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インフラエンジニアとは?仕事内容や求められるスキル、就職方法まで徹底解説!

インフラエンジニアとは?仕事内容や求められるスキル、就職方法まで徹底解説!

インフラエンジニアに就職したいと考え、理解を深めたい人も多いのではないでしょうか。

この記事では、インフラエンジニアの仕事内容や求められるスキル、就職で役立つ資格について解説します。

加えて、インフラエンジニアを目指す上で知っておきたい知識を網羅的にご紹介しますので、就職活動に役立ててみてください。

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアについて理解を深める前に、まずはそもそもインフラとは何なのか。またインフラエンジニアとはどういった存在なのかについて知っておきましょう。
また、ITエンジニアの経験がない人だと、しばしばインフラエンジニアとシステムエンジニアを混同して理解しているケースも見られます。両者は同じITエンジニアに属する仕事ですが、役割や働き方や仕事内容が大きく異なるため、違いを理解しておくことが重要です。

インフラとは?

まずはインフラとはどういった理由なのかについて理解しておきましょう。

インフラとは「インフラストラクチャー」の略称であり、我々が生活していく上でなくてはならない基盤のことを指します。

身近な例で言えば、電気・ガスや水道などは我々の生活インフラとしてなくてはならない存在となっています。

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアとは、IT領域におけるインフラを設計、開発、運用をするエンジニアのことを指します。

我々がインターネットやITサービスを利用できるのは、それらを支えるサーバーやネットワークが機能しているからです。サーバーやネットワークはITインフラと言われており、インフラエンジニアの活躍によって支えられています。

ITサービスは年々様々な領域で活用されていることから、インフラエンジニアが働く領域も多岐に渡ります。

サーバーやネットワークの構築はもちろん、データベースを専門に設計するデータベースエンジニアやセキュリティに対する防止策を検討するセキュリティエンジニアなどもインフラエンジニアの1種です。

インフラエンジニアは我々がITサービスを利用することはもちろん、ITサービスを開発しようとしている他のエンジニアにとっても重要な役割を担います。

そうした役割の重要性もあり、厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagによるとインフラエンジニアの平均年収は約690万円と全職種よりも高くなっています。

インフラエンジニアとシステムエンジニアの違い

インフラエンジニアと混同されやすい仕事としてシステムエンジニアが挙げられます。

両者は同じITエンジニアですが、仕事の領域が違いますのでしっかりと認識しておきましょう。

インフラエンジニアは、ネットワークやサーバーといったIT基盤が24時間常に稼働し続けられるように業務を行う仕事ですが、システムエンジニアは新しく開発するソフトウェアやアプリケーションの開発に際し、設計や要件定義書を作成する仕事です。

イメージとしては、インフラエンジニアが誰かの手によって作られたシステムを守るエンジニアであり、システムエンジニアはこれから新しくシステムを作る「攻め」のエンジニアと言えるでしょう。

どちらもITサービスをユーザが安心して使うために要となる役割を担いますので、どちらが優れているという事はありません。

ただし、求められるスキルが違うため、未経験からインフラエンジニアになるのかシステムエンジニアになるのかによって、今後のキャリアが大きく変わってきます。

インフラエンジニアの種類

インフラエンジニアの仕事は非常に多岐に渡ります。代表的な種類としては以下のようなものが挙げられます。

  1. サーバーエンジニア
  2. ネットワークエンジニア
  3. セキュリティエンジニア
  4. データベースエンジニア
  5. クラウドエンジニア

求人においても、これらの細分化された職種名でインフラエンジニアの募集がされていることがあります。それぞれの違いについてしっかりと認識した上で就職活動を進めるようにしてください。

1. サーバーエンジニア

サーバーエンジニアとは、Web上で使用するITサービスやアプリケーションにおけるサーバーを設計管理するエンジニアです。

我々が使用するWebサービスのデータは、基本的にサービス提供元のサーバーにデータが保存されることになります。必要に応じてそのデータをやりとりできるようにする中継器のようなものがサーバーとなります。

サーバーエンジニアは会社のサーバー室に置かれるような大規模なサーバーの選定や設計、OSのインストールなどを担当します。サーバーの導入後は、エラーなどでサーバーが落ちてしまわないように24時間体制で保守作業を行います。

基本的にサーバーエンジニアは物理的なサーバーをメンテナンスする仕事ですので、出社が原則となっていることがほとんどです。

システムインテグレーターやソフトウェアメーカーなどに勤務し、サーバーの導入や運用を発注しているクライアントに常駐するといった働き方になります。

2. ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、文字通りネットワークを構築し、運用管理するエンジニアです。インターネットサービスプロバイダや通信会社、システムインテグレーターなどに勤め、クライアントのオフィスにおける通信環境を整える役割を担います。

近年ではDX化の重要性が叫ばれているということもあり、様々な業種規模の会社でネットワークエンジニアの活躍機会が増えています。

ネットワークエンジニアに求められるスキルも多様化してきており、ソフトウェアを用いてネットワークを制御するスキルや、仮想サーバーでネットワークを利用するような技術も身に付ける必要があります。

今後もネットワークのニーズが無くなることはないと考えられますので、一度スキルを身に付ければ長く働き続けられるインフラエンジニアといえます。

3. セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、企業におけるITシステムのセキュリティ対策を担うインフラエンジニアです。

近年サイバー攻撃による情報漏洩やサービス停止などの問題が増えてきています。これに伴って各社セキュリティーに対する意識が高まってきており、セキュリティエンジニアの仕事も増えてきていると言われています。

情報セキュリティを守るためには、サーバーだけでなく、ネットワーク、クラウドサーバーなどあらゆる知識を発揮して事前に対策を講じる必要があります。

サイバー攻撃の種類も多様化してきていることから、常に情報収集を行って最新のセキュリティ技術をインプットし続けることが求められます。

スキルを身に付けセキュリティコンサルタントとして働くセキュリティエンジニアもいますので、これからさらに需要が高まるインフラエンジニアの種類といえます。

4. データベースエンジニア

データベースエンジニアとはデータベースを専門に扱うインフラエンジニアです。

近年のIT化の波を受け、それぞれの企業はビジネスで多くのデータを保有するようになりました。企業が手に入れたデータをデータベース化するにはデータベースエンジニアの活躍が必須です。

データベースエンジニアは企業の保有しているデータをデータベースとして設計し、開発運用していく業務を担います。設計や開発においてはOracleやMicrosoft SQL Serverといった製品を使用します。

データベースは企業にとってビジネスの根幹とも言える重要なもののため、データベースエンジニアはデータベースの設計だけでなく、セキュリティに関する専門的な知識も求められます。

5. クラウドエンジニア

クラウドエンジニアとは、クラウド環境を構築するインフラエンジニアのことを指します。

サーバーエンジニアの1種とも言われており、従来サーバーエンジニアは物理的なサーバーを構築・メンテナンスしていましたが、近年では仮想環境上にリソースを割り当て、クラウド環境を構築・運用するケースが増えてきています。

これからはクラウドによるサーバー利用が主流になってくると言われており、データベースエンジニアがクラウドエンジニアを目指してスキルアップするといったことも増えてきています。

物理的なサーバーを運用するサーバーエンジニアと異なり、クラウドエンジニアはすべてクラウドと呼ばれる仮想環境上で動作するサーバーを取り扱うため、企業によっては出社せずにリモートワークで働くといったこともあります。

インフラエンジニアに共通する仕事内容

インフラエンジニアには様々な種類があり、それぞれ活躍できる領域や求められるスキルや仕事内容が異なってきます。その中でも共通する仕事内容としては以下の4つが挙げられます。

  1. 要件定義
  2. 設計
  3. 構築
  4. 運用・保守

これらの仕事内容は、上から順番にインフラを1から作り上げる際の工程にもなっています。それぞれの仕事内容について理解し、インフラエンジニアとして働くイメージを高めていきましょう。

1. 要件定義

ITインフラを新しく立ち上げたり、今あるITインフラを刷新する場合、まずはクライアントと要件定義を行います。要件定義とは、プロジェクトがスタートする前にこれから立ち上げるITインフラに求める機能や仕様などの要件を固める作業のことを言います。

一般的に専門的な知識を持つインフラエンジニアが、発注元となるクライアントと直接打ち合わせを行うことで要件提示を進めていきます。クライアントの要求をしっかりとヒアリングし、要件に漏れがないようにすることが重要です。

要件定義次第で、出来上がるITインフラの精度や機能は大きく変わるだけでなく、プロジェクトにアサインすべき他のエンジニアやプログラマーの数も変わってくることから、後々の構築や開発業務に少なくない影響を与えます。

要件定義はシステム開発における上流工程に位置するため、多くのインフラエンジニアが要件定義のスキルを身に付けられるように日々業務を進めています。

2. 詳細設計

要件定義が完了して要件定義書が作成されたら詳細設計に入ります。

詳細設計とは、今回作り上げるITインフラの要件をベースに細かな使用を決めていくことを言います。導入するサーバーのスペックやメンテナンスの頻度、ネットワークの強度から運用にかける人員工数まで、プロジェクトに関わるすべての設計を行います。

詳細設計もシステム開発における上流工程に位置します。

設計担当者が直接インフラシステムを構築・運用することはほとんどありませんが、構築や運用などの下流工程の業務を理解しておかないと正しく設計することができません。

したがって、下流工程を担当するインフラエンジニアは、まずは詳細設計ができるようにキャリアアップを目指しているケースも見られます。

3. 構築

設計担当者が作り上げた設計書をもとにインフラを構築していきます。

基本的には設計書をベースにして用意されたインフラ機器を設置し、ネットワーク回線をつなげていくことが業務になります。
また、設計書通りにインフラ機器を準備できたら、初期設定や基本ソフトウェアのインストールを行い、クライアントのユーザがITインフラを使える状態に持っていければ業務が完了となります。

設計書の指示通りに行動すれば構築業務は完成できますが、そもそも設計書を読むことができなければ構築はできないため、スキルが求められる業務と言えるでしょう。

また、ITインフラは1つでも配線の取り違いを行ってしまうとサーバー全体が動かなくなってしまうだけでなく、エラーが出て納期に遅れてしまうことも考えられます。
したがって、構築を行う際には設計書をよく読み、間違いのないよう作業を進めるような集中力や慎重さが求められます。

4. 運用・保守

ITインフラはクライアントが使い続けている以上、24時間安定的に稼働し続けなければなりません。そのためにも運用や保守の業務もインフラエンジニアが担います。

メンテナンス書の手順に従って定期的なメンテナンスを行っていくことがメインの業務となります。単純作業が基本となるため、未経験からインフラエンジニアを目指す場合は、まずは運用や保守の担当としてアサインされる傾向にあります。

運用や保守においては突発的なトラブルが発生することも多いため、24時間体制で業務に向き合うことも少なくなく、夜勤のシフトが入ることも見られます。

夜勤担当と日勤担当でしっかりと引き継ぎを行わないと正しく運用が続かなくなるため、コミュニケーション能力も一定求められる点は認識しておいてください。

インフラエンジニアに必要なスキル

インフラエンジニアとして働くのに必要なスキルとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • サーバーに関する知識
  • ネットワークに関するスキル
  • セキュリティに関するスキル
  • エンドユーザーを考えたシステム構築
  • 論理的思考力

それぞれ詳しく解説します。

1. サーバーに関する知識

インフラエンジニアは基本的にサーバーの設計や運用を担うことが多くなります。

セキュリティエンジニアやネットワークエンジニアであったとしても、ITインフラの根幹となるサーバーのことが理解できていなければ業務を進めることができません。それだけサーバに関する知識は必須と言えます。

サーバーを動かすためのOSとしてはWindowsだけでなく、Linux、Unixなどが主流になっています。OSによってサーバーの操作方法や注意すべきポイントが大きく変わってきますので、あらゆるプロジェクトに対応できるようOSごとの特性を知識として認識しておきましょう。

2. ネットワークに関するスキル

インフラエンジニアはサーバーだけでなく、ネットワークに関してもプロフェッショナルである必要があります。基本的なネットワーク技術についてはしっかりと理解しておくことが求められるだけでなく、シスコなどのネットワーク製品を使いこなすスキルも求められます。

ネットワークに全く関係のないインフラエンジニアの場合はそこまで専門的な知識を求められませんが、習得しておくことで業務の幅を大きく広げることができますのでインプットしておくことをおすすめします。

3. セキュリティに関するスキル

ITサービスは1度でもサイバー攻撃を受けてしまうと、甚大な被害をもたらすことになります。そのため、近年のインフラエンジニアには高いセキュリティに関する知識やスキルが求められてきています。

セキュリティ対策としては既存のセキュリティ製品を取り扱うことになりますので、シマンテックなどの主流なセキュリティソフトの知識を持っておけると良いでしょう。

4. エンドユーザーを考えたシステム構築

インフラエンジニアが作ることになるITインフラは、常にエンドユーザーと呼ばれる使用者が存在することになります。

どれだけ優れたスキルや知識を用いて優れたITインフラを構築できたとしても、エンドユーザーが使いにくいと感じてしまえば、プロジェクトとして成功とは言えなくなります。

インフラ構築においてエンドユーザーのことを考えるというのは、主に24時間安定的に稼働し続ける事をいいます。また、運用や保守ができるだけ簡単にできるという観点も求められるでしょう。

5. 論理的思考力

インフラ構築するにあたっては論理的思考力が不可欠です。

専門的なITスキルや知識だけでなく、論理的にサーバー構築を行わないと安定的にITインフラが稼働し続ける事は難しくなります。

特に要件定義や設計といった上流工程を担当する場合は、高い論理的思考力が求められます。

正解がないことにも向き合っていく仕事のため、今まで経験したことをフルに活かして論理的に物事を考えていく力が求められます。

インフラエンジニア向けの資格

インフラエンジニアは資格がなくても働ける仕事ですが、面接ではスキルがあることをアピールする必要があります。そのためにも、以下のような資格を持っておけると、スキルがある証明になるためおすすめです。

  • ITパスポート
  • 基本情報技術者試験
  • オラクルマスター
  • データベーススペシャリスト

それぞれ合格率や勉強時間の目安について解説しますので、就職活動に余裕があれば取得を検討してみてください。

ITパスポート

ITパスポートとは、ITに関わるエンジニアとして活躍するために、汎用的な知識を持っていることを証明する資格です。

IT関係の中では習得がしやすく、国家資格であることから、多くのインフラエンジニアが取得をして知識のアピールに役立てています。

ITに関する幅広い質問が用意されていますが、未経験からでも2〜3ヶ月しっかりと勉強をすれば、合格ラインに達することができるでしょう。

合格率目安50〜60%
勉強時間目安100〜150時間

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験とはエンジニアの登竜門と言われている資格です。

非常に多くのエンジニアが取得している資格のため、インフラエンジニアとして就職した直後に資格取得を義務付けられている会社も見られます。

要件定義から開発運用まで幅広い知識を求められるため、インフラエンジニアの業務にも密接に関係してきます。資格を取得できれば就職活動でアピールできるだけでなく、実務にも活かせるでしょう。

合格率目安50〜60%
勉強時間目安100時間

オラクルマスター

オラクルマスターとは日本オラクルが主催し認定している資格です。インフラエンジニアが操作するデータベース管理ソフトウェアのオラクルに関する知識やスキルを持っていることを証明できます。
また、インフラエンジニアとして必要になってくるデータベースの構築から、管理・運用等の技術の証明も可能です。

オラクルマスターのシルバー以上を取得できると、世界中で通用するグローバルの資格も同時に取得ができるため、日本のみならず世界でインフラエンジニアとして活躍したい人にもおすすめできる資格です。

合格率目安非公開(ブロンズで40〜60%が目安)
勉強時間目安・ブロンズ:20〜40時間
・シルバー:20〜40時間
・ゴールド:20〜40時間
・プラチナ:300〜350時間

データベーススペシャリスト

国家資格の1つであるデータベーススペシャリストは、文字通りデータベースに関する設計や開発における高い専門的知識を有していることを証明する資格です。

インフラエンジニアとしてはもちろん、特にデータベースエンジニアを目指す人はデータベーススペシャリストの知識をフルに活かせると考えられます。

ただし、合格率は20%と非常に低くなっており、未経験から資格を取得するのは難易度が極めて高いため、未経験者が資格を取得したいのであれば、まずはITパスポートなどの汎用的な資格を取得することをおすすめします。

合格率目安20%
勉強時間目安100〜200時間

未経験からインフラエンジニアになる方法

今後も右肩上がりでニーズが高まってくると考えられるインフラエンジニアには、未経験から就職したいと考える人も多いでしょう。

インフラエンジニアは業務の幅が非常に広いため、未経験からでも就職しやすい仕事です。もし未経験からインフラエンジニアになりたい場合は、以下の方法を検討してみてください。

  • 未経験から募集している求人に応募する
  • 就職エージェントを活用する
  • 独学で資格取得をする
  • プログラミングスクールに通う
  • 職業訓練校に通ってスキルを身に付ける

それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法でインフラエンジニアを目指すようにしてください。

未経験から募集している求人に応募する

未経験からインフラエンジニアを目指す方法としてメジャーなのが、求人サイトを利用した就職活動です。

求人サイトを検索すると未経験者を募集しているインフラエンジニアの求人を多く見つけることができます。就職先に求める条件を決め、気になる求人に応募していくことでインフラエンジニアになることができます。

未経験者がインフラエンジニアを目指す場合は、求人に「未経験者歓迎」と記載されているものを中心に応募先を検討しましょう。未経験者歓迎と書かれている求人は、インフラエンジニアとしての実務経験がなくても内定を獲得できる求人です。

未経験者歓迎と書かれていない求人は基本的にインフラエンジニアの経験者を募集しています。そのため、書類選考で落とされる可能性が極めて高く、未経験社は応募は避けておいた方が良いでしょう。

就職エージェントを活用する

未経験者だけでなく、少しでも希望する企業への就職成功率を高めたいのであれば、就職エージェントの活用もおすすめです。就職エージェントを利用することで、専任のアドバイザーが担当につき、以下のようなサポートをしてくれるようになります。

  • キャリアカウンセリングの実施
  • 履歴書や職務経歴書の添削
  • 希望条件にマッチした求人の紹介
  • 模擬面接の実施
  • 企業との面接日時の調整代行
  • 入社日時の調整

就職活動のスタートからゴールまでを幅広くサポートしてくれるため、未経験からインフラエンジニアになれる可能性を高めることができます。加えて、現職やプライベートが忙しい人であっても効率的に就職活動を勧められるといったメリットもあります。

登録から利用まで料金はかかりませんので、気になる就職エージェントを見つけたらまずは登録してみてください。

独学で資格取得をする

未経験者の場合は実務経験がないため、ポテンシャルの高さをアピールする必要があります。しかし、インフラエンジニアは技術職のため、ポテンシャルをアピールすることが難しいといった特徴が見られます。

そのため、資格を取得してインフラエンジニアとして必要な知識を身に付けられるポテンシャルがあることをアピールすることもおすすめです。

先ほど紹介したような資格を独学で取得できると、面接官にポテンシャルの高さをアピールすることに繋げられるでしょう。

ただ、資格があるからといってインフラエンジニアになれるというわけではありませんので、資格取得と並行して面接対策も行うようにしてください。

プログラミングスクールに通う

インフラエンジニアであっても、プログラミングができるに越したことがありません。

最近では未経験者に1からプログラミングを教えるプログラミングスクールが流行っていますので、お金に余裕がある人は通うこともおすすめです。

エンジニアの世界は独学で知識を習得することが難しい世界のため、プログラミングスクールに通うことで効率的に知識のインプットが可能になります。就職に有利になるだけでなく、就職後にすぐに仕事に取り掛かれるといったメリットを感じられるでしょう。

また、プログラミングスクールによっては卒業後に就職先の紹介をしてくれることもあります。知識のインプットと就職活動を同時に行うことができるというのは、プログラミングスクールならではの特徴といえます。

職業訓練校に通ってスキルを身に付ける

インフラエンジニアに関わる知識は、ハローワークの職業訓練校でも習得することが可能です。エンジニア不足は日本の課題とも言われているため、政府も積極的にエンジニアの教育に投資をしています。

職業訓練校の場合は、プログラミングスクールと違って無料で知識やスキルを教わることができます。インフラエンジニアに関連するコースを運良く見つけることができたら、積極的に応募してみると良いでしょう。

なお、職業訓練校を利用する場合は、ハローワークで求職申し込みをする必要がありますので、最寄りのハローワークに行くことから始めてみてください。

インフラエンジニアに向いてる人の性格

インフラエンジニアは向き不向きがはっきりと分かれる仕事です。具体的にインフラエンジニアに向いている人の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 物事を慎重に進められる
  • 保守的な思考を持っている
  • 学習意欲が高い
  • 責任感が強い
  • 協調性が高い

これらの特徴に当てはまる人であれば、未経験者であってもインフラエンジニアとして活躍していくことができるでしょう。それぞれ詳しく解説します。

1. 物事を慎重に進められる

サーバーにつなげる配線を1つでも間違えてしまえば、サーバー全体が動かなくなってしまうことがあります。そのため、インフラエンジニアには決められた手順に沿って慎重に物事を進められる力が求められます。

設計の工程についても同様で、これから構築しようとしているITインフラを隅々まで細かく設計していくことができなければ、クライアントや他のエンジニアに大きな迷惑をかけることになります。

納期が定められている中で焦る気持ちを抑え、石橋を叩くつもりで仕事に向き合える人にインフラエンジニアは向いてると言えます。

2. 保守的な思考を持っている

インフラエンジニアは、ITエンジニアの中でも「守り」の要とも言える役割を担います。

奇抜な発想で新しいシステムを作り上げるというよりも、どうやったらエラーやトラブルが発生しないかといった保守的な思考で仕事を進めていくことが多くなっています。

こうした背景もあり、常に保守的でリスクを避けるような思考性のある人にインフラエンジニアが向いてるでしょう。

また、裏方作業がメインの業務になるため、スキルを身に付けて表舞台で目立つ仕事に携わりたいという人は、インフラエンジニアではなく、開発エンジニアに向いています。

3. 学習意欲が高い

インフラエンジニアの業務は非常に幅が広いため、自分が担当する工程の知識はもちろん、セキュリティやデータベース、ネットワークなど様々な知識をインプットしないと仕事が成り立ちません。

加えて、インフラエンジニアに求められるスキルも年々多様化してきており、技術も日々進歩していることから、就職した後も毎日スキルのアップデートをしていかないと周りのインフラエンジニアに置いていかれてしまいます。

学習意欲が高く、常に自己研鑽に取り組めるような人だと、インフラエンジニアとして活躍できるでしょう。

4. 責任感が強い

インフラエンジニアが仕事でミスを起こしてしまうと、多くのユーザに迷惑をかけることになります。1つのミスで数時間単位でユーザがサービスを使えなくなるだけでなく、場合によっては金銭的な被害に発展してしまうことも考えられます。

社会貢献性が高くやりがいのある仕事である一方で、強い責任感が求められるという点はインフラエンジニアならではの特徴と言えます。

自分に任せられた仕事はしっかりとこなす意識を持っている、責任感が強い人に向いてる仕事と言えるでしょう。

5. 協調性が高い

極めて専門性の高い独自のスキルを持っている人でない限り、基本的にインフラエンジニアは複数人でタスクを分担し、仕事に向き合うといった働き方になります。

やるべきことは基本的に縦割りで分業となっているものの、分からないことを聞きあったり、工数が逼迫している時はタスクを協力してこなすなど、チームワークが求められる仕事でもあります。

そのため、コミュニケーション能力や協調性の高さはインフラエンジニアが仕事をしていく上で必須とも言えるスキルです。エンジニアだからといって「誰とも話さなくていい」と思うのではなく、協調性が求められる仕事ということも認識しておいてください。

インフラエンジニアのキャリアパス

インフラエンジニアは経験を積むことで、幅広いキャリアパスを歩むことができます。具体的には、以下のようなキャリアパスから自分で選択し、将来のキャリアを歩むことが可能です。

  • スペシャリストを目指す
  • ITコンサルタント
  • マネージャー
  • 独立してフリーランスになる

それぞれのキャリアパスについて詳しく解説します。

1. スペシャリストを目指す

インフラエンジニアは非常に専門性の高い仕事です。

優れたインフラエンジニアが1人いるだけでもITインフラの強固さが大きく変わるとも言われており、ベテランのスペシャリストが何人もいる世界となっています。

インフラエンジニアとしてある程度基本的な実務経験を積んだら、セキュリティやネットワークの領域においてスペシャリストを目指すといったキャリアパスが考えられます。

マネジメントの業務を担わないため、純粋にエンジニアとしての技術を磨き続けることが可能です。

インフラエンジニアのスペシャリストになると高年収を稼ぐことも期待できますので、技術の習得に楽しさを感じられる人はスペシャリストを目指すと良いでしょう。

2. ITコンサルタント

要件定義や設計などの上流工程を中心に働いていきたいと考える人は、ITコンサルタントになることも可能です。ITコンサルタントとはIT領域におけるコンサルティングを担う仕事であり、クライアントに対して適切なITサービスの提案を行うだけでなく、設計まで担当をします。

エンジニアからコンサルタントへの職種転換になるため、エンジニアとして働いていた時よりも提案の幅に自由度が増すことになります。クライアントの課題に対して自分の知識を総動員することができるため、強いやりがいを感じられるでしょう。

3. マネージャー

会社にはたくさんの従業員が働いていますので、メンバーを管理するマネージャーは不可欠です。インフラエンジニアとしてマネージメント能力を鍛えることができたら、マネージャーとして昇格するといったキャリアパスも歩むことが可能です。

マネージャーになると基本的にプレイヤーではなくなるため、エンジニアの現場からは離れることになります。その代わり、メンバーを複数人マネジメントするといった経験が積めるようになりますので、今まで以上にキャリアに幅を持たせることが可能になります。

4. 独立してフリーランスになる

インフラエンジニアの需要は年々高まってきていることから、独立してフリーランスになるといったキャリアパスも歩めます。

フリーランスになることで、自分が得意な仕事だけに集中できるだけでなく、好きな時間に好きな場所で働けるといった自由度の高い働き方も実現できます。

しかし、フリーランスになる場合はインフラエンジニアとしてのスキルだけでなく、クライアントを見つける営業力も必要になってきます。また、自身が上流工程を担うことも増えるため、インフラエンジニアとして上流から下流まですべての工程の経験を持っている必要もある点は認識しておいてください。

インフラエンジニアの一日のスケジュール

インフラエンジニアの1日のスケジュールとしては、以下のようなものが例として挙げられます。

  • 10:00 出社
  • 10:30 プロジェクトの定例ミーティング
  • 11:00 本番作業の準備
  • 12:00 昼食
  • 13:00 本番作業
  • 15:00 レビュー依頼
  • 16:00 設計書の更新
  • 18:00 退社
  • 19:00 勉強会参加

ここでは、日勤のインフラエンジニアのスケジュールを例に解説します。

インフラエンジニアとして働きたいのであれば、就職後の業務イメージをしっかりと持っておいてください。

10:00 出社

プロジェクト単位で定められている出社時間に間に合うように出社します。

出社後は基本的に前日までに来ているメールの対応や、引き継ぎがある場合は引き継ぎの内容についてインプットします。

10:30 プロジェクトの定例ミーティング

プロジェクトメンバーが揃ったら定例ミーティングを行います。

その日に行う業務や担当しているタスクの進捗などを共有し、業務に遅れがないかをチェックします。

11:00 本番作業の準備

定例ミーティングで確認した自分のタスクに関わる準備を行います。

どういった作業を担当するかはプロジェクトや時期によりますが、本番作業の作業手順や機材の移動、関係部署への業務依頼などを進めます。

12:00 昼食

業務の立て込み具合によって1時間丸々昼食が取れないこともあります。

特にやることがない場合は、資格取得の勉強をするインフラエンジニアの人も少なくありません。

13:00 本番作業

午前中に準備していた作業を実施します。

本番作業が完了するとITインフラが稼働することになるため、1つのミスも許されません。無事に本番作業が完了したら作業の完了報告を行います。

15:00 レビュー依頼

次回実施することになる本番作業における手順を記載した作業書を、上司やマネージャーなどにレビュー依頼を行います。

レビューをしてミスが発覚した場合は作業書の修正を行います。

16:00 設計書の更新

当日実施した本番作業によって変更した箇所を、もともと作成されていた設計書を修正する形で更新します。

設計書を更新した後は上司にレビュー依頼を行います。

18:00 退社

問題なく業務が完了したら退社になります。

インフラエンジニアの場合は突発的なトラブルの対応が多くなるため、定時で帰れないケースも少なくありません。

また、運用保守の工程を担当している場合は、夜勤のシフトのエンジニアに業務の引き継ぎを行うこともあります。

19:00 勉強会参加

インフラエンジニアは日々のインプットが大切なため、仕事終わりに勉強会に参加することもあります。

勉強会によってコミュニティができるため、技術のシェアを行いスキルアップに努めていきます。

インフラエンジニアの仕事のやりがい

インフラエンジニアの仕事のやりがいとしては以下の3点が挙げられます。

  • 社会貢献性が高い
  • 規模の大きい仕事に取り組める
  • スキルアップを実感しやすい

業務の種類が幅広いインフラエンジニアだからこそ、他のITエンジニアでは得られないようなやりがいを感じられるでしょう。

これらのやりがいに魅力を感じるのであれば、インフラエンジニアを目指すのがおすすめです。

1. 社会貢献性が高い

インフラエンジニアはITに関わるインフラを担う仕事です。

電気やガスのような生活インフラと同じく、ITインフラも我々の生活になくてはならない存在となっています。

たくさんの人が使うITサービスの安全性や利便性に直結する仕事のため、社会貢献性が高いというやりがいを感じられます。

縁の下の力持ちのようなポジションで、自分がやった仕事を直接評価してくれるようなユーザは少ないものの、自分が関わった案件のサービスを利用している人を見て「自分が携わっているサービスを利用してくれている」と感じられることもあるでしょう。

2. 規模の大きい仕事に取り組める

インフラエンジニアがアサインされる案件は、基本的に大規模なプロジェクトのものが多くなっています。

大規模なプロジェクトであればあるほど、様々な役割を持つITエンジニアが集められ、開発や運用を行うことになります。

小規模なプロジェクトの場合、開発側のエンジニアがインフラの構築も担当することが多く、インフラエンジニアがアサインされる事は少なくなっています。

したがって、誰もが知るような大規模なプロジェクトを担当しやすいといったやりがいを感じられるでしょう。

3. スキルアップを実感しやすい

インフラエンジニアの世界は技術の転換期とも言われています。

今まで主流であった物理的なサーバーからクラウドサーバーにシフトしたり、セキュリティに対する意識が各社高まっていたりと、インフラエンジニアは今後も専門的なスキルを次々と求められることになるでしょう。

業務を行いながら新しい知識をインプットしていけるため、自身のスキルアップを実感しやすいといった点もやりがいの大きさに繋がるはずです。

インフラエンジニアになるメリット

インフラエンジニアになるメリットとしては以下の5点が挙げられます。

  1. 安定して働ける
  2. スキル次第で修理を上げていける
  3. 様々な業界で働くことができる
  4. 上流工程に携わりやすい
  5. キャリアパスが幅広い

数多くのメリットがある仕事のため、それぞれしっかりと理解した上で就職を検討してみてください。

1. 安定して働ける

インフラエンジニアはITサービスがなくならない限り仕事がなくなる事はありません。また、日本全体としてITエンジニアの人材不足が今後もさらに高まっていくことが予想されています。

これらのことから、インフラエンジニアとして一度実務経験を積むことができれば、長く安定して働けるといったメリットを感じることができます。

一度できたITインフラはなかなか途中でなくなるといったことがありませんので、需要が増減しにくいといった点もメリットです。

開発系のエンジニアやプログラマーの場合は需要の移り変わりが激しいため、1つの分野の技術を高めても、その技術が廃れてしまうといったことが考えられます。

一方、インフラエンジニアの知識は様々な会社で長く活用できるため、安定して働けるだけでなく転職もしやすいといったメリットも考えられます。

2. スキル次第で収入を上げていける

インフラエンジニアといっても、一人ひとり技術力が異なります。

営業職などの非技術職であれば、スキルに関わらずある程度の人数がいれば売り上げを上げていくことができます。

しかし、インフラエンジニアはほどほどのスキルを持った人が何十人いるよりも、優れたスキルの持ち主が1人いる方が業務の効率は高まる傾向にあります。

こうした背景から、インフラエンジニアはスキルが高ければ高いほど高い収入を稼げるといったメリットがあります。加えて、インフラエンジニアとして幅広い業務に対応できるようになれば1,000万円以上の収入を稼ぐこともできます。

また、インフラエンジニアを含むITエンジニアの世界においては、転職で年収を上げるといったアクションも盛んに行われています。

スキルを身に付けて転職すれば年収が100万円アップしたといったケースも珍しくなく、技術力を身に付けて稼ぎたいと考えている人はフィットする仕事といえます。

3. 様々な業界で働くことができる

ITサービスは今やどのような業態においても活用されています。

インフラエンジニアが活躍できる業界も様々なものとなっており、案件次第であらゆる業界の知識や実践経験を積めるといった点もメリットと言えます。

開発系エンジニアの場合はどうしてもITサービスの開発だけを担う関係で、限られた業界でしか経験を積むことができません。エンジニアは様々な技術や知識を持っておくことで、業務スキルだけでなく年収を引き上げていくことが可能になる仕事です。

インフラエンジニアはIT業界はもちろん、金融業界や農業業界などの開発系エンジニアがなかなか経験できないような業界でも実務経験を積めるため、若い内からスキルアップを目指して行けます。

4. 上流工程に携わりやすい

先程も解説しましたが、インフラエンジニアは大規模な案件に取り組みやすいといったやりがいがあります。

大規模な案件であればあるほどシステムの要件定義や設計といった上流工程を担う役割のエンジニアも増えてくるため、早くから上流工程に携わりやすいといったメリットも挙げられます。

インフラエンジニアだけでなく、ITエンジニアは上流工程の経験を積むことで更に高いレベルのスキルを身に付けることが可能です。

しかし、要件定義や設計は限られたエンジニアしか経験をすることができないため、仮に自社に優れたエンジニアがいる場合、自分が上流工程を経験する機会がなかなか回ってこなくなります。

その点、インフラエンジニアの担当する案件は規模が大きいため、要件定義を実施する回数や機会が多くなります。そのため、多少経験が浅くても、先輩についていく形で上流工程の経験を積むことができるでしょう。

幅広い業務にチャレンジするチャンスが多いという点は、インフラエンジニアならではのメリットと言えます。

5. キャリアパスが幅広い

インフラエンジニアは、実務経験を積むことでスペシャリストを目指すだけでなく、マネージャーやITコンサルタント、フリーランスなど幅広いキャリアパスを歩むことが可能です。

昨今はAIの登場によってどの仕事がどういった影響を受けるのか分からない状態が続いています。幅広いキャリアパスを歩める状態にしておくことで、AIの進化に取り残されることなく、働き口を見つけられるのは大きなメリットとなります。

また、上記のようなキャリアだけでなく、インフラエンジニアのメンバーとして様々な会社に転職できるというのもメリットです。

インフラエンジニア自体のニーズが高まってきていることから、もし今の会社が社風として合わなかったとしても、経験を活かしてすぐに別の会社にキャリアを変えられるのはエンジニアならではのメリットです。

このようにキャリアパスが幅広いことから、今はまだやりたい仕事が明確にない人でも、実務経験を積んで将来関わりたい仕事に挑戦しやすくなる状況を作れるため、インフラエンジニアがおすすめできます。

インフラエンジニアになるデメリット

インフラエンジニアになるデメリットとしては以下の観点が挙げられます。

  1. 夜勤がある
  2. 突発的なトラブル対応が多い
  3. プレッシャーが重い
  4. 残業や休日出勤が多い
  5. 勉強し続けなければならない

どのような仕事もメリットだけでなくデメリットも存在します。

これからインフラエンジニアになりたいのであれば、インフラエンジニアならではのメリットだけでなく、デメリットも合わせて認識した上で就職するか検討してみてください。

1. 夜勤がある

インフラエンジニアの中でも運用や保守の工程を担う場合は、担当するプロジェクトのITサービスが24時間安定的に稼働し続けられることがミッションとなります。

ITシステムやITサービスはどれだけ優れた設計や開発ができていたとしても、通信状況や他のITサービスのアップデートなどによって予期せぬエラーが発生することがあります。

そのため、インフラエンジニアも24時間体制でメンテナンスや保守作業を担当しなければなりません。したがって、会社によっては夜勤のシフトがある職場で働かなければならないといったデメリットが考えられます。

夜勤のシフトがあると生活リズムが狂ってしまうことから、睡眠不足になったり、精神的にストレスを抱えたりするリスクが高まります。

加えて、夜勤で働いているうちは日勤の人に連絡がつかないため、トラブルが起きたときに少ない人数で対処しなければならないといったプレッシャーも感じることになるでしょう。

夜勤のシフトがあるかどうかは求人票でチェックすることができます。どうしても夜勤という働き方をしたくない人は、夜勤シフトがないインフラエンジニアを目指すよう注意してください。

2. 突発的なトラブル対応が多い

先程のデメリットにも通じますが、インフラエンジニアは常に担当するITサービスが問題なく稼働し続けられるようにしなければなりません。

自分たちが悪くなくても突然ITサービスがエラーを吐き出すことも少なくないため、その都度突発的なトラブル対応に追われることになります。

経験の浅いうちは突発的なトラブルの対応の都度、精神的に追い詰められた感覚になるでしょう。それだけでなく、小さなトラブルにうまく対応できずに大きなトラブルに発展してしまうといったことも考えられます。

また、突発的なトラブルの対応によって自分が本来対応しなければならなかった予定が大きく崩れてしまうことも考えられます。自分の予定を他のトラブルによって邪魔されたくない人だと、インフラエンジニアの仕事はストレスが溜まる仕事だと感じるかもしれません。

3. プレッシャーが重い

インフラエンジニアは自身が担当する領域において基本的にミスが許されません。

一度ミスをしてしまえばITインフラが稼働しない状況になるため、数百人・数千人規模で障害を発生させてしまうことになります。

ITの世界においてミスが起きると、ミスの報告やリカバリー、別の方法の検討など非常に多くの時間や工数を使うことになります。また、クライアントやユーザーから厳しいクレームを受けたり、金銭的な被害をもたらしてしまうことも考えられます。

こうした責任感の重い仕事であることから、たとえ未経験者で実務経験がなかったとしても、プレッシャーの重さをひしひしと感じながら働かなければならないといったデメリットが挙げられます。

インフラエンジニアとしてどの工程で働くにしろ、プレッシャーの重さを感じながら働くことになる点は、就職前にしっかりと認識しておかなければなりません。

4. 残業や休日出勤が多い

インフラエンジニアに任されるタスクはどれも納期が設定されています。

ただ、納期はどんな状況でも余裕がある形で設定されるわけではありません。

設計が甘いせいで開発や運用の工程を担当するインフラエンジニアにしわ寄せが来ることもありますし、クライアントが無茶な納期設定を要求して営業担当がそれを飲んでしまうといったことも考えられます。

どのような納期設定がされていても、インフラエンジニアのもとに業務が渡ってしまえば、後はインフラエンジニアがどうにか納期内にタスクを完了させなければなりません。

したがって、厳しい納期で業務を受けるといったことがどうしても多くなりやすく、残業や休日出勤が多いといったデメリットに繋がります。

残業や休日出勤をして無理矢理納期に間に合わせる形になりますので、身体的にも精神的にも強いストレスがかかるでしょう。会社によっては固定残業制などで残業した分の給料が満額支払われないといったケースも少なくありません。

残業代が出ない中で残業ばかりしていると、働いても働いても収入が増えないといった状況になりかねません。残業や休日出勤が多い会社に就職してしまった場合は、スキルを身に付けてすぐに転職をすることも必要です。

5. 勉強し続けなければならない

インフラエンジニアは技術力がものをいう世界です。

昨今はセキュリティやネットワーク、データベースなどインフラエンジニアに求められる知識が幅広くなってきていることから、常に勉強しなけなければならないというデメリットも考えられます。

業務時間中に分からないことがあればその場で調べるのはもちろん、自分が担当しているプロジェクトでは経験できない知識を身に付けるため、終業後に自主的に勉強会に参加するといった行動も求められます。

また、会社によっては仕事の合間に勉強して指定された資格を取得するように指示されるケースも少なくありません。インフラエンジニアを目指す場合は、就職後も常に勉強をし続けなければならないという認識をしておいてください。

インフラエンジニアの求人選び

インフラエンジニアを募集する求人はたくさんありますが、特に以下の観点に注意して求人を比較検討するようにしてください。

  • IT業界内での立ち位置を確認する
  • どんなスキルが身に付けられるのかイメージする
  • 応募先企業の実績を確認する

それぞれ詳しく解説します。

IT業界内での立ち位置を確認する

インフラエンジニアが属するIT業界は、他の業界とは違ったビジネスモデルをしています。

クライアントはまず「一次請け」と呼ばれるプライムベンダーにシステムやインフラの開発を依頼します。その後、一次請けが二次請けに案件を発注し、さらに二次請けがタスクを詳細化して下請けに案件を流していきます。

いわゆる多重下請け構造になっているのがIT業界の特徴です。

下流に行けば行くほど業務で身に付けられるスキルが少なくなるだけでなく、短い納期で業務をこなすことになります。加えて、案件の単価が低くなりやすい傾向にあるため、自分の給料も低くなるといったことが考えられます。

このことから、応募先の企業がIT業界内でどういった立ち位置にいるのかを必ず確認してください。できれば一次請けの案件が多いことを記載している求人に応募することがおすすめです。

どんなスキルが身につけられるのかイメージする

インフラエンジニアは幅広いスキルを身に付け、専門性を高めていくことが今後のキャリアにおいて非常に大切になります。特に未経験からインフラエンジニアを目指す場合は、積極的にスキルアップを狙えるような職場に就職できるかがカギになってきます。

そのため、求人票の中でも特に仕事内容欄をチェックし、どんなスキルが身に付けられるのかイメージできるようにしていきましょう。仕事内容が曖昧であったり、簡単な業務を担当するなどと書かれている場合は応募避けるのが無難です。

応募先企業の実績を確認する

インフラエンジニアとして就職しようとしている企業が、どういった実績を持っているのかもチェックしておきましょう。基本的には今までの実績に応じた案件を受注していく傾向にありますので、間接的にどういったスキルを将来的に身に付けられるのか知ることができます。

応募先企業の実績については求人票に書かれていないことも多いため、企業のホームページも合わせてチェックする癖をつけてみてください。

インフラエンジニア志望のひとから「よくある質問」

最後に、インフラエンジニアを目指す人からよくある質問を3つ取り上げて解説します。

インフラエンジニアの辛いことは何ですか?

インフラエンジニアの辛いこととしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 突発的なトラブルが多い
  • 残業や休日出勤が多い
  • 就職した後も継続して勉強しなければならない
  • 夜勤がある
  • 会社によっては技術を身につけにくい
  • 開発エンジニアに比べて給料が上がりにくい
  • 炎上案件を担当することもある
  • 強いプレッシャーを受けやすい

インフラエンジニアの辛いポイントについて詳しく理解を深めたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。

インフラエンジニアをやめとけと言われる理由は?

インフラエンジニアをやめとけと言われる理由は、突発的なトラブル対応や残業が多いなど、働き方が過酷なケースが見られるという点が挙げられます。

また、運用や保守などの下流工程しか経験できないと、インフラエンジニアとしてアピールできるスキルが身に付かず、年収がなかなか上げられないといった点も理由として挙げられます。

ただ、インフライエンジニアはしっかりとスキルを身に付けて、自分で経験する案件をコントロールできるようになると、年収を大幅に上げられる可能性のある仕事です。

これからインフラエンジニアを目指すのであれば、スキルアップが見込める職場を見つけられるように就職活動を進めてみてください。

インフラエンジニアは未経験からでもなれますか?

インフラエンジニア未経験でも就職することが可能です。

担当する業務範囲が非常に多いため、未経験者であってもイチから業務を担える工程の案件において、未経験社歓迎の求人が募集されている傾向にあります。

求人サイトなどを使って就職活動を進める場合は、未経験歓迎のインフラエンジニア求人に絞って求人を検索してみることをおすすめします。

まとめ

インフラエンジニアを目指す上で知っておきたい知識を網羅的に解説しました。

インフラエンジニアはスキルアップができれば高い年収が稼げる仕事のため、知識の幅広さや専門性を意識して仕事に向き合うことが重要です。ただし、残業や休日出勤が多い可能性があったり、業務のプレッシャーが重いなどのデメリットはしっかりと認識しておく必要があります。

自分がインフラエンジニアに向いてるか分からないという人であれば、就職エージェントのキャリアカウンセリングを受けてみることもおすすめです。

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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ジェイック就職カレッジ®」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター