ITエンジニアに未経験に就職できる理由は、未経験からの求人募集が多く存在することや未経験向けの研修制度を整えている会社が増えているためです。
この記事ではITエンジニアに未経験から就職する際に知っておきたい仕事内容や向いてる人の特徴などについて解説していきます。
合わせて、未経験からの就職に役立つ資格や、ITエンジニアになるメリット・デメリットについてもご紹介しますので、記事の内容を参考にして就職活動に役立ててみてください。
この記事の目次
ITエンジニアには未経験からでも就職できる理由
そもそも、未経験からITエンジニアになることはできるのか、疑問に感じる人も多いかもしれません。現在の就職事情から考えると、以下の理由からITエンジニアに未経験から就職できると言えます。
- 未経験歓迎の求人が多い
- 未経験者向けの研修制度を設ける会社が増えている
- 国もITエンジニアの人材確保を重要視している
それぞれの理由について詳しく解説していきます。
1. 未経験歓迎の求人が多い
実際に求人サイトを見てみると、未経験者を募集しているITエンジニアの求人は多く存在しています。求人サイトによっては掲載されているITエンジニア求人のうち、約20%が未経験者を募集しているといったこともあります。
「未経験歓迎」とは、文字通り「その業務の実務経験やスキルがなくても内定を出してもらえる求人」のことを言います。未経験歓迎と書かれていない求人については基本的に経験者を募集している求人になりますので、未経験者が応募しても就職は難しいでしょう。
ITエンジニアは人手不足が特に嘆かれている仕事ですので、未経験者歓迎の求人が多くなっていると考えられます。
2. 未経験者向けの研修制度を設ける会社が増えている
ITエンジニアを未経験者で募集する企業が増えてきているのと同時に、独自の研修制度を設けている会社も増えてきています。
未経験からITエンジニアになりたいと考える人は多くいるため、それぞれの企業がユニークな研修制度を設けることで応募獲得しようとしているのです。
研修のカリキュラムや期間については企業によって様々ですが、長いケースだと2〜3ヶ月の研修期間を設けてくれる会社もあります。未経験者であっても研修が充実している会社に就職できれば、ITエンジニアとしてすぐに活躍していけることでしょう。
なお、未経験者募集であっても研修制度が十分に設けられていないケースもあります。
独学でのスキル習得に自信がない未経験の人は、研修制度をアピールしている求人に応募することをおすすめします。
3. 国もITエンジニアの人材確保を重要視している
ITエンジニアの人材不足は政府も注視している分野の1つです。政府の試算によると、2030年には約79万人のIT人材が不足するといったデータも公表されています。
こうしたIT人材の不足といった状況に対して、政府は「教育給付金制度」という支援事業を行っています。これは、未経験者がこれからITエンジニアになろうとする際の研修や学習の費用を企業にサポートするといった制度です。
これによって、ITエンジニアを獲得したいと考えている企業が、コストを抑えて未経験者向けの研修制度を用意できる状況になっています。
このことから、未経験からITエンジニアになることは今までよりも実現させやすい状況となっていますので、今のうちにITエンジニアの実務経験を積み、長く必要とされる人材に成長していくことを検討してみるのがおすすめです。
ITエンジニアの種類
一言でITエンジニアといっても、担当する業務範囲や求められるスキルによって様々なエンジニアの種類に分かれます。代表的な例としては、以下のようなエンジニアの種類があります。
- システムエンジニア
- 開発系エンジニア
- インフラエンジニア
- 社内SE
- プログラマー
- テスター(デバッガー)
ここでは、ITエンジニアに分類される6つのエンジニアの仕事内容について解説していきます。自分がどういったITエンジニアを目指しているのかを改めて確認してみてください。
1. システムエンジニア
システムエンジニアとは、システム開発における上流工程を担うエンジニアです。
これからシステムを作りたいと考えているクライアントと打ち合わせを行い、仕様書や設計書、要件定義書などを作成します。システムエンジニアが作った各種書類をもとにプログラマーが実際にシステムの開発を行っていきます。
こうした業務のため、会社によってはシステムエンジニアがプログラミングを行わないケースも珍しくありません。システムエンジニアは複数のプログラマーを束ねる立場となりますので、幅広いIT知識や優れたコミュニケーション能力が必要になります。
プログラマーの次のステップとして選ばれることも多いポジションですが、未経験からでも募集している求人が見られます。
2. 開発系エンジニア
開発系エンジニアは、システムやWebサービスなどを実際に手を動かして開発していくエンジニアです。設計とプログラミングの両方を担うケースが多く、システムエンジニアのように直接クライアントと交渉した後に自分でコーディングを行うため、一気通貫で開発に携わることが可能です。
求められるスキルが幅広いだけでなく専門性も重要になりますので、ある程度ITエンジニアの実務経験があることが必要です。
専門性が非常に重要で未経験からいきなり就職することは難しいものの、一度開発系エンジニアとして実績を積むことができれば、フリーランスとして活躍することもできるでしょう。
3. インフラエンジニア
インフラエンジニアとは、システムやITサービスを安定的に使い続けるためにサーバーやネットワークの管理を担う仕事です。IT基盤の設計や開発だけでなく、一度リリースされたシステムの運用保守を行うこともあります。
開発系エンジニアと比べると仕事の内容は地味な傾向にありますが、幅広い業務に携われるだけでなく、社会貢献性が高いといった観点で非常に重要な仕事と言えるでしょう。また、最近ではセキュリティの重要性が叫ばれていますので、インフラエンジニアとして経験を積めば、長く安定的に働くことができると考えられます。
インフラエンジニアが担う運用や保守は未経験からでも携わりやすい工程であるため、未経験者がITエンジニアを目指す際は、まずはインフラエンジニアのキャリアを歩むこともおすすめです。
4. 社内SE
社内SEは非IT会社におけるIT部門に属し、社内のITシステムの設計や保守を担う仕事です。
自らプログラミングをするような機会は少なく、自社がクライアントとなってベンダーにシステム開発などを発注することが多い傾向にあります。
また、会社によっては社用PCの管理や従業員からのシステムトラブルに対して適切に回答するような、ヘルプデスク的な役割を担う社内SEも存在します。
社内SEとして働く上では、システムエンジニアやインフラエンジニアの経験があることが望ましいです。
ITエンジニアの中では比較的残業が少なかったり、納期に追われることが少ないため、ワークライフバランスを重視して働きたいと考えているITエンジニアの転職先として人気な傾向が見られます。
5. プログラマー
プログラマーは、システムエンジニアなどが作った設計書や要件定義書に基づいてプログラミングを行っていく仕事です。高いプログラミング技術が求められるだけでなく、論理的な思考力も重要になってきますので、非常に頭を使う仕事といえます。
プログラミング言語は様々ありますが、PHPやPython、Rubyといった人気のプログラミング言語を習得しておくと、キャリアの幅を広げやすいとされています。
技術力が特に必要なITエンジニアの仕事ですので、就職した後も日々勉強をしていくことが大切です。
6. テスター(デバッガー)
テスターはデバッガーとも言われ、開発系エンジニアやプログラマーが作ったテスト版のシステムを実際に操作し、バグがないかを確認していく仕事です。
バグのチェックにおいては細かく作業手順書が用意されているため、地道にコツコツと作業をすることができる人に向いています。
また、バグを発見した際は「どういう状況でどのような操作をしたらバグが発生したのか」を分かりやすくレポートする必要があります。そのため、文章力や言語化能力が求められるといった点が特徴と言えるでしょう。
ITエンジニアに向いてる人の特徴
ITエンジニアに向いてる人の特徴としては、以下の3点が挙げられます。
- 自己成長をしたいと思っている人
- 将来的に幅広いキャリアパスを歩みたい人
- 手に職をつけたい人
これらの特徴に当てはまる人であれば、未経験からでもITエンジニアとして活躍していけると考えられます。それぞれ詳しく解説します。
1. 自己成長をしたいと思っている人
キャリアにおいて自己成長していきたいと思っている人には、ITエンジニアの仕事がおすすめできます。ITエンジニアは技術職の1つですので、業務でスキルを習得していくことができればどのような会社であっても活躍していくことが期待できます。
また、技術を身に付けていくにつれ、できる仕事の範囲が増えていく実感をしやすい点も特徴です。部分的なシステム構築しかできなかったエンジニアが、数年経験を積むことで大きなシステムの設計や要件定義ができるようになることも珍しくありません。
それだけでなく、ITエンジニアはスキルに対して高い給料が支払われる仕事でもあるため、収入アップから自己成長を感じることもできます。
2. 将来的に幅広いキャリアパスを歩みたい人
ITエンジニアの種類はたくさんあることを解説しましたが、何らかのITエンジニアとして経験を積むことができれば、その後幅広いキャリアパスを歩むことができます。
自分がやりたい仕事を実現しやすいのは、ITエンジニアならではの特徴とも言えるでしょう。
実際に、ITエンジニアは他の仕事に比べて転職回数を重ねている人が多い傾向にあると言われています。これは、自分でスキルを身に付けて次々と自分の歩みたいキャリアパスを叶えているためだと考えられます。
経験を積んで様々な仕事や職場で活躍していきたいという人は、未経験からITエンジニアを目指すことがおすすめです。
3. 手に職をつけたい人
ITエンジニアは今後も人手不足が続く仕事の1つと言われていますので、一度実務経験を積むことができれば手に職をつけることが可能です。同じ会社で働き続ける事はもちろん、様々な規模の会社に転職したり、副業や独立に挑戦することもできます。
また、ITエンジニアの使うプログラミング言語は全て英語で構成されていることから、英会話さえできれば国外の会社でも働けるといった特徴もあります。
手に職をつけ、自分で活躍する場所を選択していきたいという人にぴったりの仕事と言えるでしょう。
未経験からITエンジニアに就くために必要なスキル
未経験からITエンジニアに就職するためには、以下のようなスキルがあることが求められます。
- 論理的思考力
- 継続力・集中力
- 学習意欲
独学でプログラミングスキルを習得していない場合は、上記のスキルを面接でアピールするのが良いでしょう。それぞれ詳しく解説します。
1. 論理的思考力
ITエンジニアは論理的思考力が非常に重要です。
システムの構築や開発でもトラブルが起きたときの対応でも、論理的に物事を考えていかないとパソコンに適切な命令を出すことができません。
パソコンを使えばほとんどのことができると言えますが、その反面で1つでも論理的ではない命令をしてしまうと、システムは正常に動きません。システムの構造を理解し、物事を順序立てて考えられる力がないとITエンジニアとして働くのは難しいと考えられます。
2. 継続力・集中力
ITエンジニアは1つのプロジェクトに数ヶ月から数年単位で取り組むことがあります。
プロジェクトの期間が長くなればなるほど、スケジュールに沿ってタスクをこなしていくことが重要になるため、目の前の業務に集中し続けるといったスキルが必要になります。
1日の業務にすると、勤務時間のほとんどをデスクに向き合うことも珍しくありませんので、常に頭を回転させながら仕事に向き合い続けられそうかどうかは、ITエンジニアを目指す前に自問自答しておくことをおすすめします。
3. 学習意欲
どの種類のITエンジニアでも、就職後に学び続けることが求められます。
IT技術は日々進歩をしていますので、新しい技術をすぐに取り入れて業務に活かすといった流れが重要です。
実際に会社によってはチームで自主的な勉強会をしたり、仕事終わりに勉強会に参加するといったことも見られます。
ITエンジニアになった後に学ぶことをやめてしまうと、スキルを身に付けていくことができなくなります。自身の業務範囲が狭まってしまうだけでなく、ITエンジニアとしての市場価値も下がってしまうため、将来的に選択できるキャリアパスが少なくなることも考えられます。
未経験からITエンジニアを目指すのであれば、とにかく学習意欲が求められることを認識しておいてください。
未経験からITエンジニアへの挑戦に役立つ資格
ITエンジニアとして働くためには資格は必要ありません。しかし未経験から就職を目指すのであれば、以下のような資格を持っておけると就職を有利に進められる可能性があります。
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- Javaプログラミング能力認定試験
余裕があればこれらの資格の取得も検討してみてください。それぞれ詳しく解説します。
1. ITパスポート
ITパスポートとは、ITに関する基礎的な知識を証明する資格です。IT関連の資格では珍しい国家試験となっている点が特徴です。基礎的な知識を問う問題が多いため、未経験からでもしっかり勉強すれば資格取得が可能と考えられます。
合格率も50%程度と比較的高く、全国47都道府県で随時試験が行われていますので、就職活動の合間に受験しやすい点も特徴と言えるでしょう。
合格率(目安) | ・50% |
目安勉強時間 | ・100〜150時間 |
2. 基本情報技術者試験
基本情報技術者試験とはITエンジニアの登竜門と言われている資格です。国家試験の1つであり、プログラミングに関する知識を中心に問われる問題構成となっています。
試験範囲がややボリューミーなため、ITの知識がないとそれなりの勉強時間が必要になります。未経験で基本情報技術者試験の資格を取得できれば、ITエンジニアの就職をより有利に進められると考えられます。
通年で試験日が設けられており、コンピュータで受験するCBT方式で開催されています。
合格率(目安) | ・40〜50% |
目安勉強時間 | ・200時間 |
3. Javaプログラミング能力認定試験
Javaプログラミング能力認定試験とは、プログラミング言語の1つであるJavaの知識があることを証明できる資格です。数あるプログラミング言語の中でもJavaは汎用性が高く、スキルを習得できれば様々な会社で活躍しやすいといった特徴があります。
特にプログラマーとして最初のキャリアを積みたい人にはおすすめできる資格といえます。
1級から3級まで難易度が用意されていますが、未経験者であればまずは3級の取得を目指してみるのがおすすめです。
合格率(目安) | ・50〜60% |
目安勉強時間 | ・100時間 |
未経験からITエンジニアを探している人におすすめしたい求人条件
未経験でITエンジニアを募集する求人はたくさんありますが、うまく求人を選択しないと就職後に苦戦してしまうこともあるでしょう。
以下の条件に当てはまる求人であれば、未経験からでもITエンジニアとして活躍しやすい職場環境と考えられます。
- 研修制度が数ヶ月間ある
- 未経験からのキャリアパスが明確に書かれている
- 還元率が明記されている
それぞれ詳しく解説します。
1. 研修制度が数ヶ月間ある
未経験からITエンジニアに就職する場合、最初にITエンジニアとしての技術を身に付けるところでつまずきやすいと考えられます。
就職後にいきなり現場に配属されるようなOJT形式で知識を習得するような会社だと、未経験者はスキルの習得に苦戦してしまう可能性が高いでしょう。
そのため、研修制度が数ヶ月間あるような求人を見つけることをおすすめします。
目安として1ヵ月間は研修期間としてあると安心できます。特に研修に力を入れている会社の場合、2ヶ月〜3ヶ月も座学の研修が用意されていますので、求人票の研修期間の欄を確認してみてください。
2. 未経験からのキャリアパスが明確に書かれている
会社によっては未経験者に簡単な作業ばかりを依頼して、いつまでもITエンジニアとしてのレベルアップができないケースもあります。せっかくITエンジニアになるのであれば、様々な案件に挑戦してスキルを身に付けていけるような職場を選びたいところです。
このことから、未経験入社からのキャリアパスが明確に書かれている求人を選ぶことがおすすめと言えます。
求人サイトには社員インタビューが掲載されているものがあります。
未経験者がどのようにキャリアを積んでいったのか明記されている求人を見つけ、就職後のイメージができるところに応募するようにしてください。
3. 還元率が明記されている
未経験者の場合は、SESと呼ばれる業態の会社でITエンジニアとして就職するケースが多いですが、会社によっては案件の還元率が悪く、結果的に従業員の給料が低いようなケースも見られます。
エンジニア1人に対する案件の還元率が明記されている会社であれば、給与に不満を感じる可能性が少ないだけでなく、社内の風通しが良かったり、人間関係が良いといった傾向が見られます。
求人票にどれぐらいの還元率が設定されているか、余裕があればチェックしておくと良いでしょう。
未経験からITエンジニアに就くメリット
未経験からITエンジニアに就くメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 専門的なスキルが身に付けられる
- 柔軟な働き方ができる
- キャリアパスが幅広く年収が上がりやすい
これらのメリットを認識した上でITエンジニアになるための就活対策を進めていきましょう。それぞれ詳しく解説します。
1. 専門的なスキルが身に付けられる
未経験からITエンジニアになることで専門的なスキルを身に付けることができます。
ITエンジニア技術職の1つですので、一度スキルを習得してアピールできる実績を積むことができれば、様々な会社から声がかかる状況を作ることも可能です。
また、ITエンジニアは今後もニーズがさらに高まっていく仕事の1つと考えられており、スキルアップを続けていくことができれば仕事に困るような事は極めて少ないと言えるでしょう。
ただし、繰り返しになりますがITエンジニアとしてスキルを極めていくためには継続的な学習が不可欠です。ITエンジニアの場合は特に成長意欲を発揮し続けることが重要になる点を認識しておいてください。
2. 柔軟な働き方ができる
会社によりますが、ITエンジニアは比較的柔軟な働き方が許容されているケースが多いです。
代表的なもので言えば、フレックスタイム制などが挙げられます。
フレックスタイム制とは、定時というものが存在せず、あらかじめ定められた時間内の中でいつ出社して退勤しても良いといった制度です。
他にも、リモートワーク制度を導入しているITエンジニアの会社も多く存在します。
ITエンジニアはパソコン1台あればどこでも仕事ができるといった特徴があるため、リモートワーク制度が導入されている会社であれば、通勤時間を丸々浮かせます。プライベートに割く時間を増やせる点もメリットと言えます。
3. キャリアパスが幅広く年収が上がりやすい
ITエンジニアには様々な種類の仕事がありますので、働いていく中で他のエンジニアとしてキャリアを積みたいと思ったときに転職を叶えやすいといった特徴もメリットと言えます。
IT業界も転職者を受け入れる風土が他の業界よりも整っていることから、キャリアパスが幅広く、自分の思った通りに働けるのは嬉しいポイントです。
また、ITエンジニアの場合、転職によって年収が上がるといったケースが多く見られます。
ある調査によれば、転職によって年収が100万円以上上がったと答えるITエンジニアは50%以上もいるといったデータも存在します。
加えて、ITエンジニアの場合は、転職だけでなく副業やフリーランスといったキャリアパスを歩むことも可能です。スキルが高く営業力も一定あるITエンジニアだと、フリーランスとして1,000万円以上の年収を稼いでいるといったケースも少なくありません。
未経験からITエンジニアに就くデメリット
反対に、未経験からITエンジニアに就くデメリットについても触れておきましょう。
- 就職した後も勉強をし続けなければならない
- 会社によっては残業が多いことがある
- 未経験就職の中ではハードルが高め
これらのデメリットがあることも認識した上で、本当に就職を目指すのか考えるようにしてみてください。
1. 就職した後も勉強をし続けなければならない
繰り返しになりますが、ITエンジニアとして就職する以上、就職後も常に勉強し続けなければならないといった点は認識しておいてください。
もちろん、ITエンジニアになった後に勉強をしていない人も一定数見られますが、勉強することを止めるといつまでたっても自分の技術が進化しないため、ITエンジニアの仕事の本来のやりがいや楽しさを感じにくくなるだけでなく、年収を上げることも難しくなってしまいます。
自ら楽しんでITエンジニアのスキルを身に付けられる自信がある人は、未経験からの就職をおすすめできます。
2. 会社によっては残業が多いことがある
ITエンジニアが働くことになる会社には様々な種類が存在します。
特に3次請けや4次請けといった案件しか獲得できない会社の場合、短い納期で振られる仕事が多くなりがちですので、必然的に残業が多い傾向が見られます。
加えて、残業が多い割に給料が少ないといった会社も少なくないことから、自分が応募しようとしている会社がIT業界の中でどういった立ち位置にいるのか、しっかりと認識しておく必要があるでしょう。
ブラックな状況でスキルを身に付けて働き続けても、精神的にストレスを感じることになるため、ITエンジニアとして就職したことを後悔してしまうこともあるかもしれません。
3. 未経験就職の中ではハードルが高め
ITエンジニア未経験からでも就職できる仕事ではあるものの、他の仕事に比べて未経験から活躍するハードルは高いというデメリットがあります。何故なら、ITエンジニアとして一通りの知識を習得するためにハードなインプットが必要になるためです。
加えて、未経験からITエンジニアとしての経験を積みたいと考える人が多く、就職倍率が高いことも理由と言えます。ITエンジニアとして就職をしたいのであれば、ITエンジニアに求められる素養があることをしっかりと面接でアピールすることが大切になってきます。
未経験からITエンジニアを志望する人によくある質問
最後に、未経験からITエンジニアを目指す人によくある質問を3点取り上げて解説します。
ITエンジニアのやりがいや楽しさは?
ITエンジニアのやりがいや楽しさは、自分の手で今までにないシステムを作り上げられるといった点が挙げられます。パソコン1台で世の中を変えるようなサービスすらも作れる点は、夢がある仕事といえます。
また、自分の実力に応じて年収を上げやすいといった点もやりがいの1つと言えるでしょう。ITエンジニアの適性がある人が就職できれば、天職とすら感じることもあるはずです。
ITエンジニアをやめとけと言われる理由は?
ITエンジニアをやめとけと言われる理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 常に勉強が必要になるため
- 働き方が不安定になる可能性がある
- クライアントに振り回されやすい
- 常に納期に追われるため可能性がある
- 下請けだと給料が低い傾向がある
- 向き不向きがはっきりと分かれるため
- 意外と人間関係が重要だから
- ストレスがかかりやすいため
それぞれの理由について詳しく理解を深めたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
ITエンジニアのなにがきついですか?
ITエンジニアのきついポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 高い専門性を要求される
- 常に学び続ける必要がある
- 高い論理的思考力を求められる
- クライアントに振り回されることがある
- 責任やプレッシャーが重い
- 納期によっては残業時間が増える
- 稼働時間と給料が見合わないことがある
- 分からないことと向き合わなければならない
- 突発的なトラブルが多めで心が休まらない
- 客先常駐の場合は疎外感を感じることもある
勉強し続けなければならない点や、クライアントに振り回されやすいといったきつさもある仕事ですので、ITエンジニアとはどういった仕事なのか、今一度理解した上で就職をするか検討してみてください。
まとめ
ITエンジニアは未経験からでも就職できる仕事です。
IT業界の知識やプログラミングスキル、論理的思考力など習得しなければならないスキルはたくさんありますが、未経験者向けに研修制度を充実させている会社もありますので、就職先をしっかりと選ぶことができれば未経験からでも活躍できるでしょう。
もし、どんなITエンジニアの求人が向いているのか分からない場合は、就職エージェントを活用してキャリアカウンセリングを受けてみることもおすすめです。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい