという大学中退者は記事の内容を参考にしてみてください。
この記事の目次
大学中退してても医療事務になれる3つの理由
そもそも大学を中退していても、医療事務の仕事に就くことは可能です。一見すると医療施設で働くという点でハードルの高さを感じてしまうかもしれませんが、以下の理由から大学中退者でも就職できる仕事だと言えます。
- 高卒でも働ける仕事だから
- 大学で学ばない知識が必要だから
- 学歴不問かつ未経験歓迎の求人が多いから
具体的な就職方法について解説する前に、まずはなぜ大学中退者でも医療事務の仕事に就職できるのかについて見ていきましょう。
1. 高卒でも働ける仕事だから
大学を中退すると学歴的には高卒になりますが、医療事務は大学に入学したことのない高卒でも活躍できる仕事です。実際に学歴不問で募集されている医療事務の求人は多くありますし、大卒ではないとできないといった仕事も特段ありません。
また、医療事務に関連した資格がある方が望ましいのは事実としてある一方で、無資格者でも仕事内容さえ覚えることができれば問題なく業務を進めていくことが可能です。
このように、高卒という立場になる大学中退者でも問題なく働ける仕事であることから、医療事務として就職できると言えるのです。
「本当に医療事務は高卒でも働ける仕事なのか?」と疑問を感じる人は、以下の記事でも詳しく理由を解説していますので合わせて参考にしてみてください。
医療事務は高卒でも働ける!【給料が安いなどのデメリットも解説】
2. 大学で学ばない知識が必要だから
大学中退者は大学で学ぶべき全ての学問を習得することはできていません。そのため、大学の知識が求められるような仕事に就職することは学力的に難しいのが現状です。
しかし、医療事務の仕事で必要になる知識は大学では学ばないものばかりになりますので、高卒でも大学中退者でも大卒でもスタートラインは全員一緒という特徴があります。
全員が医療事務になったタイミングで仕事の内容を覚えていくことになるため、結果的に大学中退者であっても業務を進める上でデメリットになることはないと言えるでしょう。
むしろ、一度は大学に進学できている地頭の良さがあるはずですので、普通の高卒よりも仕事の飲み込みが早い期待も持てます。
3. 学歴不問かつ未経験歓迎の求人が多いから
医療事務の仕事は「医療に携わる」という点で通常の事務職の仕事とは異なります。このことで医療事務として働くためには高度なスキルや経験が必要なのではないかと考えてしまうかもしれませんが、実態としては未経験者を歓迎する求人がたくさんあります。
むしろ、医療事務の経験がある人の方が世の中には少ないため、実務未経験者を採用してしっかりと教育していく体制を設けている会社が多い傾向にあります。
また、先ほども触れた通り医療事務の求人には学歴不問の求人が多いのも特徴です。学歴不問とは文字通り今までの最終学歴に関係なく内定を出せるということを示していますので、大学中退者であっても問題なく医療事務になれると言えます。
大学中退してから医療事務になった時の仕事内容
大学中退者でも医療事務の仕事はできるという解説をしましたが、そもそも医療事務の仕事はどういったものなのでしょうか?
医療事務の仕事を大きく分けると、以下の3つとなります。
- 受付/会計
- クラーク業務
- レセプト業務
一つ目は一般企業の事務職と同じような受付と会計業務です。来院した患者から診察券や保険証を受け取り、必要な情報を控えて診察の受付をします。この際、多くの医療機関では「電子カルテ」と呼ばれるソフトウェアを使いますので、パソコンで文字入力ができるだけのスキルは必要になります。また、診察が終わった後に会計として患者から診察費を受け取ります。
二つ目はクラーク業務と呼ばれる、医師や看護師と患者の橋渡しとなるような業務です。具体的には診察の順番になったら患者を呼び出したり、これから診察を受けたいという電話の応対をすることが挙げられます。
この際、最低限の医療知識があることが求められることもありますので、実務に取り組んでいく中で知識を習得していきましょう。
三つ目はレセプト業務と呼ばれる診察料の算定業務です。医療事務の仕事の大部分はレセプト業務が占めるといっても過言ではありません。医師の診察内容を電子カルテで確認し、実際に行った診察や処置、処方された医薬品などを点数として計算していき、患者が支払うべき診察費を計算します。
医療知識や点数の計算方法などは一般の事務職よりも覚えることが多く、最初のうちはとまどってしまうかもしれませんが、覚えればその分仕事が早くなりますので、医療事務としての腕の見せ所です。
医療事務に向いてる大学中退者の特徴
医療事務の仕事は普通の事務職とは異なるスキルや知識、対応が求められることもあり、向き不向きが分かれやすい傾向にあります。
