東京の職業訓練校では、どういったことができるのか、どこにあるのか、気になる人もいるのではないでしょうか?職業訓練校は都道府県ごとに設置されていますが、場所によって受けられるコースが変わってきます。
この記事では、東京の職業訓練校でできることを総まとめにして解説します。職業訓練の種類や受講できるコース一覧、よくある質問まで解説しますので、東京の職業訓練校に通いたいと考えている人は参考にしてみてください。
この記事の目次
東京都が管轄する職業訓練校一覧
東京都が管轄する認定職業訓練実施団体には、以下のような団体があります。実際のコースもどんなものがあるのかイメージできるかもしれませんので、参考にしてみてください。
科目 | 訓練施設の名称 | 団体・事業所の名称 | 住所(市区町村まで) |
---|---|---|---|
サッシ・カーテンウォール施工科 | LIXILビル建材技術専門校 | LIXILビル建材技術専門校協力会 | 東京都江東区 |
管理員教育訓練科 | マンション管理アカデミー本校 | マンション管理共同職業訓練協会 | 東京都品川区 |
経営実務科 | ー | 一般社団法人全国信用組合中央協会 | 東京都中央区 |
表具科 | 東京表具内装職業訓練校 | 一般社団法人東京表具経師内装文化協会 | 東京都台東区 |
プラスチック成形科 | 東日本プラスチック高等職業訓練校 | 一般社団法人東日本プラスチック製品工業協会 | 東京都中央区 |
パン製造科 | 製パン技術高等職業訓練校 | 一般社団法人日本パン技術研究所 | 東京都江戸川区西 |
販売促進企画科 | ー | 一般社団法人日本プロモーショナル・マーケティング協会 | 東京都中央区 |
鍛工品製造業科鍛造科 | ー | 一般社団法人日本鍛造協会 | 東京都中央区 |
建築技術者育成科 | エイジェックグループ能力開発センター | 株式会社エイジェック | 東京都新宿区 |
印刷科 | JSプリンティング学校 | 株式会社ジャパン・スリーブ | 東京都墨田区 |
美容科 | レッシュブビューティーカレッジ | 株式会社レッシュブ | 東京都江戸川区 |
建築設備管理科 | 東急コミュニティー高等職業訓練校 | 株式会社東急コミュニティー | 東京都世田谷区 |
マンション管理員養成科 | Brillia研修センター職業訓練校 | 株式会社東京建物アメニティサポート | 東京都中央区 |
とび科 | 鈴木職業訓練校 | 株式会社鈴木組 | 東京都文京区 |
建築物設備管理科ビルクリーニング科セキュリティ科 | 東京ビルメンテナンス協会職業訓練校 | 公益社団法人東京ビルメンテナンス協会 | 東京都荒川区 |
左官科 | 東京左官技能者育成所 | 東京左官技能者育成協会 | 東京都板橋区 |
システム天井科 | 東京都内装工事職業訓練校 | 東京都内装工事業訓練協会 | 東京都中央区 |
情報処理科 | 職業訓練校 日本電算株式会社 | 日本電算株式会社 | 東京都品川区上 |
マンション管理科 | 野村不動産パートナーズ職業訓練校 | 野村不動産パートナーズ株式会社 | 東京都新宿区 |
サッシ・ガラス施工科 | 東京硝子高等技能専門校 | 東京都板硝子商工協同組合 | 東京都中央区 |
上記は抜粋となりますが、東京都には様々な職業訓練のコースが用意されているだけでなく、委託を受けている団体も、有名グループ会社や一般財団法人など、信頼できる先によって運営されていますので、身につけられるスキルも期待できるでしょう。
上記以外にも東京で委託を受けている団体の職業訓練校はたくさんありますので、ハローワークネットサービスなども活用して検索をしてみてください。
東京の職業訓練校でできること
東京の職業訓練校でできることは、大きく分けると「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2つになります。いずれも職業訓練の一種であり、失業保険の受給有無や受講コースによって細かい種類が分かれます。
まずは、東京の職業訓練校ではどういったことができるのかについて、概要を解説していきます。
公共職業訓練
