あなたにベストな転職タイミングはいつなのでしょうか?この記事ではあなたご自身の状況や年齢によるベストな転職タイミングをお伝えします。
また、世界で猛威を奮っている新型コロナウィルスは、転職タイミングに影響するのか、一般的に転職に最適な時期はいつなのか、と言ったことも合わせてお伝えしていきます。
コロナ禍の今、転職タイミングは悪い?
コロナ禍の今、「転職をするにはタイミングが悪いんじゃないか?」「今は転職しないほうがいいんじゃないか?」と思う方も多いかもしれません。確かに新型コロナウィルスの流行により、多くの人や企業が多大な影響を受けています。ここでは、コロナ禍の今は、転職タイミングとしてどうなのか、データも参照しながら解説します。
有効求人倍率は回復傾向にある
まずは有効求人倍率の推移を確認していきましょう。有効求人倍率とは、有効求人数(仕事の数)を有効求職者数(仕事をしたい人の数)で割った数値のことをいいます。数値が「1」より大きくなると、いわゆる「売り手市場」になります。
それでは実際、コロナ禍の中、有効求人倍率がどう推移しているか確認してみましょう。
厚生労働省の一般職業紹介状況(令和2年11月)によるとコロナショックで、令和2年1月から6月まで、有効求人倍率が下落していますが、それ以降はほぼ横ばいです。そして10月以降は少しずつ求職・求人共に回復傾向にあることがわかります。
この状況はいつまで続くかわからない
新型コロナウィルスが日本で初めて確認されてから1年以上経過しましたが、コロナが収束する気配もなく、二度目の緊急事態宣言が首都圏を中心に出される事態となってしまいました。
現在ワクチン接種の準備が国内でも進められていますが、医療従事者やハイリスクの高齢者から優先的に接種を開始するので、すぐに集団免疫を獲得するのは難しそうです。
変異種の発生などもあり、この「コロナ禍」の状況がいつ収束するかは、まだわからない状況です。専門家や有識者の間でも「2~3年は影響が続く」との見方が多く、コロナが収束するまで転職を待っていたら、自分のベストタイミングを逃してしまう可能性があります。
【年齢別】転職のベストタイミング
転職するのにベストな年齢はあるのでしょうか。厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」の調査結果によると、新卒で入社した大卒の約3割、高卒の約4割が、3年以内に退職していることがわかります。
先ほどもお伝えした、3年未満で退職する「第二新卒」を獲得する盛り上がりもあり、若手の転職タイミングに、社会が寛容になっているとはいえるでしょう。
ここでは、年齢別の転職タイミングと必要になるスキルをご紹介していきます。あなたの年齢でのタイミングはどうなのか、確認していきましょう。
第二新卒での転職
新卒入社して3年以内の転職者のことを「第二新卒」ということはお伝えしてきました。第二新卒の価値は、何といっても若さになりますので、一般的な中途採用者よりも、スキルを要求されないことが特徴です。
注意すべきは、1年未満のような短期で辞めてしまうと、第二新卒扱いにはなりますが、「我慢強さにかけるのではないか」、「またすぐに辞めてしますのではないか」とみられてしまう場合があります。
20代後半での転職
20代後半で転職する人は転職市場の中でもとても多く、企業側も積極的に採用をするタイミングです。社会人経験も3年目を超え、基本的なビジネススキルが身についており、まだ会社に染まりきっていないためです。
まだ年齢も若いため、企業側はポテンシャル採用という位置づけ(即戦力ではなく、将来の活躍を期待する)で採用します。
専門的な知識や実績がなくても、自分で考えて動ける主体性を持っていれば、新しいキャリアへのチャレンジも成功の可能性が高いです。転職市場で最も価値の高い年代といえるでしょう。
30代前半での転職
30代前半の転職タイミングは、なるべく早く転職した方がよいといわれます。30歳を超えると企業の中では中堅クラスであり、年齢が上がれば上がるほど求められるスキルも上がっていくためです。
あなたが今管理職であれば、マネジメントの実績を積んでから転職することもできますが、もし役職のないプレーヤーで、転職を考えるのであれば、なるべく早く動きましょう。
30代中盤の年齢になると、業界を変わっても即戦力としてとらえられるため、実績と自信が必要になります。
30代後半での転職
30代後半の転職タイミングは、ほとんどケースでマネジメント経験とスキルが求められます。企業側は管理職、管理職候補として採用をしたいためです。
とはいえ、あなたの肩書が管理職でなくてもかまいません。「プロジェクトチームのリーダー」や、「後輩の育成経験」などもマネジメント実績として認めてもらえるでしょう。もちろん既に管理職になっている人は、自分なりのマネジメント経験や実績があれば、転職成功する可能性が高いです。
40代以降での転職
40代以降の転職では、管理職から管理職の転職となることが多いでしょう。通常の転職サイトからの求人は少なくなり、転職エージェントや、ヘッドハンティングなどが多くなります。
高い専門知識や、マネジメントスキルのある人は、この年代になっても高い需要があり、転職することが可能です。逆に、特別なスキルや経験がないと、40代以上の転職は難しいといえるでしょう。