医療事務に向いてる大学中退者の特徴としては、以下の3点が挙げられます。
- 医療に関係する仕事に就きたい人
- 新しいことを学ぶのが好きな人
- 安定した職場で働きたい人
当てはまる数が多ければ多いほど医療事務として働くことにやりがいや楽しさを感じられるでしょう。それぞれ詳しく解説します。
医療に関係する仕事に就きたい人
医療事務は職種上では事務職となりますが、実際に働く場所は病院やクリニックなどの医療機関です。加えて、業務では一定以上の医療知識が求められるだけでなく、自分の医療知識を使って患者とコミュニケーションを取る場合もあります。
これらのことから、医療に関係する仕事に就きたい人や、本当は医師や看護師などの医療従事者として働きたかったという人に非常に向いています。
特に資格を持たずに医療機関で働ける仕事は医療事務くらいですので、大学中退者が最短ルートで医療機関での業務に従事したいのであれば、医療事務に就職するのが非常におすすめです。
新しいことを学ぶのが好きな人
医療事務の仕事の中でも、特にレセプト業務は学ぶことが多い業務となっています。一般人が知らないような医療知識が必要にもなりますので、就職後も多くの知識を学ぶために勉強をすることになるでしょう。
就職後も学び続けなければならないという点から、新しいことを学ぶのがそもそも好きという人には医療事務の仕事が向いていると言えます。学んだ知識は日常生活でも役立てることができますので、無駄な勉強をしているといった感覚にもなりづらいのがポイントです。
なお、医術の進歩や保険制度の改訂など知識の覚え直しが必要になることもあるため、一度ある程度の知識を習得したとしても、定期的に知識のアップデートが必要になることも覚えておくと良いでしょう。
安定した職場で働きたい人
一般企業の事務職の場合、勤めている会社の業績が大きく変動して給与や賞与に影響してきたり、倒産してしまうのではないかという不安を感じたりすることがあり得ます。
一方、医療事務が勤めることになるのは経営的に潰れてしまう心配が非常に少ない医療機関となりますので、腰を据えて長く働けるといった特徴があります。
言い換えれば、安定した職場で働きたいという人にとって、医療事務は非常に魅力的な職場に映ることでしょう。加えて、医療事務はその病院に勤めるという特徴から、転勤という概念がほとんどないのもポイントです。
住み慣れた土地で長く働きたいという人には、医療事務の仕事がぴったりと言えます。
医療事務に向いてない大学中退者の特徴
先ほどとは反対に、医療事務に向いてない人の特徴としては、以下の3点が挙げられます。
- 人と関係性を作るのが苦手な人
- 閉ざされた空間が苦手な人
- 何かを作り出す仕事がしたい人
後悔しない就職をするためにも、これらのポイントに該当しているポイントはないか確認しておきましょう。
人と関係性を作るのが苦手な人
医療事務は事務職といっても、職場での会計性を作ることが非常に大切になってきます。仕事上医者や看護師など日常生活では出会わないような人とコミュニケーションを取らなければならない点は、医療事務が他の事務職とは異なる難しいポイントと言えるでしょう。
特に医師については、人によってコミュニケーションの取り方が難しい人がいる場合もありますので、対峙する人によって上手くやり取りができるようなスキルが必要になります。
また、医師や看護師だけでなく、同じく医療事務として働く同僚とも関係性を維持していく必要があります。医療事務は基本的にワンフロアの比較的狭い空間で一緒に仕事をしなければならないため、関係性が悪いとそれだけで職場に居づらくなることもあります。
このように、人と関係性を作るのが苦手という人は、医療事務で働くことに息苦しさを感じてしまうかもしれません。
閉ざされた空間が苦手な人
医療事務が働く病院はそもそも閉塞感を感じる施設です。それに加えて、医療事務が働く執務スペースは常に患者から眼に見えていますし、特別に開放感があるということもありません。従って、人によっては閉ざされた空間で仕事をしなければならないと感じることもあるでしょう。
開放的に歩き回りながら仕事をしたいという人には、まず医療事務の職場環境は向きません。あらかじめ医療事務がどういった場所で働いているのかを知りたいなら、最寄りの大病院の受付エリアから観察してみるのも良いかもしれません。
何かを作り出す仕事がしたい人
医療事務の仕事は専門的な知識が求められる反面、決まったことだけを繰り返すルーティンワークが基本となります。個性を出したり、自分なりの工夫をすることは逆効果となりえるため、画一的な業務が強く求められます。
このことから、何かを作り出すようなクリエイティブな仕事がしたい人には、医療事務の仕事は全く向いていません。想像力を活かすこともできず、働いていてストレスを感じることも多くあると考えられます。
大学中退者が医療事務になるには?
