「学生時代に頑張ったことは何ですか。」就活中に必ず出会うといっていいという質問ですが、どんなエピソードをどのように伝えればいいのか迷う人も多いでしょう。企業の意図を知ったうえで対策できるように、この記事ではエピソードの選び方や伝え方について紹介します。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
この記事の目次
学生時代に頑張ったことはどう見つける?ありきたりなことでも大丈夫?
就活で語るべきあなたの「学生時代に頑張ったこと」はどのようにすれば見つかるでしょうか。「学生時代に頑張ったこと」の質問を通して企業は何を知りたいと考えているのでしょうか。より魅力的に伝わる工夫もしておきたいところです。
「学生時代に頑張ったこと」の見つけ方
まずは定番の自己分析を行い学生時代を振り返りましょう。万全を期すなら、身近な人にヒアリングして自分についての客観的な意見をもらったり、モチベーショングラフを作成することにも取り組んでみましょう。
方法1.自己分析
学生時代に頑張ったことを見つけるためには、まず自己分析を行うことが大切です。
自己分析は自分がどのような性格なのかを思いつくままノートに書きだすのはもちろんですが、過去の手帳を見返して学生時代の経験を洗い出してみるのも効果的です。
また日記やブログをつけている場合は、それらを見返して当時の自分の行動や心境などを振り返ってみましょう。
方法2.家族や友人知人にヒアリング
自己分析だけでは心もとない場合は、家族や友人に話を聞くなどして、自分についての客観的な意見をもらうこともおすすめ。
親しい人に自分がどのような活動をしていたか話してもらうことで、自分だけでは気がつかなかった新たな一面を発見することにつながります。
方法3.モチベーショングラフ
その他に有効な方法としてはモチベーショングラフを参考にする方法もあります。
モチベーショングラフとは、自分の人生を振り返った時、にどんなことにモチベーションが変化していたのかをグラフ化したもの。
グラフにすることで自分のモチベーションが上がる時や下がる時の状況、モチベーションとなる源泉を客観的に理解することができます。
自分のモチベーションをグラフにすることで、源泉を探ることができますので、結果として自分が学生時代にはどのようなことを頑張っていたのかを見つけることができるのです。
ありきたりなことしかなくても大丈夫?
学生時代に頑張ったことを面接官に伝える時に、ありきたりのことしかしていない、リーダー経験のような輝かしい経歴や肩書を持っていない、という理由から不安だと感じる人もいるでしょう。結論から言えば、全く問題ありません。この質問をする企業側は「どのようなすごいことをしたのか」という活動自体の素晴らしさに興味はなく、「頑張ったこと」から見えてくる就活生の「人柄」や「可能性」こそ知りたいと考えています。頑張るプロセスを通して人柄や可能性が伝わりさえすれば、輝かしい経歴や肩書は不要ということを第一に理解しておきましょう。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
学生時代に頑張ったことをまとめる方法
学生時代に頑張ったことが明確にあったとしても、企業に評価されなければ意味がありません。
実際にESなどで書く機会があると思いますので、ここではどのように就活で使うべきなのかについて紹介していきます。
まとめ方については3つのポイントがあります。
- 最初に結論や状況を伝える
- 動機や目標を掘り下げる
- 行動の結果と学んだことをまとめる
それぞれについて解説していくので、就活生は実際に作成しながら進めていきましょう。
また、その後に、実際にESで使えるフレームワークについても紹介するので、やり方が分からない方は参考にしてみてください。
まとめ方のポイント1:最初に結論や状況を伝える
先の段落でも述べたように、学生時代に頑張ったことについて面接官に伝える時は、最初に結論や状況を伝えましょう。
最初に結論を提示すると相手の興味を引き付けることができますし、論理的でありながら分かりやすい内容にすることができます。
成果がめざましいものであれば、結論と一緒に合わせて冒頭でアピールするのも効果的です。自分の成功体験を伝えることで面接官に対して自分の将来性をしっかりアピールすることができます。
課題や目標に取り組んだことを伝える時は、その前にどんな状況だったのかを簡潔にわかりやすくまとめましょう。
状況をわかりやすくしておくことで、頑張ったことへの結果・成果を引き立たせることができます。また、状況を明確にしておくことで取り組みを始める動機にもつなげることができます。全体的に分かりやすくて簡潔にすることを心がけることがおすすめです。
まとめ方のポイント2:動機や目標を掘り下げる
学生時代に頑張ったことを伝えるためには、動機や目標は深く掘り下げるようにしましょう。
行動の動機は、面接官にとって応募者の人柄が最も感じられる部分でもあります。
しっかりした動機を伝えることで面接官にいい印象を与え、仕事に対しても責任感のある姿勢をアピールするようにしましょう。
そのためには、動機を説明する時に自分の長所をアピールすることも効果的なのでおすすめです。表面的ではない動機を面接官に伝えるようにして下さい。
また、目標や課題を提示すると文章全体の方向性が定まります。具体的な役割を受け持った経験があれば、目標を伝える時に一緒に説明することもいいでしょう。
自分がどのようなポジションでどのような課題や目標を設定したのかを明確に話すことで、面接官に入社後の業務に対する積極性をアピールすることができます。
さらに、動機や目標を伝える時には抱いていた思いを入れ込むのも有効な手段です。思いを交えることで強い意志を持って目標に突き進む、という自らの行動力をアピールすることにつながります。
まとめ方のポイント3:行動の結果と学んだことをまとめる
学生時代に頑張ったことを伝える時、問題解決のために自分がとった行動について説明する場合は、具体的に想像できるように細かくわかりやすく説明しましょう。
問題解決するための取り組みは、応募者が入社した後の仕事の取り組み方として判断されます。
そのため、行動を話す時には自分の長所・強みを反映させたり関連づけたりした内容にまとめるのが効果的です。
入社後の仕事に対する前向きさや積極性、向上心などをアピールするためにも、ぜひ長所や強みはしっかりとアピールしましょう。
さらに、行動の結果として得ることができた成果については数字として表現したり、Before&Afterで説明したりすることが重要。
こうすることで面接官にも自分の成果が分かりやすくなり、明確にイメージしやすくなります。
さらに、学生時代に頑張った経験から何を学んだのか、今後仕事などにどのように活かしていきたいのかも伝えましょう。
経験から学んだことは、面接官にとって応募者の今後の可能性や人柄についての判断材料になります。具体的にどのような成長をしたのかについてエピソードを交えて説明すると効果的です。
学生時代に頑張ったことをフレームワークに沿って作ろう
フレームワークとは枠組みのことを指します。学生時代にがんばったことをフレームワークにすることで情報が整理され、分かりやすくまとめることができるのです。
フレームワークをする主な内容は以下の通りです。
- 結論としてどのようなことをしたか
- 所属・立場などの前提情報
- 困難さのレベルなど、どのような状況だったのか
- 問題解決しようと思った理由
- 問題解決のための課題とは
- 自分が取った行動について
- 行動の成果について
- 経験からどのような学びを得たのか
面接官に何かを伝える時はまず結論から伝えることが大切。この場合は結論に困難さや状況を交えながら説明すると興味深い内容になります。
次に伝えるのは問題解決をしようと思った理由と解決につなげるための課題、自分が取った行動についてです。問題解決をするための動機や解決への課題は意外に説明が見落とされがちな要素。
しかし、問題解決する動機と課題は自分がどのような問題意識を持ち、どのような視点から問題解決への分析を行ったかがアピールできる重要ポイントでもあります。ここを強調し、自分が取った行動に結びつけることで自分の意見をしっかり持ち行動力へつなげられると面接官へ伝えられます。
行動の成果と経験から得た学びについて自分の見解を伝えると、常に向上心を持って成長できる人材だと相手にアピールすることができます。以上をフレームワークにまとめることで自分の意見を相手に伝えやすくまとめることができますので、是非活用しましょう。
例文については以下の記事で紹介しています。
学生時代に頑張ったことのテンプレートがあると履歴書だけでなく、面接にも役立ちます。必ず作成しておきましょう。
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学生時代に頑張ったことを聞かれる理由と例
就活の場での定番である「学生時代に頑張ったことは何ですか?」という質問ですが、っこの質問を通して企業が知りたいと考えていることは何でしょうか。また実際にどのような回答をするべきでしょうか。具体例とともに説明していきます。
学生時代に頑張ったことを企業が求める理由
「学生時代に頑張ったこと」の質問を通して企業は何を知りたいと考えているのでしょうか。3つの理由を紹介します。
理由1.就活生の人柄を知るため
「学生時代に頑張ったこと」の内容から、就活生の物事への取り組み方、困難への対処の仕方、趣味嗜好、プレゼンスキルなど様々な側面からその人となりが透けて見えてきます。人柄を知るには格好の質問なのです。
理由2.就業後活躍できるかどうか可能性を探るため
前述の「人柄」とほとんど内容は重複しますが、人柄を知り、物事への取り組み方をしることで、実際に就業後、その会社でのびのびと活躍できる人材かどうかの可能性を探るための質問でもあります。
理由3.伝えるスキルがあるのかどうか確かめるため
面接官は面接全体を通して、コミュニケーションスキルを計る意味でも、就活生が相手の立場に立って伝えようとしているかどうかを注視しています。「学生時代に頑張ったこと」を伝える際も、面接官の立場になり一、度聞いただけでもすぐに何を言いたいのか理解できるような言葉選びや文章構成を行うことが肝心です。
学生時代に頑張ったことのよくある例
ここではよくある例の一覧と、エピソード選びの際気をつけたいことをまとめました。
よくある例の一覧
学生時代に頑張ったことによくあげられるエピソードとしては、サークル活動や部活動、アルバイト、ゼミ、インターンシップ、ボランティア活動があります。他には資格取得や語学習得もよいエピソードになります。
大切なのは自分の言葉で話せるエピソードであること
ありきたりなことしかしていない、周囲と比べて特に秀でた活動実績がないと不安に思う就活生が毎年多く見られます。しかし学生の本分である「学業」を例にとれば、学部選びの理由、やりがいを感じたことは何か、どこに苦労したか、どのような方法で学んだのか、どんな気づきがあったのか、などを具体的に自分の言葉で話すことができれば十分にあなたらしさを伝えることができます。
構成にそって自分の行動を分解し、深堀りしよう
「学生時代に頑張ったこと」は前述したフレームワークを意識しながら「1.結論(何に取り組んだのか)→2.動機(なぜ取り組んだのか)→3.途中経過と結果(どのように取り組み何に苦労しどのような結果を得たのかをなるべく具体的に)→4.結果(経験から学んだこと)」の構成でまとめるのが基本です。それぞれのポイントごとに自分の経験を細かく分解し深堀していく作業を繰り返すことで説得力のある文面を作り上げることができます。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
「学生時代に頑張ったこと」をうまく伝えるためのコツ
企業にうまく伝えるためのコツを5つ紹介します。5つのコツを念頭にまとめ終わったら、その文章からあなたの「人柄」や「可能性」が浮き出てくるかどうかの視点でもう一度チェックし、内容を磨いていきましょう。
コツ1..その企業が求める人物像を先にチェック!
どうせだったら志望する企業の求める人材像に自分を寄せていきたいと考える就活生は多いでしょう。企業研究を丁寧に行うことで、その企業が好む人物像が見えてくることが多いです。書類作成時や、面接の前には必ず企業のホームページをチェックして、企業理念や社風を理解しどのような人物が求められているのかを自分なりにとらえ、書類選考や面接に活かしましょう。
コツ2.,嘘は誇張は避ける
企業から高評価を受けたいからと言って、その企業に合わせて自分を変えてしまう必要はありません。その場しのぎの嘘は面接ですぐに見破られてしまいますし、薄っぺらい人間だと思われてしまいかねません。あくまでエピソード選びの参考にするにとどめましょう。
コツ3.誰にでもわかる言葉、表現を心がける
言葉選びについては、専門用語を並びたてても分かりにくくなってしまうだけなので、難しい言葉を並べずに、誰でもわかる平易な表現を心がけるほうが好印象です。
コツ4.結論から伝える
面接全体にいえることですが、ここでも例外ではなくまずは「結論」から話すようにしましょう。全体の流れは前述したフレームワークの通りです。結論から伝えることなく行きあたりばったりにエピソードをダラダラ話し始めてしまうと、話の着地点が見えず、内容も散漫になり、面接官に興味を持って話をきいてもらうことができなくなります。
コツ5..成果や結果については数値やデータで具体的に
エピソードの信ぴょう性を増すために、数値やデータは具体的に述べられるようにしておくことが大切です。
ありきたりな内容でも印象的な伝え方をしよう!
学生時代に頑張ったことは、その人にしかアピールすることのできない大切な要素です。
自分が経験してきたことに対して、自分の魅力を踏まえて印象的に伝えることで、採用担当者への効果的なアピールにつながります。
自分の経験はありきたりな内容ではないかと思いがちですが、そんなことはありません。
動機と目標を明確に伝えることでどんな経験も印象的なものになります。しっかり掘り下げてアピールすることを心がけましょう。
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