【時期別】転職のベストタイミング
ここまでは、ご自身の年齢的な転職タイミングを紹介してきましたが、転職の時期によって、損するタイミング、得をするタイミングが出てきます。ここでは、損をしないための転職のベストタイミングを紹介します。
ボーナスが支給されるタイミング
ボーナス(賞与)は、夏(6月末~7月上旬)と冬(12月上旬)の2回支給する企業が一般的ですが、企業によっては3ヵ月後との査定など独自の規定を設けているところもあります。
ボーナス査定の対象期間にしっかり働いていたのに、うっかりボーナス支給日直前に退職してボーナスをもらえないのは、残念ですよね。
ボーナスをしっかりもらってから退職したい方は、ご自身の会社のボーナス規定をしっかり確認し、ボーナス支給日以降に退職できる様、転職活動のスケジュールを計画しましょう。
ただし、「ボーナス支給後に転職したい」と考える人は多いので、当然その分ライバルも多くなるタイミングであることには、注意が必要です。
ボーナスをもらうより、「早く転職したい」と考えている方は、このタイミングは避けた方がいいかもしれません。
4月入社のタイミング
多くの企業は、4月に新入社員を採用するので、それに合わせて求人数も多くなります。
また、4月入社のタイミングで転職すると、新入社員と一緒に研修プログラムを受けることができ、中途半端な時期に入社した場合と比べると、しっかりとした教育を受けられる可能性が高くなります。
第2新卒であれば、年齢の近い同期入社の仲間作りにも最適なタイミングです。
会社の新しい期がはじまるタイミング
学校卒業のタイミングに合わせて、日本では4月に新入社員を入社させる企業が多いですが、実は会社の新しい期がはじまるのは別の月、という企業も結構
転職先の新しい期が変わるタイミングに合わせて入社すると、人事異動や人の入れ替わりのタイミングと重なり、4月入社のタイミングと同じく、新入社員や移動したての社員と一緒に研修を受講できる可能性が高まります。
また期末に近づくにつれ、忙しくなる会社が多いので、期の始まりの方が社員の心身に余裕があります。
そういた意味でも、新しい期の始まるタイミングの方が社員の受け入れ態勢が整っている可能性が高く、転職にベストなタイミングと言えるでしょう。
退職のベストタイミング
転職にベストタイミングがあるように、退職にもベストタイミングがあります。最後に、退職のベストタイミングについて解説します。
大前提、社内規定に沿う
まず、大前提として、社内の規定に沿ったタイミングで、退職の意思表示をすることが重要です。
法律上では、退職の14日前に退職の意思表示をするよう義務付けられていますが、多くの企業では「退職日の1ヵ月前までに申し出る」と、社内規定で定めています。
まずは、自分の勤めている会社の社内規定を確認しましょう。その上で、有給消化や、引き継ぎのことなどを考慮すると、余裕をもって2か月ほど前に、直属の上司などに退職の意思表示をして、正式な退職日などを相談するとよいでしょう。
転職先を決めてから、退職が一般的
働きながら転職活度をするのは大変だから、退職してから集中して転職活動した方がいいのでは、と思う方もいるかもしれません。ですが、実際には転職先を決めてから退職する方が一般的です。
転職先が決まる前に退職して無職になると、
- 自己都合退職の場合、失業給付金が給付されるまで2か月間無収入になる
- 社会保険料が全額自己負担になる(失業中)
- 無収入で転職先が中々決まらないと、転職先を選ぶ余裕がなくなる
などのデメリットがあります。
退職タイミングは試算できる
退職のタイミングは、「転職活動をはじめてみないとわからない」と、思っている方も多いかもしれませんが、実は試算することができます。
ここまでお伝えしてきた転職のべストタイミングを参考に、まずはご自身の転職予定日(転職先入社日)を決めましょう。
その上で、「退職前にボーナスをもらいたい」「たまっている有給を全て消化したい」「退職後少し休みたい」などご自身のプランと、会社の規定、繁忙期や引き継ぎ期間などを考慮すれば、ベストな退職タイミングが試算できます。
転職タイミングに関するよくあるお悩み
そんなことはありません。むしろ、転職を検討するのは早いタイミングの方がよいという見方もあります。今よりも世の中の状況が悪化する可能性も考えて、出来ることから早めに始めていきましょう。
転職のベストタイミングはあります。本記事内では「【年齢別】転職のベストタイミング」と「【時期別】転職のベストタイミング」にわけてご紹介しているので、ご自身に合った転職ベストタイミングをみつけましょう。
あります。例えば、世間一般の転職のベストタイミングを考えてみましょう。実は、この時期はライバルが増えるという観点においては転職に悪い時期と捉えることもできます。転職タイミングのメリット・デメリットも把握して、ご自身に合ったタイミングで転職をしましょう。
まず大前提に、社内規定に沿うようにしましょう。社内規定によって退職のベストタイミングは大きく異なってきます。あとは、繁忙期や引継ぎ期間、賞与支給、有給消化などを考慮して退職タイミングを決めていきましょう。