大学中退者が医療事務になるには、以下のような方法があります。
- 求人サイトで直接応募する
- 就職エージェントに求人を紹介してもらう
- 専門学校に行って就職先をあっせんしてもらう
医療機関で働くといっても、基本的な就職活動の方法としては民間企業のものと大きく変わることはありません。
それぞれの方法の中から、自分に向いていそうなやり方で医療事務を目指すようにしてください。
求人サイトで直接応募する
最もポピュラーな方法は、求人サイトで医療事務の求人を見つけて応募することです。医療事務に絞って求人を探したいのであれば、医療系の求人専門のサイトを利用するのがおすすめです。
求人サイトの場合、気になる求人を見つけたら自分で応募をし、医療機関との連絡も自分で執り行う必要があります。また、無料体験についても直接企業とやり取りするため、基本的なビジネスマナーが大切になる点はあらかじめ理解しておいてください。
なお、選考に対して誰かがサポートしてくれるといったこともありませんので、もし大学を中退して初めて就職活動をするという人は、後述する就職エージェントや専門学校によるあっせんといった、第三者に就職活動をサポートしてもらうような方法を検討してみてください。
就職エージェントに求人を紹介してもらう
就職エージェントに登録すると、自分の専任担当アドバイザーがつき、キャリアカウンセリングや応募書類の添削、無料登録の実施など幅広く就職活動をサポートしてもらうことができます。
また、自分の希望条件に合致した医療事務の求人を紹介してもらうこともできますので、とにかく効率的に医療事務になりたいという大学中退者におすすめできる方法と言えるでしょう。
ただ、就職エージェントにも就職支援に得意不得意が存在しますので、大学中退者の人が医療事務を目指したいのであれば、「大学中退者の就職支援実績がある」「医療事務など医療系の求人に強い」といった2つの特徴を持つ就職エージェントを利用するのがおすすめです。
専門学校に行って就職先をあっせんしてもらう
医療事務にはいくつか資格が存在しますが、医療事務に関連する資格取得を目的とした専門学校はたくさんあります。それらの専門学校に通うことで、資格取得が目指せるだけでなく、そのまま医療事務としての就職先をあっせん(≒紹介)してもらうことも可能です。
医療事務として働く上での知識を事前にインプットできるだけでなく、その知識をアウトプットする就職先も見つけられるという点で非常に魅力的な方法ですが、就職するまでに学費がかかってしまう点には注意しなければなりません。
医療事務は無資格からでも就職できる仕事ではあるため、まずは未経験歓迎の求人で医療事務として実務経験を積み、ゆくゆくは資格を取得してより待遇の良い場所に転職するというのも良い選択と言えます。
大学中退者が医療事務になるメリット
大学中退者が医療事務の仕事に就くメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 将来性は比較的明るい
- 学歴よりも経験が重視される
- 経験を積めばあらゆる場所で働ける
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
1. 将来性は比較的明るい
日本は高齢化社会となってきていますが、このことから今後も医療機関の価値は高まっていくことが考えられます。そのため、医療機関の規模や数が増えていくことも予想され、医療事務として働く人の価値も比例して高まると言えるでしょう。
同じ仕事や職場で将来的に長く働けるかどうかは、属している業界の将来性が明るいかどうかで決まります。医療事務の仕事が属する医療業界は、間違いなく今後も需要が伸び続けていく業界と考えられるため、医療事務の仕事の将来性も明るいと言えます。
2. 学歴よりも経験が重視される
先ほど解説した通り、医療事務は学歴不問で募集される求人が多いのが特徴です。加えて、レセプト業務やクラーク業務などの医療事務ならではの特殊な知見が求められることもあり、学歴よりも経験が非常に重視される仕事となっています。
大学中退者は学歴的には大卒よりも見劣りしてしまう現実があるものの、経験が重視される医療事務に就職すれば、中退というデメリットはデメリットではなくなります。
言い換えれば、大学中退者でも就職して活躍できるチャンスがあるという点で、医療事務になるメリットがあると言えます。
3. 経験を積めばあらゆる場所で働ける
医療事務の仕事は経験が重要と解説していますが、医療事務の経験は基本的にどこの医療機関でも活用できます。同じ診察や処置をしても医療機関ごとに診療費が変わることがないことからも、医療事務の業務内容は医療機関ごとで変わらないことを示しています。
つまり、医療事務としての実務経験を積むことで、どのような場所の医療機関でも働けるようになるということが言えます。ご存知の通り医療機関は全国各地に存在しますので、まさに手に職がある状態となれるのは、大学中退者が医療事務として働く大きなメリットと言えるでしょう。
大学中退者が医療事務になるデメリット
大学中退者が医療事務になることは、メリットだけでなくデメリットもいくつか考えられます。具体的には、以下の3つがデメリットとして挙げられるでしょう。
- 別業界への転職が難しい
- 求められる知識の割には給料が低い
- 仕事そのものがAIに置き換わる可能性がある
医療事務は長く働ける仕事であるため、メリットだけでなくデメリットがあることについてもしっかりと認識しておきましょう。
1. 別業界への転職が難しい
医療事務は医療業界という特殊な業界での業務知識を習得していく関係上、替えの効かないスキルが習得できる一方で、学んだスキルを別業界で活かしにくいといったデメリットがあります。同じ事務職だからといって、医療事務から民間企業の事務職にそのまま知識を活かすことは難しいでしょう。
ただ、医療事務として活躍できるという実績は、企業からすれば「未経験だったとしてもすぐに仕事を覚えられそう」というポジティブなイメージに繋がることもありますので、医療事務になったら転職ができないということではありません。
医療事務から別の職種に転職を考える際は、未経験歓迎の求人に応募するのがおすすめです。
2. 求められる知識の割には給料が低い
医療事務は仕事上覚えなければならない知識が多く、また業務でミスをすることで直接患者に迷惑をかけてしまうようなプレッシャーがある仕事です。求められる知識が多い割には、医療事務の平均年収が250万円〜350万円ほどとなっており、給料が低めというデメリットがあります。
事務職全体の平均年収は350万円ほどですので、事務職の中でも特に給料が低いということではありませんが、求められるものと天秤にかけると給料に不満を感じることもあるでしょう。
また、医療事務として実績を出したとしても、昇給をし続けていくというのは難しい傾向にあり、モチベーションの維持が難しいと感じることも将来的にはあり得ます。
どんどん稼いでいけるような仕事がしたい人や、事務職からステップアップして社内異動でキャリアチェンジをする選択肢も持っておきたいという人には、医療事務の仕事はデメリットが多いと感じることでしょう。
3. 仕事そのものがAIに置き換わる可能性がある
生成AIの登場であらゆる仕事がAIに置き換わるのではないかと言われています。今でこそ医療事務の仕事は人間が行っていますが、業務自体はカルテに基づいて適切に診療報酬を請求できれば問題ないため、AIに置き換えられるリスクは十分に考えられます。
また、受付業務もタブレットに置き換えることはできますし、クラーク業務もAIとロボットを駆使すれば人が関与する必要はなくなってしまいます。将来AIがどれだけ社会に溶け込んでくるかは未知数ではあるものの、医療事務の仕事は将来的にそういったリスクがあるということは理解しておく必要があるでしょう。
医療事務を目指す大学中退者に求められるスキル
医療事務を目指す大学中退者には、最低限以下のスキルは求められます。
- 基本的なパソコンスキル
- 丁寧なコミュニケーション
- 一度学んだことを定着させる記憶力
未経験歓迎の医療事務求人であっても、上記のようなスキルは持っているか面接で聞かれることもありますので覚えておきましょう。
基本的なパソコンスキル
医療事務は業務上常にパソコンを使うことになります。受付ではパソコンで患者の情報を登録することになりますし、診察費を算定するレセプト業務では、パソコン上で電子カルテを見ながら、専用のアプリケーションで診察費を計算していくことになります。
そのため、基本的なパソコンスキルは必須で求められると言えます。ただ、ここでいうパソコンスキルは「パソコンの使い方が分かる」「キーボードで文字入力ができる」程度のもので問題なく、ExcelやPowerPointを使いこなすなど、特定のソフトウェアが使えるといったスキルまでは求められません。
もしパソコンを使うことそのものに拒否感があるのなら、今のうちにパソコンに触れておくのがおすすめです。
丁寧なコミュニケーション
医療事務は受付業務も行う仕事ですので、病院の顔と言っても過言ではありません。特に来院する患者は身体に何らかの違和感があるような、通常時よりも弱っている人となるため、丁寧なコミュニケーションは必須スキルとなります。
面接時でも丁寧に受け答えができるかは必ず見極められることになりますので、面接対策をしっかり行い、病院の顔として仕事を任せられる人間ということをアピールしましょう。
なお、医療事務として求められるコミュニケーションは、丁寧さと適切な受け答えとなります。プレゼンテーションをしたり、その場を盛り上げるようなコミュニケーションスキルは不要ですので、合わせて覚えておいてください。
一度学んだことを定着させる記憶力
繰り返しになりますが、医療事務として働く上では多くの業務知識を覚えていく必要があります。医療事務の仕事は「知識を覚えて、業務を進める」の繰り返しとも言えますので、一度学んだことを定着させる記憶力は必ず求められます。
職場の人も最初のうちは丁寧に業務を教えてくれると思いますが、何度も同じミスを繰り返していると人間関係が悪くなり、次第に働くモチベーションが下がってしまうことが考えられます。
大学中退者であっても、一度は大学に進学できたという地頭の良さがあるはずですので、面接では仕事を覚えて活躍していきたいという意思を伝えるのがおすすめです。
大学中退者が医療事務を目指す時に役立つ資格
大学中退者が医療事務を目指す際は無資格でも問題ありませんが、特に医療事務に絶対になりたいという場合は、いくつか役立つ資格があります。
ただ、医療事務の資格はどれも実務経験者を対象としているものですので、就職前に資格取得するのは難しいという現実もあります。もし医療事務はどんな知識が求められるのか知っておきたいという人は、ここで解説する2つの資格の参考書を読んでみるのも良いでしょう。
診療報酬請求事務能力認定試験
診療報酬請求事務能力認定試験は、診察報酬を請求する事務仕事をする人向けの資格です。医療事務関係の資格の中でも最高峰と呼ばれるものですので、実務経験を持っていないと合格するのは難しいでしょう。
受験資格は特になく、大学中退者でも受検することは可能です。ただ、合格率は30%前後と非常に低く、受検者のほとんどが実務経験者ということを考えると高い難易度の資格と言えます。
受験料が9,000円かかるということもありますので、これから医療事務を目指したいという人が無理に受検する必要はありません。ただ、もし未経験で診療報酬請求事務能力認定試験の資格を取得できれば、就職に有利になることは間違い無いでしょう。
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
医療事務技能審査試験とは「メディカルクラーク」とも呼ばれ、医療事務に関連する資格の一つです。資格そのものの信頼度が非常に高く、あらゆる医療機関で資格をアピールすることができるのがポイントです。
合格率は60%〜70%程度と、少し頑張って勉強すれば大学中退者であっても合格できる水準となっています。試験内容としては、医療事務として求められるような医療知識だけでなく、患者へのコミュニケーションマナーや職場での適切なコミュニケーションスキルなど、この記事でも解説した医療事務として求められるスキルを幅広く問われます。
独学でも合格できる期待は持てますので、もし時間があるようであれば受験も検討してみてください。
大学中退者が医療事務を目指す時の注意点
最後に、大学中退者が医療事務を目指す上での注意点を3つ解説します。
雇用形態は様々あるので応募時に確認
医療事務の仕事は正社員だけではありません。派遣社員やパート、アルバイトなど非正規雇用で募集されているケースも多くあります。特に医療系の派遣会社が医療事務スタッフを募集している場合、勤務する医療機関を転々とするリスクも考えられます。
医療事務に応募する場合は、求人票の雇用形態をしっかり確認しておくように注意してください。
勤務する医療施設によって大変さが変わる
一言で医療事務と言っても、勤務する医療機関の種類によって多忙さは大きく異なります。患者がたくさん来るような大病院の場合、常に忙しくなることが考えられますし、反対に小さな診療所であれば暇な時間が多いことも考えられます。
どれくらい忙しいかは、応募前にその医療機関に足を運んでみることで確認することができますので、特に興味のある勤務先に応募しようとしている時は試してみると良いでしょう。
大学中退理由はポジティブに伝える
大学中退者が面接をする際、ほぼ確実に大学を中退した理由を聞かれます。その際にネガティブな理由を話してしまうと面接官にいい印象を与えることができませんので、できる限りポジティブに伝えるよう準備してください。
大学中退理由の効果的な伝え方については、以下の記事で詳しく解説していますので合わせて参考にしてみてください。
大学中退理由は武器になる!履歴書/面接での効果的な伝え方
まとめ
大学中退者でも医療事務になることは可能です。ただ、医療事務の仕事そのものが民間企業の事務職とは大きく異なるため、仕事内容がどのようなものか、あらかじめしっかりと理解しておくのがポイントになります。
また、業務で得られる知識も特殊なものになるため、他の業界や仕事では活かしにくい点も知っておくことが重要です。とはいえ医療事務のニーズはこれからも伸びていくことが考えられますので、手に職をつけたい大学中退者は医療事務を目指す価値は十分にあるでしょう。
こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている