「人と関わる仕事がしたい」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、人と関わる仕事の特徴やおすすめの仕事ランキング、人と関わる仕事のメリットデメリットや向いている人、転職のコツについてご紹介します。
- 人と関わる仕事でおすすめの職業の「平均年収」と「おすすめの理由」を紹介
- あなた自身が本当に「人と関わる仕事」に適性があるのか?メリデメをチェックしよう
- 人と関わる仕事への就職を成功させるための「履歴書」と「面接」のコツを解説
この記事の目次
人と関わる仕事とは
人と関わる仕事とは、他人と接する機会が多い仕事のことを指します。
接客業をはじめ、美容関連や営業職など、さまざまな種類があります。人と関わる仕事の特徴や、主な業界職種をご紹介します。
人と関わる仕事の特徴とは
最大の特徴は、お客様の反応をダイレクトに知ることができる点です。直接的に人と関わるため、良い反応も悪い反応も、その場で返ってくるからです。
つらいこともありますが、お客様の喜ぶ顔を直接見ることができるため、満足度も高い傾向にあります。
また、コミュニケーション能力など、個人の能力を問われる仕事でもあります。お客様に心地よい時間をすごしてもらうため、日々の工夫や努力が必要です。
人と関わる仕事の業界職種とは
代表的な業界職種には、以下のようなものがあります。
- ホテルやレストランなどでの接客業務
- 介護士、看護師などの福祉医療関連業務
- エステティシャン、ネイリストなど美容関連サービス業務
- アパレル、量販店などの接客販売業務
- コールセンターなどのオペレーション業務
- 営業職
- 企業や施設の受付
- 教師、講師
同じ人と関わる仕事であっても、お客様と同じ空間で長時間接する仕事もあれば、短時間で応対が終わる仕事もあります。コールセンターなどでのオペレーション業務は直接対面でお客様と接するわけではありませんが、電話などを通じて人と関わる仕事です。
人と関わる仕事のメリットとデメリット
人と関わる仕事には、メリットとデメリットがあります。それぞれご紹介しますので、自分は人と関わる仕事に適性がありそうかどうか、考えてみましょう。
人と関わる仕事のメリット
人と関わる仕事のメリットには、以下のようなものがあります。
- 反応や成果がわかりやすい
- 働き方のコントロールがしやすい
- 商品やサービスの知識が深まる
- きれいな立ち振る舞いが身につく
- キャリアアップしやすい
それぞれについてご紹介します。
反応や成果がわかりやすい
人と関わる仕事は直接お客様の反応を見ることができ、よい反応はそのまま自分の評価にもつながります。
販売職の場合は、お客様の評価と売り上げが直結する場合が多くあります。あなたの頑張りがそのまま給与などに反映される職場の場合、モチベーションアップにつながるでしょう。
お客様から感謝の言葉をかけてもらったり、誰かの役に立っている感覚も、やりがいを感じられるポイントです。
働き方のコントロールがしやすい
仕事内容にもよりますが、接客業などはシフト制なども少なくないため、ある程度自分で働く日時を決められます。混雑を避けて外出できるようにあえて平日休みにするなど、予定をコントロールする人もいます。
また、営業職の場合はお客様への訪問など自分でスケジュール調整をして、直行直帰ができることもあります。
商品やサービスの知識を深められる
お客様に何かを買ってもらったり満足してもらうためには、一人ひとりのニーズをくみ取り、相手に合わせた対応をする必要があります。商品やサービスの知識があればあるほど対応の幅も広がり、より多くのお客様を喜ばせることができます。
知識は日々の仕事を通じて自然に身につく部分も多く、経験とともにより深めていけるところもポイントです。
きれいな立ち振る舞いが身につく
お客様に失礼のない対応を心がけていると言葉遣いも丁寧になり、姿勢や所作にまで気を配るようになるからです。
礼儀正しくきれいな立ち振る舞いはどのような仕事にも活かすことができ、日常でも良い印象を与える万能なスキルです。
キャリアアップしやすい
たとえば接客業や営業職などの場合、就職・転職の際に学歴や経験を求められない場合が多く、成果に応じて評価をしてもらいやすいといえます。年齢を問わず昇進や昇格がしやすい傾向にあり、頑張りがそのまま形になるため、やりがいもあるでしょう。
人と関わる仕事のデメリット
人と関わる仕事のデメリットには、以下のようなものがあります。
- ストレスを感じやすい
- 体力をつかう
- 在宅勤務ができない
- 気が抜けない
それぞれについて紹介します。
ストレスを感じやすい
人と関わる仕事の最大のデメリットといえます。人と直接接するため、お客様やクライアントからクレームを受けたり理不尽なことを言われたりすることもあり、つらい思いをすることがあります。
人と接することが好きでも、感受性が強く細かいことが気になる人や、悩みを抱え込みやすい人などは、強いストレスを感じてしまうことがあります。
体力をつかう
人と接する仕事は、長時間の立ち仕事や移動などが多いケースが見られます。たとえば医療や福祉の仕事には力仕事も多いですし、営業職もフットワークがものをいう部分があります。
仕事内容にもよりますが、座り仕事が少ないぶんある程度の体力は必須で、体力に自信がない人は仕事がきついと感じやすいでしょう。
在宅勤務ができない
直接、長時間お客様と接する仕事は、自宅ではすることがなかなかできません。人と直接触れ合うことが仕事の醍醐味であったり、直接現場にいなければ仕事が成立しなかったりするパターンもあります。
「たまには在宅勤務がしたい」と思っても、仕事の性質上、現実的にはなかなかむずかしいことがあるでしょう。
気が抜けない
相手に失礼がないよう、常に身なりや言葉に気をつけないといけません。制服がない仕事の場合は、仕事で着るスーツやバッグなどを購入する費用が必要になります。女性であれば、メイク用品も揃えることになるでしょう。
ちょっとした言動にも注意が必要で、業務時間内はある程度の緊張を強いられた状態にはなってしまいます。
人と関わる仕事が向いている人の特徴
人と関わる仕事が向いている人の特徴は、大きく6つあります。
- 人が好き
- 気配りができる
- 臨機応変な対応ができる
- 笑顔で対応できる
- 身だしなみがきちんとしている
- 仕事と割り切ることができてれる
それぞれについてご紹介します。
人が好き
人が好きな人は、人と接する仕事は天職といえるでしょう。具体的に、以下の要素があるとよいでしょう。
- 人見知りしない
- 年代や性別を問わず仲良くできる
- すぐに人と打ち解けられる
- 話し上手/聞き上手
このような要素がある人は、仕事での大きな武器となるでしょう。
人を笑顔にする仕事をしたいという方は、こちらの記事も参考にしてください。
気配りができる
気配りができなければ、お客様のニーズに答えることができません。
人と関わる仕事は、相手の望みを察し、理解する必要があります。個々のお客様に気を配り、どうしてほしいかを想像することが、喜んでいただけるサービスへとつながります。
臨機応変な対応ができる
仕事にトラブルはつきもののため、臨機応変な対応が求められます。お客様相手の仕事は特に、マニュアルにない対処法を求められる場合が多いといえます。
とっさの機転や解決能力、決断力が備わっていれば、アクシデントにも落ち着いて対応できるでしょう。
笑顔で対応できる
笑顔は対人関係を円滑にする、重要なスキルです。人と関わる仕事をしていると、怒られたり理不尽な対応をされることがあります。腹が立っても、感情をそのまま顔に出してしまうと、さらに状況を悪化させてしまいます。グッとこらえて、笑顔で対応することが大切です。
また、笑顔は人に好印象を与えるため、お客様に「また会いたい」と思ってもらえるポイントにもなります。
身だしなみがきちんとしている
身だしなみがきちんとしていないと、お客様に不快な思いをさせてしまうことがあります。
だらしない服装や不潔な印象を与える格好は当然NGです。また、水商売などあえて外見を華やかにする必要がある仕事でない限り、派手なメイクや過度に着飾るのも問題です。
「服装なんてどうでもいい」という人ではなく、仕事内容や接客相手にあった身だしなみができる人に適性があるといえるでしょう。
仕事と割り切ることができている
人と接する仕事ではさまざまなことが起こりますが、いちいち気にするのではなく仕事として割り切れる人のほうが、ストレスが少なく働くことができます。
また、お客様やクライアントといつも無駄話ばかりしていては、仕事になりません。
- 売上につながる会話をする
- 苦手な相手でも当たり障りなく接する
- 必要以上に話し込まない
お客様やクライアントとどんなに親しくなったとしても、仕事中にプライベート感を出しすぎるのはおすすめできません。「仕事は仕事」と捉えられる人に適性があるといえます。
人と関わる仕事おすすめTOP8
人と関わる仕事のおすすめTOP8と平均年収を、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査 」を参考に、ランキング形式でご紹介します。
人と関わる仕事に興味のある方は、参考にしてみてください。
1位 法人営業:平均年収425万円
法人相手の営業は勤務時間が平日の日中で、生活のリズムを整えやすいことがおすすめの理由です。個人相手の営業と違い、常識的なやり取りができる場合が多く、ストレスも少なめです。平均年収は、425万円です。
2位 講師インストラクター:平均年収394万円
自分の特技を活かすことができ、資格や免許が不要な場合が多いことが理由です。生徒の成長が喜びにつながる、やりがいのある仕事という点も魅力です。
- 学習塾
- 語学学校
- 学童保育
- スポーツクラブ
- カルチャースクール
働く場所は、上記が考えられます。
3位 介護スタッフ:平均年収356万円
高齢化社会により、今後も需要が右肩上がりであることが理由です。年齢や経験を問わず採用されやすく、働きながら資格取得を目指すことも可能です。
- 特別養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 訪問介護施設
- 障害者支援施設
主に上記のような職場があります。給与が安いと言われますが、夜勤手当や資格手当がでるところもあります。
上記は勤務先のほんの一部であり、他にもたくさんの選択肢があります。さらにブランドにも細分化されるため、あなたの好きなものに囲まれて働くことも可能です。
4位 観光関連職:平均年収326万円
さまざまな人とふれあいたい人には特におすすめです。職種は、以下のようなものがあります。
- 観光案内
- 観光施設の従業員
- 旅館やホテルの従業員
- 飲食店の従業員
- オプショナルツアーなどのアテンド
いまは海外旅行はむずかしいものの、そのぶん国内旅行の需要があるといえるでしょう。
5位 コール関連職:平均年収320万円
室内で座って勤務できるため、体力に自信のない人にはもってこいの仕事であることが理由です。
クレーム対応など嫌な思いをする可能性もありますが、対面ではなく電話応対のため、過度なストレスを受けない点も魅力です。
6位 美容系接客職:平均年収311万円
国内外で需要のある分野であり、何よりも手に職をつけられることが理由です。
美容師などは将来的に独立開業をしたり、ヘアメイクなどできることを増やしたり、学校講師などになったりもできます。
美容系の仕事を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
7位 飲食店スタッフ:平均年収306万円(接客のみ)、341万円(調理もできる場合)
働ける場所が多く、出世が早い傾向にあることが理由です。実力次第では、自分の店を構えることも夢ではありません。
- レストラン、専門料理店
- カフェ
- 各種ファーストフード
- 居酒屋、BAR
上記以外にも、さまざまな職場があります。アルバイトや新人の教育を任されることもあり、人を育てることが好きな人にも向いています。
8位 受付、広報:平均年収282万円(受付)、470万円(広報)
企業の顔といえるポジションで、華やかさとやりがいをあわせ持った仕事であることが理由です。
受付は、場合によっては英語力を求められる職場もあります。広報は求人が少なく狭き門ではありますが、女性に人気の職業です。
人と関わる仕事に就職する方法
人と関わる仕事に就職するには、以下のような方法があります。
- アルバイトから正社員登用を狙う
- 紹介予定派遣として働く
- 求人サイトに登録する
- 転職エージェントを利用する
それぞれについて紹介します。
アルバイトから正社員登用を狙う
アルバイトから正社員登用を狙う方法は、いきなり正社員はこわいという人におすすめです。アルバイト期間に仕事に慣れることができ、正社員になった時には自然と仕事ができるようになっているためです。
注意点としては、すべての企業に正社員登用制度があるわけではないという点です。制度の有無を、必ず事前に確認しましょう。
また、正社員登用制度がある企業でも、基準が厳しく実際にはなかなか正社員になれない場合も多いため、その点にも注意が必要です。
紹介予定派遣として働く
一定の期間(最長6ヶ月)派遣社員として働き、そのまま正社員になる方法です。働きながら、職場の雰囲気や仕事内容を見極めることができます。未経験から希望の仕事に就くこともでき、転職活動による労力の削減にもなります。
注意点としては、紹介予定派遣の案件自体が少ないことです。また、働いた結果、自分に合わないと感じて辞退となる可能性もあります。
求人サイトに登録する
求人サイトに登録する方法は手軽で、自分のペースで転職活動ができるため、おすすめです。求人サイトに登録し、職務経歴を記載するだけですぐに活動をスタートできます。検索機能で希望の求人を探すだけでなく、条件があった企業からオファーを受けることができます。
デメリットとしては、転職活動へのサポートがない点です。履歴書の書き方や面接対策、給与の交渉など、すべて自分ひとりでやる必要があります。
転職エージェントを利用する
もっともおすすめの方法です。あなたに合う仕事を紹介してくれるだけでなく、履歴書の書き方や面接対策などの手厚いサポートが無料で受けられることが理由です。
専門のアドバイザーやキャリアコンサルタントに相談しながら転職活動をできるため、安心感もあります。
ただし、転職エージェント選びには慎重になりましょう。きちんとしたエージェントでないと不本意な転職をすることになったり、逆にストレスになったりすることもあるためです。
人と関わる仕事に就職するコツ
人と関わる仕事を目指すからこそ、押さえておくべきコツがあります。とくに重要な履歴書作成と面接について紹介しますので、転職活動の参考にしてみてください。
履歴書でアピールする
人と関わる仕事に就職するためには、履歴書の段階で十分なアピールすることがとても重要です。まずは「会ってみたい」と思わせなければ、面接にすら進めないからです。
履歴書には、以下の3点を記載してアピールしましょう。
- トラブルに対する「課題解決能力」
- まわりと上手く協力できる「協調性」
- 人間関係の問題を調整する「調整力」
「課題解決能力」は、社内外の問題を解決したエピソードを記載し、アピールしましょう。
「協調性」は、仕事仲間と協力して達成したことなどがアピールになります。
「調整力」は、お客様のクレームを上手く処理できた経験や、まわりの不満を調整して解消した経験を記載するとよいでしょう。
よくありがちな「コミュニケーション能力」という表現を使わず、具体的に書くことがポイントです。
面接で好印象を与える
人と関わる仕事に就職するためには、面接で好印象を与えることがとくに大切です。面接で好印象であれば、お客様にも好印象を与えられるだろうと評価されるためです。
とくに以下の3つができるようにしておきましょう。
- 挨拶をきちんとする
- 笑顔を心がける
- 話すペースに気をつける
どれもコミュニケーションの基本ですが、話すペースはとくに意識しましょう。熱意が空回りして一方的に話してしまうと、コミュニケーションが取れない人だと思われてしまいます。
落ち着いて、面接官の質問をよく聞き、的確な答えを伝えられるようにしましょう。
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