公共職業訓練とは、失業保険(雇用保険)を受給している人を対象にした職業訓練です。失業保険をもらっている人が、就職活動や就職後に活かせるスキルを習得した上で仕事探しをしたい時に利用でき、テキスト代を除いて原則無料で受講できる点が特徴です。
なお、公共職業訓練でスキルを学んでいく場合は、条件を満たせば職業訓練受講給付金という形で、毎月10万円をもらいながら講義を受けることができます。
失業中の人が金銭的に厳しい中で職業訓練を進めていくために様々なサポートが設けられているため、安心して通いやすいでしょう。
公共職業訓練は「施設内訓練」と「委託訓練」の2つに細分化され、実施する母体が異なるだけでなく、受講できるコースに違いがあります。
施設内訓練
施設内訓練とは、東京都立職業能力開発センターが母体として実施する職業訓練です。コースとしては以下のようになっており、ものづくり系の科目に強い点が特徴として挙げられます。
- 機械加工
- 自動車整備
- 建築
- 造園
- 電気工事
- 塗装
- 印刷
- ファッション
いずれも専門的な知識が求められる仕事となっており、職業訓練以外で知識を学ぶことは難しいのが特徴です。施設内訓練では最短で2ヶ月、最長で2年もの歳月をかけてものづくり系の知見を習得していきますので、修了後は即戦力として再就職できるかもしれません。
施設内訓練の受講料は基本的に無料で、テキスト代のみ自己負担となっていますが、1年以上のコースについては一部有料となるケースもありますので、気になるコースが無料で受講できるかあらかじめハローワークで確認しておいてください。
委託訓練
委託訓練は、実施の主体は東京都ではあるものの、講義の実務は民間の教育機関に委託するといった形で実施される職業訓練です。実施の母体が東京都ではなく民間企業だからといって、職業訓練の講義の質が下がるといったことはありませんので安心してください。
委託訓練で受けられるコースの例としては以下のようなものが挙げられます。ITや事務、介護などものづくり系以外の専門的な知識を習得することが可能です。
- プログラミング
- Webデザイン
- 社会福祉系
- 医療系
- 総務職
- 旅行窓口スタッフ
- 貿易関連
- 不動産関連
一部福祉や介護の仕事がありますが、大半はパソコンを使ったデスクワークの仕事に活かせる知見を習得できるコースが多いため、再就職先としてはパソコンを使うデスクワークにしたい人におすすめできます。
特にプログラミングやWebクリエイターに関するコースは東京の職業訓練校の中でも人気があるため、選考の倍率が高いことも考えられます。入稿時期は毎月設けられているものの、場合によっては受講するまでに数ヶ月かかることもあるため注意しておいてください。
求職者支援訓練
職魚訓練はこれから就職活動をするような、失業保険をもらっている人以外でも受講することができます。特に求職者支援制度については、失業保険をもらっていない人であっても、受講する意思を示すことにより職業訓練を受講できます。
ただし、求職者支援制度を利用するためには、最寄りのハローワークで求職申込をしている必要があります。セミナーや勉強会のように学ぶだけではなく、就職活動も必要になるということを認識しておいてください。
求職者支援訓練には、「基礎コース」と「応用コース」の2つが設けられています。どちらも細かい部分まで比較的似ていますので、違いが分からなればハローワークの職員に質問してみるのも良いでしょう。
基礎コース
基礎コースでは、東京都から委託を受けた民間の教育訓練機関で職業訓練を行っていくことになります。基礎コースという名前の通り、これから社会人として働いていきたいと考えている人にとって有益な以下のようなコースが用意されています。
- 基本的なビジネスマナー
- パソコンスキル
- オフィス系ソフトの使い方
どのような会社や仕事でも活用できるような、汎用的なスキルを習得することができるため、フリーターや自営業から会社員になるといったケースに有用と考えられます。
基礎コースでの職業訓練期間は2ヶ月から4ヶ月と比較的短期間となっていますので、気になる人はハローワークに問い合わせてみましょう。
実践コース
実践コースも基礎コースと同じく、東京都から委託を受けた民間の教育訓練機関に通う形で職業訓練を進めていきます。実践コースは、会社に就職するだけでなく、就職後の実務にも役立てることができるような、実践的なスキルを身につけることができます。
具体的には、以下のようなコースが用意されています。
- 介護
- 医療、調剤事務
- 総務、経理事務
- 営業、販売事務
- JAVA
- Webデザイン
医療系から営業系、クリエイティブ系まで様々なコースが用意されており、公共職業訓練でいう委託訓練に近いイメージのラインナップとなっています。JAVAというプログラミングを学ぶこともできますので、実践コースの修了を経てプログラマーを目指すこともできるでしょう。
訓練期間は2ヶ月から6ヶ月であり、短期間で集中して実践的なスキルを身につけていくことが可能です。
東京の職業訓練校でできることまとめ
ここまで解説した内容をまとめると、以下の通りになります。
公共職業訓練 | 求職者支援訓練 | |||
種類 | 施設内訓練 | 委託訓練 | 基礎コース | 実践コース |
対象 | ハローワークで求職申込をしていて、失業保険を受給している人 | ハローワークで求職申込をしている人 | ||
実施主体 | 東京都立職業能力開発センター | 民間の教育訓練機関 | ||
特徴 | ものづくり系の科目に特化 | 専門的なスキルが習得できる | 社会人としての基礎知識を習得できる | 就職した後も活かせる実践的なスキルを学べる |
コース | 機械加工 自動車整備 建築 造園 電気工事 塗装 印刷 ファッション | 介護 医療、調剤事務 総務、経理事務 JAVA Webデザイン 旅行 貿易 不動産 | ビジネスマナー パソコンスキル オフィス系ソフト | 介護 医療、調剤事務 総務、経理事務 営業、販売事務 JAVA Webデザイン |
期間 | 2ヶ月〜2年 | 3ヶ月〜2年 | 2ヶ月〜4ヶ月 | 2ヶ月〜6ヶ月 |
受講料 | 無料※テキスト代は自己負担※1年以上のコースは一部有料のものがある |
実際に職業訓練でのコースを選ぶ際は、上記のどの種類を選ぶかというよりも、どのコースでスキルを習得したいかで選んでいくことになりますので、細かい種別までを理解しておく必要はありません。
東京の職業訓練校であれば、幅広いジャンルのスキルを学ぶチャンスがあるという認識をしておけば良いでしょう。
東京の職業訓練校に通うための流れ
東京の職業訓練校に通うには、以下の流れで手続きを進めていくことになります。
- 最寄りのハローワークで相談する
- 興味のあるコースと職業訓練校を選ぶ
- 職業訓練校の説明会に参加する
- 職業訓練校の入学試験を受検する
- 合格後に入学手続きして受講開始
特にクリエイティブ系やプログラミング系などの人気のコースを受講したいと考えている場合、すぐに定員が埋まってしまうこともあります。
気になるコースを見つけたらすぐに受講申請をするためにも、あらかじめ基本的な流れを理解しておきましょう。
それぞれの流れについて詳しく解説します。
1.最寄りのハローワークで相談する
職業訓練の窓口はハローワークとなりますので、まずは最寄りのハローワークに行きましょう。
既に東京に住んでいる人であれば、自分が住んでいる家の近くのハローワークに行けば大丈夫です。また、現在東京に住んではいないものの、どうしても東京で開講されているコースに応募したいという場合も、まずは最寄りのハローワークで相談するようにしてください。
ハローワークに行く際には予約は必要ありませんが、時期によっては混み合うことも考えられますので、特に初めて行く時は午前中に行くことをおすすめします。なお、服装はTシャツにジーパンなどのラフな格好で問題ありません。
ハローワークに着いたら、まず窓口で職業相談を行います。
職業訓練はハローワークの職員が必要だと判断した際に受講申込ができますので、「職業訓練を受けてこの仕事に就職したいと考えている」という旨を伝えるようにしましょう。
2.興味のあるコースと職業訓練校を選ぶ
ハローワークの職員に職業訓練の受講相談ができたら、次は自分が興味のあるコースと、通う職業訓練校を選びましょう。
インターネットサービスでもコースを検索できますが、設定をしないと全国各地の職業訓練校が出てきてしまいますので、「東京」で絞ることを忘れないでください。
興味のあるコースを選ぶ際は、基本的に再就職先でなりたい仕事とリンクする形で選ぶことがポイントです。例えばプログラマーになりたいのであればITエンジニア系のコースを選ぶのが良いでしょう。
また、選ぶ職業訓練校については、自宅から通いやすい範囲にあるかという観点で見極めることがポイントです。条件を満たせば交通費を支給してもらうこともできますが、職業訓練期間中は平日毎日通うことになりますので、あまりにも遠いと通学だけで疲れ果ててしまいます。
もし東京都外に住んでいる人で、東京都で開講されている職業訓練に参加したいという場合は、このタイミングでハローワークの職員に相談しておきましょう。特定の条件を満たしている場合に限り、手当をもらって東京に下宿をしながら職業訓練校に通うこともできます。
3.職業訓練校の説明会に参加する
必須ではありませんが、受講を考えている職業訓練校に見学をしに行くことができます。職業訓練校に通い始めると、数ヶ月間は毎日のように通うため、立地や環境を事前に知っておくことでミスマッチを防ぐことが可能です。
また、見学時とは別に説明会が実施されている職業訓練校もあります。説明会ではハローワークでは聞けないような詳しいカリキュラムの説明や、修了後の就職先の例などを聞くこともできますので、特に学びたいコースがある人は説明会に参加するのがおすすめです。
4.職業訓練校の入学試験を受検する
職業訓練のコースにはそれぞれ定員が設けられています。特に東京の場合は職業訓練を受講しようと考える人も多いため、受講申込をすると入学試験を受検するケースが多くなっています。
職業訓練の入学試験は面接と筆記試験の2種類に分かれています。面接では職業訓練の受講動機やコースを選択した理由、スキルを習得した後の展望などについて聞かれることが多く、15分から30分程度をかけて行われます。
筆記試験は国語と数学の2分野の試験となり、いずれも義務教育相当の難易度であることから、そこまで勉強に時間を注ぐ必要はありません。ただし、中学校までの数学が特に苦手という人は、筆記試験で落ちてしまうことも考えられますので、SPIなどの就職活動用の筆記対策をしておくのも良いでしょう。
5.合格後に入学手続きして受講開始
無事に入学試験に合格することができたら、職業訓練校に入学手続きをしてカリキュラムの受講がスタートします。受講開始後は基本的に平日毎日通うことになりますので、寝坊をしないように心がけてください。
また、後ほど詳しく解説しますが、職業訓練受講給付金をもらいながら職業訓練に通う場合は、1日でも欠席をしてしまうとその月の給付金が受け取れない点には注意しましょう。
基本的には職業訓練受講期間中は職業訓練にのみ集中して取り組むのがポイントです。
東京の職業訓練校で通えるコース一覧
東京の職業訓練校で通えるコースとしては、以下の6つが挙げられます。
- 一般事務・パソコン系コース
- クリエイティブ系コース
- ITエンジニア系コース
- 建築系コース
- 社会福祉系コース
- 美容系コース
時期によっては募集されていないコースも見られますが、東京の場合は職業訓練実施団体が他の都道府県に比べて多いため、希望のコースを見つけられる可能性は高いでしょう。
それぞれのコースの概要と、取得できる資格について一覧にして解説します。
一般事務・パソコン系コース
事務職として基本となる、オフィス系ソフトを使いこなせるようになるコースです。
パソコン操作の基礎について学べることはもちろん、基本的なビジネスマナーも習得できるため、これから社会人デビューをしたい人にぴったりのコースと言えます。
取得できる資格の幅も広く、語学や事務系の資格を取得することにより、人気の事務職に就職できる可能性を高められるでしょう。
取得できる資格一覧
一般事務・パソコン系コースで取得できる資格一覧は以下の通りです。
- マイクロソフトオフィススペシャリスト
- 日商簿記検定
- TOEIC
- ファイナンシャルプランナー
- 日商PC検定試験
- Word文書処理技能認定試験
- Excel表計算処理技能認定試験
- PowerPointプレゼンテーション技能認定試験
- Accessビジネスデータベース技能認定試験
- 通訳案内士試験
- 実用英語技能検定(英検)
- 中国語検定試験
- 「ハングル」能力検定
- 実用フランス語技能検定試験
- スペイン語技能検定
- スペイン語検定試験D.E.L.E.
- 実用イタリア語検定試験
- タイ語検定試験
- ロシア語能力検定
- インドネシア語技能検定試験
- ドイツ語技能検定試験
いずれも事務職で活かせる資格ですので、興味があるものがあったら受験をしてみるのもおすすめです。
クリエイティブ系コース
東京だとデザイナーやクリエイターなどのクリエイティブ系コースも充実しています。非常に人気のコースのため、職業訓練校の受験対策をしっかり行っておく必要があるでしょう。
また、実際にクリエイティブソフトを使った実技を習得することもでき、就職活動はもちろん、就職後の仕事やプライベートでも役立つスキルが学べます。
取得できる資格一覧
クリエイティブ系コースで取得できる資格一覧は以下の通りです。
- Webクリエイター能力認定試験
- Webデザイナー検定
- Photoshopクリエイター能力認定試験
- Illustratorクリエイター能力認定試験
- CGクリエイター検定
- ウェブデザイン技能検定
- フラワー装飾技能士
- フラワーデザイナー資格検定試験
- インテリアデザイナー
中には特別なソフトウェアを使いこなす必要がある資格もありますので、クリエイティブ系の仕事に就きたい人は、どんなジャンルのコースにするかをしっかりと選びましょう。
ITエンジニア系コース
エンジニアは今後も需要が伸び続けていくとされている仕事であり、就職活動においても人気の仕事です。プログラミングスクールなどに通うと数十万円かかることもありますが、職業訓練であれば無料で受講できるのは嬉しいポイントです。
ITエンジニアのキャリアでは実務経験がとにかく重視されますので、職業訓練で基礎を学んだらそのままエンジニアとして就職し、早々にスキルを身につけてキャリアアップしていくのが良いでしょう。
取得できる資格一覧
ITエンジニア系コースで取得できる資格一覧は以下の通りです。
- 情報処理技術者試験
- シスコ認定資格
- Oracie認定資格
- JAVAプログラミング能力認定試験
- LPIC認定試験
- VBAエキスパート
- C言語プログラミング能力認定試験
- DTPエキスパート認証試験
- CAD利用技術者試験
- CADトレース技能審査
- パソコンインストラクター資格認定試験
- インターネット検定(ドットコムマスター)
特に未経験からITエンジニアやプログラマーを目指そうとする人は、資格を持っておくことで有利に選考を進められるでしょう。
建築系コース
建築や土木に関するコースは東京でしばしば募集されています。建築設計から内装、配管や電気工事までそれぞれの分野に細分化されているのが特徴で、自分の学びたい分野を集中的に学べるようになっています。
特に建築系の業務をする上で資格をもっていることが重要ですが、その資格取得の難易度は比較的高いため、職業訓練で知識を習得しておくことが有利に働きやすいと考えられます。
取得できる資格一覧
建築系コースで取得できる資格一覧は以下の通りです。
- 宅地建物取引士
- 建築士
- 土木施工管理技士
- 土地家屋調査士
- 電気工事士試験
- 電気通信工事担任者試験
- 管工事施工管理技士
- 造園施工管理技士
- 給水装置工事主任技術者試験
- 構造設計一級建築士
- 測量士・測量士補
建築系の仕事は有資格者しか業務ができないようなものもありますので、取りたい資格に応じてコースを選択することが重要になってきます。
社会福祉系コース
保育士や看護師、介護士から医療系サービスに関するコースも充実しています。東京だと介護サービスに関するコースが比較的多く募集されている傾向にあり、職業訓練で学んだ知識を活かして将来に渡って手に職をつけることも可能です。
国家資格を取得しようとする場合は、職業訓練とは別に受験が必要になるケースもありますので、あらかじめ認識しておいてください。
取得できる資格一覧
社会福祉系コースで取得できる資格一覧は以下の通りです。
- 保育士
- 介護福祉士
- 看護師
- 介護支援専門員
- 介護技術講習会
- 柔道整復師
- 言語聴覚士
- はり師
- 栄養士
- 歯科衛生士
- 衛生管理者免許試験
- 臨床工学技士
- 歯科技工士
- 調剤事務管理士技能認定試験
- メンタルヘルス・マネジメント検定試験
- 健康管理士一般指導員資格認定試験
- 医療保険請求事務者認定試験
特に保育士や看護師といった国家資格が取得できるコースもあります。職業訓練で学ぶ期間は難しい資格ほど長くなる傾向にありますので、応募する際は募集要項をチェックしておきましょう。
美容系コース
美容師やネイリストといった美容系のコースも募集されています。東京では比較的珍しいコースになりますので、運良く募集を見つけられたら早い段階で応募するのがおすすめです。
実務研修までできるコースはあまりありませんが、知識を習得しておくだけでも就職成功率は大きく変わるはずですので、美容系の仕事に就きたいという人も職業訓練の受講がおすすめできます。
取得できる資格一覧
美容系コースで取得できる資格一覧は以下の通りです。
- 美容師
- カラーコーディネーター検定試験
- 色彩検定(AFT)
- きものコンサルタント
- ブライダルプランナー
他にも、時期によっては ネイリストに関する資格が取得できるなど、美容系のスキルを習得できるため、気になるワードを検索してコースを選んでいきましょう。
職業訓練校に通いながらもらえる給付金
条件を満たすことによって、職業訓練に通いながら給付金をもらうこともできます。
特に職業訓練中はバイトをする時間を取ることも難しいため、経済的に不安な人は給付金の制度についてもしっかりと理解をしておきましょう。
職業訓練受講給付金
職業訓練を受けながら、毎月10万円をもらうことができるという制度です。経済的に厳しくなりがちな職業訓練期間中において、毎日通い続ければ10万円をもらい続けることができるため、多くの人にとって嬉しい給付金と言えます。
対象条件は収入や資産など厳しいものが設けられていますので、自分が受給条件を満たしているかハローワークで確認してみましょう。
なお、職業訓練受講給付金をもらっている期間で一回でも職業訓練を欠席すると、その月の10万円はもらえなくなる点には注意してください。
受講手当
公共職業安定所長が指示した公共職業訓練を受講する場合、職業訓練を受講した日に対して500円をもらうことができます。上限は20,000円となっていますので、こちらも金銭的な不安がある人にとって嬉しい手当です。
また、職業訓練はテキスト代のみがかかる制度ですが、東京のコースにおいてテキスト代は10,000円台であることがほとんどのため、受講手当でテキスト代をまかなうこともできるでしょう。
通所手当
職業訓練校に通学するための交通費として、通所手当をもらうこともできます。
収入が一定以下であることが条件となりますが、毎月最大42,500円をもらって通学できるため、金銭的な負担を減らすことに繋がります。
対象であれば職業訓練受講給付金の手続きと同時に申し込みができるため、手続きが簡単といったメリットもあります。
失業保険
失業保険は、失業状態にあるものの就職が上手くいかない人に対して支払われる給付金です。条件を満たしている限り、最長1年間にわたって毎月まとまったお金をもらえるため、就職活動に集中することができるでしょう。
失業保険をもらっていることが職業訓練受講給付金の受給条件にもなりますので、お世話になる人も多いと考えられます。
ハローワークでもらえる給付金については、以下の記事でも詳しく解説しています。
ハローワークでもらえる給付金の種類一覧!条件やいくらもらえるかも解説
東京の職業訓練校に関するよくある質問
最後に、東京の職業訓練校に関するよくある質問を3つ解説します。
倍率はどれくらい?
令和5年度4月の応募状況によれば、倍率はコースによって変わるものの、低いもので0.05倍、高いもので3.6倍となっています。
介護や保育士のコースは募集数が多いこともあり1倍を切っているものが多く、反対にクリエイティブ系や美容系のコースは2倍〜3倍を推移しているといった傾向が見られます。
倍率については募集月によって大きく変わることが考えられますので、しっかりと面接や筆記対策をしておきましょう。
東京以外から通える?
東京在住者以外であっても、東京の職業訓練校に通うことができます。ただし、交通費の上限は毎月42,500円と決まっていますし、毎日通い続けられるかといった点を検討する必要があります。
また、コースによっては自宅のパソコンで学べるeラーニングコースもありますので、どうしても東京のコースに興味がある人は一度ハローワークの職員に相談するのがおすすめです。
就活には活かせる?
職業訓練の実績は履歴書の学歴欄に記載することができますし、就職のために毎日頑張って勉強したという経験は就職活動に活かすことができるでしょう。
加えて、職業訓練修了後にはハローワークによる就職サポートもありますので、上手く活用すれば有利に就職活動を進められるはずです。
まとめ
東京には数多くの職業訓練校がありますので、自分が就職したいと考えている仕事に関連したコースを選び、就職活動に役立てていきましょう。
職業訓練の経験を活かして就職活動を進めたい場合は、ハローワークだけでなく民間の就職エージェントに相談をするのも一つの手ですので、職業訓練修了後の就職活動で活かしてみることも検討してみてください。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい